地下
やっと書けました!
お手てぇ~つないで~♪地下道をゆけえば~♪
海斗クンに手を引かれながら地下を歩いている私です。
さっきの地点から50mほど進んだ所にいます。
なんでこんなに長いの⁉
ここの上はまだ屋敷の敷地内なのか…?。
ふと光クンが壁にある何かに気がついて止まった。
それに近づいたかと思うとおもむろに手で何度か触っている。
「やっぱダメやな。電気きてないわ。なんか暗くなってきたしもう少し明るいほうが探すの楽ねんけど…。」
どうやら壁に付いていた恐らく電気のスイッチだろう物を押していたみたいだ。
奥につれてだんだんと辺りの暗闇が濃くなってきている。
確かに、これ以上暗くなると懐中電灯だけじゃ辛い。
今でも5mぐらいしか離れていないはずの光クンを懐中電灯で照らしているのに薄ぼんやりとしか見えない状況だ。
「これ以上暗くなるなら一度戻ったほうがいいんじゃないですか?これじゃあ、ねぇちゃんを見つける前にオレ達が闇の中で迷子になりそうです。…何かに襲われたら終わりですし。」
海斗クンの提案に悩みはじめた光クン。
いや、悩むほどこの先に行きたいの⁉
…絶対に未華ちゃんたちの事以外でなんかあるよね?
まぁ、光クンが何を考えてるかなんてさっぱりわかんないけどそれだけは確か。
…嫌な断言だけどね。
「…そうやな。でも、ココに部屋あるみたいやしそこだけでも見て行こうや。」
スイッチ(?)の少し奥を指さして言う光クン。
ここまで来てそのまま引き返すのもなんだから別にいいけど…。
絶対に未華ちゃんはそこにはいないと思う。
海斗クンはと思って顔を見てみると大丈夫だよというように笑顔を見せた。
そして、なぜか手の繋ぎ方が前世の言葉で言う恋人繋ぎと呼ばれているものに進化した。
別に怖くて見てたわけじゃないよ?大丈夫だから!
私達の返事を待たずに歩きだす光クン。
「さっさと来いまっ!」
そう言われて光クンを見てみると完全に視界から消えていた。
光を通さない闇とかやっぱりおかしい。
…闇だけではないよね。なんか煙とか靄が発生してる感じ…?
奥につれてということはこの先になんか居ますよーありますよーって事だよね。
やだなぁ引き返したい…。
「光先輩待ってください!全くこっちからは見えないので何処に行けばいいかわかんないんですけど!」
確かに海斗クンの言うとおり来いと言われても何処を目指していけばいいのかわかんない。
ということで戻りませんか?
「何、グズグズしてるん!お前らから見て進行方向、左の壁をつたって歩いて来いや。早よ来い!」
光クンの言うとおりに進んで行くと光クンの姿が見えた。
さっきの場所から数メートルしか進んでいないのにより一層暗く淀んだ雰囲気になった。
なんだんだこの空間。
「タラタラしとんなま!置いていけんぞ。」
…別に置いていってもらっても構わないけど一人になるのは光クンだよ?
「…なんや?なんか文句あるんなら言えま。」
光くんが睨んできた。
周りの雰囲気の相乗効果でさっきより迫力あって怖いんですけど!
「ななにもありませんです!」
「…じゃあ、このドア開けてお前ら先に行けや。」
「えっ‼やだっ‼」
反射的に間髪入れずお断り!
「七海先輩行きましょう?大丈夫ですから。」
⁉何が大丈夫なのかさっぱりわからないよ⁉
なんで海斗クンは躊躇しないの⁉
海斗クンはドアを開けて懐中電灯で中を照らす。
見辛いけど中に金網らしき物があるのがわかる。
海斗クンは部屋に入っていき私は半分引きずられるようにしてついていく。
中は、外よりもまだマシで周囲の様子が多少わかるようになった。
思ったよりけっこう広い。
学校の教室ぐらいの大きさはあると思う。
その半分に位置する所に金網が張ってありその奥には大きな機械(?)が置いてあった。
そして、金網には2mほどの錆びた看板が掛かっており"高圧電流注意"と書いてある。
……あっ…。なんか思い出しそう…。
確かココでしないといけないことあった気がする…。
なんだっけ…。
確かゲームを進めるためには重要なポイントだったような?
私がグルグル頭を必死に回転させて思い出している最中も海斗クンは私を連れたまま部屋を見回っているみたいだ。
光クンも入ってい来たみたいでなんか話してる。
ボソボソと話してるので私までは聞こえない。
まぁ、そんな事を聞いている場合ではないので二人の会話がなるべく続くといいなと思う。
だって、思い出すに前にこの部屋から出るとか言われたら困るし。
一度戻ってまた、ココまで来るのも嫌だから。
光クンもだけど海斗クンもきっとついてきてくれないだろうし…。
頑張れ私の脳ミソ‼
「ー輩。七海先輩?大丈夫ですか??」
考えこんでいるといきなり顔を覗きこまれながら海斗クンに話しかけられた。
びっくりして後ずさると手を引かれてさっきよりも海斗クンの顔が近づいた。
その距離約10㎝。
…間近でみても毛穴とかニキビとか全くない綺麗なお肌。そしてこの顔面偏差値なんてうらやましい…。
無駄にキラキラして眩しいです。
スキンケアとかしてるんだろ?
そんな事を考えているとまた声をかけられた。
「先輩、なんか唸ってましたけど何かありました?体調とか悪いですか?」
どうやら思い出せない苦しみが口から漏れていたみたい?
「体調とかは全然大丈夫!なんか色々考えすぎて口から出てたみたい?ごめん。」
「それやったらもうちょっとマシな声出せま。女としてあの声は無いわ。」
心底残念そうに光クンがいう。
私だって出したくて出したんじゃないし!
ていうか、私どんな声出してたんだ??
ちょっとこれから気を付けよう…。
「まぁ、ココはもうなんも無さそうやしとりあえず上に戻るか?」
「ちょっ!待って!本当になんにもなかった?」
「…お前一緒に部屋一周したんになんも見てなかったんか??」
「いや…あの、だからちょっと考え事を…。それに私のペンライトだし視野狭いしこの暗さじゃほとんど見えなくてわかんなかったんだ。」
それらしい言い訳をしてなんとか誤魔化す!
「そう言われれば…。早く言ってくれればよかったのに。もしかして俺達に遠慮してたんですか?」
「それはないやろ。唸っとったヤツやぞ?どうせ誤魔化そうとそれらしく言っとるに決まっとるし。」
海斗クンの言葉に間髪入れず否定する光クン。
その通りなので何も言えないけどなんとかもう一回部屋を見たい。
そしたら何か思い出すかも知れないからね!
…それなら最初から見とけって話だけど過ぎた事を悩んでも仕方ないからこの場をなんとか切り抜けるしかない。
立ち直りの早さが私の良いところ‼
「ねっ‼お願いだからもう一周だけグルッと見よう?」
さっきの光クンの話はスルーして二人に拝んでお願いをする。
「オレは全然いいですよ。…あれだったら光先輩はココで待っていて下さい。」
「…俺も行くし。お前ら二人で行ったらどんだけ時間かかるかわからんしな。…ゆっく~り歩いて来そうなしな。特に海斗が。」
「…そんなことないですよ?たぶん。」
「ソコが信用出来んげんて。さっさと行くなら行くげんぞ。」
~七海が話を聞いていなかった時の二人の会話~
「…先輩、廊下に何かいたんですか?」
「ん?何がや。」
「だって、なんかあったからオレ達を先に行かせたんですよね?」
「なんのことや?この部屋になんかおったら嫌やったから先に入れって言っただけやし。」
「違いますね。それだったらポケットに入れてある塩を握る必要ないです。オレだけにでも教えてもらえないですか?」
「後ろのヤツはいいんか?」
「なんか、考え込んでるみたいで…たぶんこっちの話は聞いてないですよ。」
「……それの何処がいいんや?」
「そんな話してる場合じゃないんじゃないですか?」
「…はぁ。わかった。別に何かおったわけじゃない。」
「?そうなんですか?」
「確信はないけどなんか嫌な気配が前後から近づいてきたって感じやな。」
「前後とか挟み撃ちですね。」
「そうや。だからこの中に入る事にしたんや。」
「で、その気配は今どうなったんですか?」
「部屋の前をすれ違って行ったみたいやな。まぁ、今すぐココから動くのは得策じゃないしとりあえずココの中見て回ろうや。」
「そうですね。」
「じゃあ、見回るか。」
この後5分後に光クンに悲劇が起こる。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
森戸七海 思考回路はショート寸前
服装:ジャケット Tシャツ デニム スニーカー
装備:ペンライト
持ち物:メモ張 ペン ハンカチ ティッシュ ペンライト 塩(手のひらサイズ)残り半分 塩の小包×10
内山光 バリバリ最強No.1
服装:デニムツナギ(風神雷神の刺繍入り)尖った靴
装備:懐中電灯
持ち物:味塩(詰め替え用) メリケンサック小(威力小) 携帯催涙スプレー ポケベル アイスピック(カバー付き) ペン メモ一頁
奥田海斗 1/3の純情な感情
服装:パーカー Tシャツ チノパン スニーカー
装備:懐中電灯 ポシエット
持ち物:ペン メモ張 ティッシュ ポケベル ボイスレコーダー 使い捨てカメラ 味塩(瓶)残り2/3 塩の小包×5
更新中々出来なくてすみません…
頑張って更新していきますのでよろしくお願いいたします