546話 村長の驚愕
「俺たちにとっては、大したリスクじゃないな」
町や村を経由せずにショートカット気味の行軍を強行する場合のデメリットは何か。
町や村で補給ができないこと、万全の休憩を取りにくいことなどが挙げられる。
しかし、俺には『アイテムストレージ』の能力がある。
その上、パーティメンバーは『水魔法使い』『鍛冶師』『錬金術師』など様々なジョブを持っている。
補給なしでも極端に消耗することはない。
そして、全員が高い戦闘能力を持つため魔物の襲撃も苦にならない。
合わせて、ティータの結界魔法やグレイスの気配察知能力を活用すれば、一箇所に留まっての長期間の休憩も可能だ。
「な、なるほど……。見れば、かなりの大人数ですな。どこかの騎士様……あるいは、魔導師団の方々でしょうか?」
「いや、俺たちは冒険者だ。『悠久の風』という名前で活動している」
俺は、ギルドカードを取り出して村長に手渡す。
彼はそれをまじまじと眺めた。
「……。な、なんですとぉっ!? Bランク!? しかも、こんな若い者たちで……ですか!?」
「まぁな」
「しかも、これほどの称号を……!? 『テツザン杯優勝者』『ドラゴンスレイヤー』『エルフの友』『エルカ迷宮踏破者』……。こ、これは一体どういう……」
「真面目に頑張ってきただけさ」
ギルドカードには、冒険者ギルドが認識している俺の称号が記載されている。
現状は、村長が言った4つだ。
王都で報告を済ませたら、おそらくだが『毒蛇団掃討者』といった類の称号も追加されるだろう。
あとはもちろん、冒険者ギルドが認識していない称号も持っている。
『神と交わりかけし者』『神の天敵』の2つだ。
こちらは、夢の世界での出来事を通して取得した称号である。
冒険者ギルドは把握していないので、俺のステータス画面には表示されるが、ギルドカードには表示されていないというわけだな。




