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596話 強盗?

「はああぁッ!! ぬうううぅっ!!!」


 次の瞬間、ギルマスが手に力を入れた。

 握手中だった俺の腕がミシミシと音を立てる。

 凄まじい膂力だ。


 これが王都冒険者ギルドのギルマスの実力というわけか……!

 たしかに凄いものだが……残念ながら俺には通じない。

 伊達にチート持ちじゃないんだよ!!


「ふんっ!」


 俺が力を込めると、ギルマスの顔が驚愕に染まる。


「ば、馬鹿な……!? なんだ、この力は……!!」


「どうした? そんなものか?」


 俺が軽く笑って見せると、ギルドマスターはさらに力を込めてくる。

 おいおい、どれだけ本気で握っているんだ?

 言っておくが、全然痛くないぞ?

 俺も手に闘気を込めた今、耐久性も向上しているからな。


 そろそろ終わらせようか。

 そう思った時だった。


「てめぇらっ! 今だっ!!」


 ギルマスが叫ぶ。

 それと同時に部屋のドアが開き、複数の男たちが流れ込んできた。

 男たちは武器を手にしており、俺たちを取り囲むように陣取った。


(ちっ……!)


 完全に油断していたな。

 まさか、ギルマスが仲間を呼ぶとは思わなかったぜ。


(しかし、こいつらは何者だ……?)


 身なりの良い男たちだが、貴族ではないだろう。

 雰囲気的に盗賊団とかそんな感じだろうか?

 それとも他国の諜報員か……。

 いずれにせよ、ろくな連中ではなさそうだ。


「お前ら、なんの真似だ?」


 俺は冷静に尋ねる。

 こういう連中は、下手に刺激してはいけない。

 まずは状況を把握しなくては。


「へっへ……なぁに、ちょっとばかりお小遣いをいただきたいだけですよ」


「なるほど、強盗ということか」


「ご名答。Aランク冒険者ともなれば、さぞかし貯め込んでいるだろうからな」


 ギルマスがニヤリと笑う。

 こいつ……盗賊どもと繋がりがあったってわけか。

 最初からグルだったんだな?


 ギルマスともなれば、十分な収入があるはずなのだが……。

 少し妙に感じたが、現にこうして取り囲まれている。

 細かい違和感の正体は後で考えよう。


「それで、いくら欲しいんだ?」


「あるだけ全てに決まっているだろうが! さっさと有り金を全部出しやがれ!!」


 やれやれ、分かりやすい悪党だな。

 それにしても、ずいぶんと堂々としたものだ。

 自分たちが包囲していることで安心しきっているのだろう。


「断ると言ったら?」


「決まってんだろ? 無理やりにでもいただくまでよ!」


 そう言うと同時に、盗賊の一人が斬りかかってきた。

 俺の右手は、まだギルマスと握手したままである。

 この盗賊の剣を防ぐには――

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