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第34回

この物語は、フィクションです。登場する団体や個人は、実在しません。

   また、登場する団体や個人は、実在の物と関係ありません。

この作品の著作権は、相良 凌が保有しており、このサイトの利用者に、何らの権利も与えるものでは、ありません。(要するに、読むだけにして!ということです)


第1回から、お読みになりたい方は、後書きより下にある〔闇探偵西園寺美園 第2シリーズ第1集【小説家になろうサイト内】〕と書いてあるリンクからアクセスできます(無料(通信費等除く)で、ご覧いただけます)。


  闇探偵 西園寺 美園2(34)  相良 凌      


   3 解けゆく謎(12)


 西園寺は、更に続ける。

「それで、富士田さん、幸太郎さんと佳代さん、それに小夜子さんの四人で遺産を山分けという条件を、富士田さんが出したんですが・・・。その条件を呑まなければ、富士田さん、遺言書を燃やすって言うんですよ・・・」

「秋本さん、ありがとう御座います。これで、大体の事情を知る事ができました・・・」

 と、笑顔で西園寺に礼を言った湯月。

 その後直ちに、湯月は、やや無表情な顔を富士田奈々子に向けて、

「まず、遺言書を燃やされると、困りますので、遺言書持ってきてください。それとも今お持ちですか?」

 富士田奈々子の目を見ながら言った。

 その気迫に圧倒されて、

「いえ、今、持っていません。持ってきます・・・」

 正直に認め、渋々応じた富士田奈々子。

 富士田奈々子は、応接室を出て自室へ向かった。

 応接室では、富士田奈々子が不在の間、葉山が西園寺、東山、小夜子、佳代、幸太郎に紅茶を出す。

 葉山がティーカップを西園寺の前に置き、

「どうぞ・・・」

 と、言うと、

「ありがとう御座います」

 と、西園寺は、応じて、カップを口の辺りまで持ち上げ、ダージリンティーの匂いを楽しむ。

 その後、西園寺は、紅茶を、ひとくち飲んで、

『この茶葉、高そう・・・』

 と、思った。

 葉山がティーカップを東山の前に置く。東山は、そのティーカップに注がれた紅茶の匂いをかぎながら、ひとくち飲むと、

「これダージリンですか?」

 と、葉山に聞いた。

「はい、ダージリンです・・・」

 葉山は、笑顔で応じた。

 小夜子の前にティーカップを置く葉山。

 小夜子は、葉山の方を向き、

「ありがとう」

 と、一言、言うと、おもむろに紅茶を楽しむ。

 佳代と幸太郎は、葉山へ一瞥もせずに、出された紅茶を無言で飲む。


第1回から、お読みになりたい方は、下の〔闇探偵西園寺美園 第2シリーズ第1集【小説家になろうサイト内】〕と書いてあるリンクからアクセスできます(無料(通信費等除く)で、ご覧いただけます)。


前作の 闇探偵 西園寺美園 第1シリーズをお読みになりたい方は、下の〔闇探偵西園寺美園 第1シリーズ第1集【小説家になろうサイト内】〕と書いてあるリンクからアクセスできます(無料(通信費等除く)で、ご覧いただけます)。


探偵の助手時代の西園寺美園も登場する、より、スケールの大きい、相良 凌 作品 特命探偵シリーズをよろしくお願いします。(下の〔【VictoryProjectWin☆特命探偵シリーズ☆】〕のリンクからアクセス出来ます)

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