魔法剣士一行、再び
「よー、カッツバルゲル久しぶり!」
1日も終わって休もうとしていたら、聞き覚えのある声を聞いた。
「君は、ロビン!」
姿を見せたのはツーノッパコマドリである。
この地域ではよく見かける野鳥だけど、注意深く観察すると彼らにも個体差があるので興味深い。
ロビンは面白半分という様子で言った。
「お前さんを追い出した連中を見たけど、どうやら別の運び屋を飼い始めたみたいだな」
「別の馬を……? 彼らはポケットシェルターという転送型格納庫を手に入れたはずだけど……」
ロビンはニヤニヤと笑った。
「その話なんだけど傑作だぜ。何とそれ……とんだ欠陥品だったんだ」
小生は、ああ12時間に1度しか使えないことかと思いながら、夢の一件を回想した。
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「おい、何でこんなに馬が高いんだよ!?」
魔法剣士が言うと、商人はあきれ顔で言った。
「兄ちゃんは知らないのかい? 魔族に馬の名産地が攻撃されて、どこも品薄になってるんだ」
どうやら他の女性だけでなく、この前注意していたシスターさえ驚いていた。
「以前の価格の10倍……ですか」
「こいつを逃すと、次にいつ入荷されるかもわからねえ。だから買うのなら早い方がいいぜ」
他の女性たちも、困り顔になって囁き合った。
「ね、ねえ……どうする?」
「いくら何でも、こんなに高いんじゃ手が届かないよ」
「だけど、荷物持ちはどうするの?」
「サポーターを雇う?」
「いや……人も人で分け前をたくさん払わないといけないよ」
魔法剣士はじっと商人を睨んだ。
「おい、他に何かいないのかよ? こっちは貴重なトロフィーまで売ったんだ」
「そうだなぁ……」
商人は不敵に笑った。
「まあ、ないことも……ないか」
彼は弟子に指示を出すと、立派な角を持つ牡鹿2頭が姿を見せた。
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小生はそこまで思い出すとロビンを見た。
「で、どんな運び屋を雇ったの?」
ロビンは、再びニタニタと笑った。
「聞いて驚けよ。何と……オスの鹿だ!」
「し、シカ……?」
小生は夢の通りか……と苦笑してしまった。
確かにシカはパワーもあるし、草食獣だから大人しいだろうけど、牡の頭には立派な角が生えている。
「魔獣使いがいない訳だから、苦労するだろうね」
「だな」
さて、世間話もこれくらいにして本題に入ってあげるか。
「君がわざわざ来たということは、何か困ったことがあるんじゃないの?」
そう切り返すと、ロビンはもちろんと言いたそうに頷いた。
「なんだか、変な虫を食っちまったみたいで……体の中が痛いんだ。薬ない?」
「虫下しの薬ね。今調合するから待ってて」
いつもの薬を処方すると、ロビンの表情は引きつった。
「それ……とても苦いヤツじゃん」
「君自身が嫌がるような薬じゃなきゃ、体の中の虫も嫌がらないでしょ。早く飲んで」
「トホホホホ……」
これが、小生の最も得意とする【お薬外交】である。
【ロビンからのお願い】
はー……苦かった~
良薬は口に苦しなんていうけど、これからの時代は苦くない薬を作れないと生き残れないぜ。
全く、カッツのヤツは……
まあいいや。みんながやってるヤツ行こうか。
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次回は、サイドビジネス開始。
カッツのヤツ……今度は養蜂をはじめるんだってな。く~ハチノコ食いてえ!




