銀色のハイエナとの闘い その6
スポナー部屋はもう役目を果たしてくれたので放置でもいいけど
モンスターが露骨に湧かなくなれば敵も見張りを減らして奥へ増援を送るかもしれない。
程々にモンスターを出現させて牽制はしておきたい
幸いレベル上げのおかげでランク1から2へ進化するモンスターは後を絶たない。
ランク2に進化する度ランク1モンスターは下減数を下回りスポナーから勝手にリポップされる
そして、リポップしたモンスターを冒険者に倒してもらえば そのモンスターをコンティニューでレベル上げポイントへ送る事が出来る
うん、いい感じに回るね。こっちはこれで行こう
スポナー部屋見張り組の対処を終え、しばらくは地味にレベル上げを続ける
同時に増えて来たランク3モンスター達を前線へ移動させる
レベル上げに使っている大部屋奥の転移魔法陣から口の字_部分真ん中の方へ適当に飛ばしておく
後は転移魔法陣の行先を弄って待機だな
もう敵本隊が_部分に到着するまでする事は無い
ちなみに地下2階はエリア分けをするのを忘れていて、魔法陣の操作が出来なくて一瞬焦ったのは内緒だ
地下2階は今の所「地下2階エリア1」しか無いのでレベル上げの為に冒険者を飛ばした時点でエリアルールに引っかかり何も操作出来なくなってしまった。
死んでからコンティニューされるまでの間は居ないものとして扱われるので
その間に操作して何とか事なきを得たが、危なかった・・・
敵本隊は口の字 ̄部分を抜けた辺りから再び長蛇の列になってしまっている
 ̄部分以外はまだ狭いから あの数だと綺麗な陣形で行軍するのは難しいよな、そりゃ
先頭に幹部3人、中ほどに3人、最後尾に3人に加え頭目のスキンヘッドを配置して進んで来る
総数300人くらいか?
う~ん、ランク3モンスターは結構増えたけど、こうして見ると厳しいな・・・
ここも先頭に幹部10人集まって来られたら詰んでたかもしれない。
そう考えれば最悪の状況では無い。流れ次第では一気に勝利ルートへ行ける
脳内勝率もそんなに悪く無いと思う。
うう・・・だが、緊張するな~・・・
敵の先頭部隊はついに_部分に到着する。そして、1割程左へ進んだ所で・・・
転移魔法陣で_部分右端へ大部屋に残っていたランク3を全員転移させる!
+松花江マンモスも転移!
勿論全員一気には移動できない、急げ!急げ!
奴らはスポナー部屋の事で少し警戒心を高めてはいたが
それなりに奥へ進んだ筈なのにまだランク2モンスターしか出て来ない
このダンジョンに対し、どこか楽勝気分は抜けていなかった様に思える。
しかし、この転移で現れたモンスターを見て明らかに顔色が変わった様だ
「な、なんだあ?」
「モンスターがどんどん転移してくる!」
「こ、こいつら!ランク3だ!戦力温存してやがったのか!」
「くっ!お前ら、何ぼうっとしてる!戦うぞ!」
敵も当然黙って見ているだけでは無い。
だが、次々と転移してくるモンスター、死んでもその場で復活するモンスターに対し徐々に部隊を分断させられていく。
「くっ!どうなってるんだ!いくら倒しても湧いて出やがる!」
敵の驚く声が聞こえる。
ランクが近い敵相手なら俺の能力も捨てたモンじゃないな!
ごり押しでも十分戦えるぜ!
ある程度こちらの陣形が整った後、2代目松花江マンモスを敵部隊後方に突っ込ませ敵軍を分断、足止めさせる。
そしてゴブリンやピクシー達が何人かサポートに付いて回復、補助!
「ぐっ!おおおおお!誰か止めろ!ぐああ・・・」
敵への弱体魔法や味方の強化といった魔法はかなり強力な様だ。
敵は松花江マンモスの突撃をなかなか止められずにいる
そこへ毒粘液草も参戦!松花江マンモスの背中に張り付き毒粘液をまき散らす!
「ぎゃっ!目が!だ、誰か助けてくれ!目に入った!ぐえっ!」
そして毒液で怯んだ所を踏み潰す!ナイスコンビネーションだ!
松花江マンモスは横幅3メートル近くあるのでそれだけでも有効な壁として役立ってくれる。
ちなみに向かった先は横幅4メートル、内1メートルは水路だ
「ぐっ、ぐえ・・・お、押すな!てめェら!く、苦しい・・・」
「おええっ・・・だ、誰か、何とかしろ・・・」
ランク2モンスターとはいえ、その力は実質ランク3相当。体重は20トン
多少の間隔は空けてるとはいえ、ぐりぐり押し込むだけで敵は行き場を無くし
圧迫されて死亡する者も出始める
勿論死んだ者はレベル上げポイントへ送られる。
今も大部屋ではランク3モンスターは生まれ続けてるから多少送っても平気だろう
もうそっちはレベル上げしててくれ!
敵先頭部隊が1割、他9割といった割合で分断する事に成功した。
最後尾はまだ ̄部分右端に居るしな、数が多すぎるのも考え物だな!
松花江マンモスたちも頑張ってくれてるし、しばらくは先頭部隊との戦いに集中出来るだろう




