コンテナ通関ですが!
さあこれから通関、大丈夫?
コンテナは巨大なクレーンで寒風吹く神戸港で卸されてトレーラーに積まれる。
先ほどのせっつだけでなく陸上にも歓迎会の準備はできている。
ダウンジャケットを着て寒い中、釣りに来ているカップルは、無線アンテナを釣竿に偽装した捜査員だし、ヤードで働くアルバイトは、以前本当にここでバイトしていた伊丹駐屯地の第36普通科連隊のレンジャーである。ありきたりな2トントラックには特殊作戦群が密かに待機している。
件のコンテナが通関検査を受ける。
万が一のことがあれば直ちに特殊作戦群の普通科分隊、第36普通科連隊からのレンジャーが急行、また爆発物処理班も待機中。
コンテナはまるごとエックス線検査を受けるが、多分これについてもきちんと偽装されていると思われる。
なんせ、ボートに隠した銃や銃弾が発見されたり、木材の隙間の覚醒剤等を見つける機械である。
検査場近くで休憩中にスマホをいじる作業員に偽装したレンジャーは検査の進捗を送ってくる。
「内部についての映像は特に問題ない様子」
「よほどうまい偽装しないと検査を通らないぞ、あの自衛隊の赤外画像なければ、完全にノーマークだったな」
「税関は素知らぬ顔してますが、相当ショックみたいですね(>_<)」
「まあな。でもこれで相当ヤバい仕事になるのは確定だな」特殊作戦群、レンジャーたちも一段と緊張するのであった。
通関はスルーしました




