サイドビジネス開始
少年少女4人組のレベルも少しだけ上がったとき、グラディウスの設置した蜂の巣箱にも変化があった。
実は先日、女王バチ御一行が到着したんだ。
「首尾よく来てくれてよかった」
小生としても努力した甲斐があるというものだ。
実は訓練が終わった後に、耳をそばだてて森の中に羽音がないか確認していたんだ。
そして、待つこと1時間。
ミツバチっぽい羽音を聞き取った小生は翼を出して、蜂を呼び寄せるという花をゆっくりと仰ぎながらミツバチたちをここまで誘導した。
「そういえばカッツ」
「なんだい?」
「村の新しい村長さんが決まったみたいだね」
「へぇ……どんな人?」
「トマムさんと言って、元々は農家だったんだって」
とりあえず挨拶でもしようかと思ったけれど、その必要はなかったようだ。
新村長は、向こうから来てくれた。
「こっちだよおじさん」
「すまんね」
少年少女4人組の中で一番レベルの高い男の子に連れられ、村長はゆっくりと顔を出した。
「ユニコーン様、先日は魔物を倒していただいただけでなく、甥の修業まで見て頂いてありがとうございます」
「ヒヒン、ヒヒーン!(いいよいいよ、小生だってレベルアップの恩恵に預かってるし!)」
「師匠! 馬語で話されてもわかんねーから!」
いつの間に、小生は師匠ということになってしまったのだろう。
「小生の方こそよろしくお願いします」
村長はニコニコと笑うと、すぐに蜂の巣箱を見た。
「ところでこれは何が入っているのですか?」
「これは重箱と言って、ミツバチが巣を作るための箱です」
村長は驚いたようだ。
「もしや、噂で聞く養蜂……というやつですか?」
隣で話を聞いていた、人間化しているグラディウスも頷いた。
「はい。この辺りには蜜源植物も数多くありますので、きっと良いハチミツが取れると思います。これから村長にご挨拶に伺おうと思っていたので、来ていただいて感激しています!」
「それはよかった……もし、人手が足りなければ仰ってください。これをはじめとして何人か手配しますので」
「おじさん、オレは戦士としての訓練がさー!」
若者は不満そうに唸ったが、村長がひと睨みで黙らせた。
「お前はまず、芋の育て方から覚えなさい。全く……去年も盛大に枯らしてただろう」
「ちぇっ……」
とにかく、村長からの許可も貰えたわけだし、これで大手を振ってサイドビジネスも始められる。
【寒村の村長からのお願い】
「よし、帰ったら早速イモを植えるか。
いや、その前に……柵を使って魔物の侵攻に備えて……
あ、けが人や病人の手当てもあったな。
うーん……まずはけが人や病人の手当てからだな。その次に柵を作って、それが終わったらイモを植えて、食料も調達しよう。
うん、すぐに作業にかかるか!」
「おじさん、おじさん……宣伝、☆☆☆☆☆→★★★★★と、ブックマーク登録のお願いはどうしたんだよ」
「……」
「もし、まだの人はよろしくお願いします。おじさーーーん!」




