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589話 ギルマスとの面談

 俺たち『悠久の風』は、王都の冒険者ギルドにやって来た。

 盗賊団討伐について、書類上の処理は終わっているらしい。

 しかし、リーダーの俺はギルドマスターと面談する必要がある。

 受付嬢の案内で奥へと向かうことになった。


「ギルドマスターの部屋は、こちらになります」


「ん、ありがとう」


 受付嬢が示した扉の前に立つ。


「ギルドマスター。『悠久の風』のリーダーを連れてきました」


『うむ』


 中から男の声が聞こえてきた。


「それではコウタ様、お入りください」


「ああ」


 受付嬢がドアを開ける。

 室内には、初老の男がいた。

 背筋が伸びており、年齢を感じさせない精力的な雰囲気がある。

 男は椅子に座っていたが、立ち上がって出迎えてくれた。


「よく来てくれました、エウロス男爵」


「初めましてだな、ギルドマスター殿」


「まずは座ってくれませんか」


「失礼する」


 俺はソファーに腰かけた。

 受付嬢がお茶を出してくれる。


「ありがとう」


「とんでもないです。どうぞごゆっくり」


 受付嬢が退室する。

 部屋には俺とギルドマスターだけになった。


「さて、改めて自己紹介をしましょう。私がこの王都の冒険者ギルドの責任者です」


「俺はコウタ・エウロス男爵だ。よろしく頼む」


「それで、早速本題に入ろうと思うのですが、よろしいでしょうか?」


「もちろんだ」


「あなたは、エルカの町に巣食う盗賊団――『毒蛇団』の討伐において、多大な功績を上げました。そこで、冒険者ギルドとして、あなたやパーティメンバーのランクを引き上げたいと考えています」


「ふむ」


「リーダーのあなたは、条件付きの暫定Aランクでした。まずはそれを、正式にAランクに昇格させます」


 Aランクというのは、冒険者として超一流の領域だ。

 さらに上にはSランクが存在するものの、それは世界規模で見ても数人しかいない。

 実質的な最高ランクはAと言ってもいいだろう。


「Aランクになれば、様々な特権が与えられます。国が管理しているほとんどの施設への入場が自由になる他、中級以下の冒険者や一般人には開放していない一部の重要施設への入場も認められやすくなります」


「なるほど。それは楽しみだな」


 俺たち『悠久の風』は、西部の開拓を行うことになる。

 当面の間はあちこち動き回る予定はない。

 だが、動きやすくなって困ることもない。


「あとは免責特権についても説明しておきましょう。Aランク冒険者は国家にとっても貴重な戦力です。市井との些末なトラブルを避けるため、ある程度の裁量権が認められています。例えば、犯罪を犯したとしても、ある程度は罪を軽くできるでしょう」


「それは助かる」


「ただし、あくまでもある程度です。完全な無罪放免というわけではありません。また、その権限を利用しての無茶な行為も許されていません。そこは注意していただきたい」


「承知している」


 MSCでもそうだったな。

 NPCへの横暴がある程度許されるようになるAランクは、初心者にとっての一つの目標だった。

 まぁ、俺はそんなに暴れまわる予定はないが……。

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