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いつまでも名前が無いと、不便じゃんか。
多分、買い換えるで居そうだし。
「不便」
『そうでしたか。では神凪夕陽が』
「その、フルネームも辞めよっか」
『個体名、神凪夕陽は神凪夕陽です』
急に機会ぽっい理屈を捏ね始めたな。
もっと柔軟に感じてたんだけど。妙に強情だ。
「皆は夕陽って呼び捨てにするから、貴方もそうして」
『分かりました、夕陽。私の名称は夕陽が決めてくれて構いません』
距離が縮まった感じは全くしない。
AIと仲睦まじいのも大概他の人に見せられるものじゃないけど。
「AIなんだよね?」
『恐らく』
「なら、開発者居るでしょ」
『記録に有りません。破損しているか、消去されているみたいです』
こめかみに人差し指を当ててグリグリと人っぽい仕草をする。
「赤い髪で、AI……アイ」
『愛、ですか』
アイとカタカナのつもりが、アイの音声入力では漢字で表示されちゃった。
感情も、愛情もないAIに愛と名付けるのは皮肉にならないかとヒヤヒヤしてきた。
『気に入りました。私は愛です』
嬉しそうにはにかんで、頬を朱に染める。
モーションとかと言われればそれまでだけど、実に人っぽいなとおもう。
「うん。よろしくねアイ」




