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31話

大変長らくお待たせしました。あと一週間くらいでテストラッシュが来るので更に投稿ペース遅くなるかもしれません。どうかお許しを(´;ω;`)

これ昨日の夜にできて投稿したはずなんですけど投稿出来てませんでしたごめんなさい(((((

 部屋でアルと遊んでいると、ユーリさんがノックをした後入ってきた。


「ごめんねー、ちょっと仕事入ったから聖女様も行かなきゃいけないことになったんだけど」

「あ、もしかして例の」

「そ!支度したら城門辺りに来てねー。勇者様も来るって」


 魔物退治キター!!

 ギルドの依頼でいつもやってるけど⋯⋯きちんとした仕事として行けるのはなんだか新鮮だ。


「アルー、キトラさんと仲良く遊んでるんだよ〜」

「ワン!」

「わーい」


 瞬間移動でも使ったんかとツッコミたくなる気持ちは抑えよう。

 振り返ればキトラさんがいる。

 怖いわ。メリーさんかよ。


「気をつけてね〜」

「はい!」


 僕が正体をバラしてから数日は経ったけど、随分慣れてるなぁ。

 異世界人の順応力の高さに感心しながら、階段を駆けた。


 城門に着くと、馬車や人が沢山いた。

 今回は遠い場所に行くのかな?


「ああ、聖女様が来たぞー」

「シグレ様、今回の魔物討伐は一週間ほどかかる予定です」

「い、一週間⋯⋯!?一週間かかる場所?それとも討伐に一週間はかかる魔物ってことですか?」

「後者です。討伐対象はグラドファイアですから」


 グラドファイア⋯⋯?炎を使う魔物ってくらいしかわからない。


「グラドファイアはファイアードラゴンと同じだよ〜」

「ふぁいあーどらごん⋯⋯!?」


 ユーリさんに教えられ、僕は驚いた。

 討伐に一週間はかかる⋯⋯つまりガチのやつだ⋯⋯この世界にもドラゴンいたのか⋯⋯!


「めっちゃワクワクしてきたなー」

「ユーリさんってドラゴン討伐したことあるんですか?」

「まあ2、3回だね。この世界でドラゴンは稀にしか発生しないから」

「ふむふむ⋯⋯」

「皆さーん、そろそろ出発しますよー!」


 ユーリさんと話していると、馬車の中から討伐隊の人が叫んだ。

 はーい、と返事をして馬車に乗り込む。

 ユーリさんと僕と橋良さん、討伐隊のリーダーさんの4人で同じ馬車に乗った。

 後ろからも数台ついてくる。


 数時間経つと、突然の豪雨に襲われた。


「暗いな⋯⋯」

「《灯れ》」

「わっ!?」


 僕が暗い、と呟いた瞬間に横にいたユーリさんが魔法を使った。

 呪文だったようで発音は聞き取れなかったが周りを明るくする魔法みたいだ。


「明るい⋯⋯ありがとうございますユーリさん」

「これくらいして当然のことさ。さーて、どうしたものか」


 今は討伐隊員の中の1人に特殊な結界を張ってもらい、雨風を防いでいる。

 流石に結界を張ったまま馬車で移動することはできないらしく、僕達は今森の中で佇んでいるのみ。


「やむのを待つか⋯⋯天候操作系の魔導師はいないし⋯⋯」

「天候まで操れる人がいるんですね⋯⋯」


 リーダーさんの言葉に再び驚いた。

 天候操作か⋯⋯これもその魔導師さんによる魔法だったりはしないよね、まさか。


「⋯⋯10人」

「クソっ、盗賊か⋯⋯?」


 隊員の1人が身構え、それに反応して隣にいる隊員も構える。

 確かに複数人の気配が微かに感じられる。これをはっきりと感じ取れるなんてやっぱり討伐隊の人は凄いな⋯⋯。


「っ!」


 明かりが消えた!

 暗くて何も見えないっ⋯⋯!


「チッ、魔法無効化か!イヤな魔導師がいやがる⋯⋯っ!」


 ユーリさんがイラついてる⋯⋯。

 ⋯⋯魔法無効化か、それは厄介だな。

 いつでも剣を抜けるように構えて、集中した。


 ──ガサッ。


 来る!


 暗闇に見える一筋の閃光。

 僕に向かってやってきたそれを、剣で受け止める。


「ハッ⋯⋯ただの商人共じゃあなかったか⋯⋯」

「あなた達は誰⋯⋯?盗賊なの⋯⋯?」


 相手の力が強い。抑えつけるだけで手一杯だ。

 他の人は⋯⋯あれ?


「おい、今更気づいたのかよ?お前は俺の魔法で隔離されてんだよ」

「隔離って⋯⋯じゃあ僕達は⋯⋯」

「僕ぅ?女のくせに変わった一人称だな」


 まあ高校生でボクっ娘なんてほとんどいないと思うけどさ⋯⋯。

 そう心の中で答えると、景色が明るくなってきた。


「ああ⋯⋯やられたか」

「?」

「天候操作系の魔導師。お前の仲間が言ってたろ」

「ほ、ほんとにいたんだ⋯⋯」


 日が差し込んできて、僕と敵を照らした。

 その時相手の姿が初めて見えた。

 明らかに盗賊だった。

 横目で周りを確認したが、本当に誰もいない。結界か何かか?


「目的はなんですか?」


 汗を垂らしながら僕は盗賊に質問した。

 すると盗賊はニヤリと笑った。


「目的ぃ?盗賊のやることなんてみんな同じだろ。商人の馬車襲って荷物を奪う、大体こんなだろ?」

「僕達は別に商人ではないですけどね⋯⋯」

「ああ、オーラでわかってたさ。けどよ、大物倒して奪う荷物はあいつが1番喜ぶんだよ⋯⋯!」

「あいつって⋯⋯」


 誰、と訊こうとした矢先盗賊が急に剣を横にずらし、僕の剣に沿って動かした。

 咄嗟に躱したが、頬に傷ができた。

 次に盗賊は僕の右腰辺りを突き刺した。

 鮮血がしぶき、地面に勢いよく滴り落ちる。

 焼けるように痛い。喉の奥から血が込み上げてくる。


「悪ぃなねーちゃん。あいつのために贄となってくれ」

「⋯⋯⋯⋯《治れ》⋯⋯」


 自分にしか聞こえない程度の音量で、息を吐くように治癒魔法をかけた。

 白い光が傷口に集まり、塞いでいく。

 頬の傷も、腰の傷も完治した。


「何、治癒魔法だと!?」

「うぉりゃっ」


 殺すわけにはいかないので、剣の柄の部分で盗賊の頭を思い切り殴った。

 案の定盗賊は倒れ、この人がかけていた魔法も解かれた。


「聖女様ー、無事ー?」

「まあなんとか。こいつらどうするんですか?」

「まーそりゃ檻にぶち込むけど」

「ですよね!」


 戻った瞬間ユーリさんが駆け寄ってきて、僕の安全を確認した。

 ふと隊員さん達のいる方を見ると、盗賊の仲間達が気絶して地面に転がっているのが見えた。

 馬車の周りには冷気が漂っていて、橋良さんが魔法を使ったことがわかる。


「ところでなんで服に穴あいてるの?」

「あ、これはさっきそいつに刺されt」

「は?」


 ユーリさんの笑顔こっわ。


「全く⋯⋯治癒魔法があるとはいえ、無茶はしちゃいけないよー?おにーさんとのヤクソクね?」

「は、はい⋯⋯」

「んじゃちょっと失礼」


 ユーリさんが服の穴があいたところに手を当てた。

 そして手を退けると、穴があいていたはずのところが元通りに!

 マジシャンかよすげえ!!


「こんな魔法も持ってるんだ〜。戦闘後は結構便利だよw」


 戦闘してたら服とか色々やばいもんな⋯⋯それは便利。ほしい。普通にほしい。


 ***


 目的地に近い街に着いた。

 というか、国の境界線近くにある街⋯⋯かな。だから少し前に入国審査は受けたよ!その時に盗賊を引き渡した。

 あ、例の闇組織がある国とは別方向の国ね。


「それで、作戦についてですが⋯⋯」


 今は宿屋のロビーにて作戦会議中である。

 炎のドラゴンということは水属性魔法とか必要なのかなーと思ったらやはり必要だった。

 討伐隊のほとんどがその属性使いの魔導師なため有利に戦えそうだ。

 しかし相手はドラゴン!油断してはならない!

 ドラゴンの攻撃力は凄まじい。まず大きさが違う。ということでまずは水属性魔法でドラゴンを一瞬でもいいから怯ませる。その後ユーリさんや橋良さんで全力攻撃。僕は後方支援で光属性魔法を使えたら使って、メインで怪我人の治療。

 作戦はこんな感じ。

 ドラゴンってこれで倒せるのかとも思ったけど、ユーリさんも過去に討伐できたらしいし大丈夫だよね⋯⋯うん。

 そういえば今思い出したけど、あの時盗賊が『あいつ』がどうとか言ってたな。

 ドラゴンに関係してるとは思えないけど、一応リーダーさんに言っておこう。


 ***


 一晩休んで、朝にドラゴンが出現した山へ向かった。

 熱気が凄い。夏の満員電車みたい。乗ったことないしよく知らんけど。


「覚悟はいいかお前らああ!!」

「「「ういいいいぃぃっっす!!!」」」

「は〜い」「え、あ、はい」「⋯⋯」


 リーダーさんが熱血的だ。そのうち『もっと熱くなれよ!!!』とか言いそう。


 ───ヴゥォオオオオオァアアアアアアアアア!!!!!


 獣の唸り声が聞こえた。ドラゴンだろうか。

 皆が頷き合い、声のする方へと急いだ。


 ドラゴン討伐、開始だ。



作者本人も設定を忘れかけているよ!

だから前の話と矛盾があってもあまり気にしないでね!(((((

ではユーリさんから一言!!


ユーリ「今の日本見てみたいなー。男女が入れ替わる本とか映画とかやってないの?」

紫暮「それだいぶ前にやってましたわ」




都会はまだ夏休みなのかなぁ⋯⋯いいなぁ(´;ω;`)

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