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547話 村長の話

「いやはや……。それにしても凄まじいですな。依頼達成率100パーセントとは……。いくら高ランクの冒険者の方とはいえ、ここまでの方は見たことがありません」


「そうか? まぁ貴族家当主として、これぐらいはな」


「……はい?」


「ああ、言っていなかったか。俺は貴族だ。コウタ・エウロス男爵という名前は、まだ広まっていないのか?」


「き、貴族のお方でしたか! これは大変失礼いたしました!!」


 村長は慌てて頭を下げる。

 だが、すぐに顔を上げるように促した。


「いやいや、構わないよ。むしろ、普通に接してくれた方が助かる。堅苦しいのは苦手なんだ」


「そ、そういうことでしたら……。かしこまりました」


「それにしても、随分と警備が厳しいようだが……。この村は何かあったのか?」


 俺は話題を変える。

 すると、村長の顔色が変わった。


「実は……この村の近辺で、盗賊の集団が発見されたのです」


「ほほう」


「幸いにも、まだ被害は出ていないのですが……。今は警戒態勢を敷いております。なので、旅人の方もなるべく村に入れないようにしているのです」


 立ち寄った旅人を村に入れない。

 やや薄情にも思えるが、村長の判断にも一理ある。

 旅人と迎え入れるべく門を開いた瞬間を盗賊たちに狙われて攻め込まれるリスクはあるし、そもそもその旅人自体が盗賊の一味ということもあり得るからだ。


「なるほどな。では、俺たち『悠久の風』で盗賊共を粉砕してやろう。その代わり、宿の手配を頼むぞ」


「それは願ってもない申し出ですが……。よろしいのですか?」


「もちろんだとも。これも何かの縁だ。遠慮なく頼ってくれ」


 俺たちにもメリットはある。

 対人戦の方がジョブレベルが上がりやすい。

 盗賊が持っているお宝をゲットできる可能性がある。

 捕縛した盗賊を王都で売却すれば金になる。

 そして、冒険者としての功績にもなる。

 サクッと粉砕してやることにしよう。

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