60話
遅れてすいません
物語ならあれから何年か経って今は...........って感じだろうけどこれは創作物じゃなくて現実なんだから時間がいきなり経っているわけなくて、目を開けると紗耶香さんがいた。
私の目を覗き込んでいる紗耶香さん..............っていつ起きたの!?ずっと寝顔見られてたってこと!?恥ずかしい!!
「あら、隠れちゃった。なんで隠れるの?陽凪ちゃん?」
「恥ずかしいに決まってるじゃん!!ずっと私の寝顔見てたってことでしょ!?」
「昨日はあれだけ『お義姉ちゃ~ん♡』って言ってくれたのに...........」
「そんなこと言った覚えなんてないんですけど!?」
「バレちゃった」
「逆にバレないとでも思ったの!?」
何考えてんのこの人!?そんな分かりやすい嘘私でも分かるわ!!
「はいはいもう起きたんでしょ?布団から出てきなさい。さもないと..........」
さもないと?
「誘ってるとみなして襲うよ?」
「起きます!!」
あぶなっ!!ま、まだいろいろと失うわけにはいかないのに.........。
「はい。陽凪ちゃんおはよう」
ニコって笑って言ってくれた紗耶香さん。
「ん。紗耶香さんもおはよう」
そしていつもと変わらない日が始まった。周りから見れば特別なことなんてない普段の日常。
でも私、ううん私達にとってはとってもとっても大切で特別な日が始まった。
――――――
「...........おっ!おはよう美咲、未空」
「おはよう陽凪」
「おはよーひー」
「だからその呼び方どうにかならないの.........」
「そーんなことはどうでも良いではないかひー」
どうでも良くないから言ってるんでしょ......。
「それよりも今までの色々をちゃんと返してもらうからな!!」
「なっ!!..........それはお菓子で返すよ?」
ほんとに未空さんにはご迷惑をおかけしました。
「そんな安いものでお返しになるか!!ちゃんと身体で返してもらうから♪」
「...........は?な、なに言ってんのこのバカッ!!」
「あーれー?何を勘違いしてるんですかー?ただ私達のおもちゃになってもらうだけですよー???」
「それが予想通りって言ってんのよこのアホ!!」
「なははー、さて場が温まったところで前座はこのあたりで退散しますよーだ」
「ちょっ!!」
前座って何?しかもほんとに教室から出てったし...........。
「..........ほんと気がきいてるんだがどうだが。さて、と陽凪。あれから紗耶香さんとはどうなった?」
「え!?な、なんで!?」
「なんでってそりゃ陽凪見てりゃ分かるよ。私を誰だと思ってる?陽凪の唯一無二の親友なんだぞ?ここ最近の中で一番顔が明るかったからな。なら何かあったに違いないだろ?」
「え?そんなに私暗い顔してた??」
いつも通りの顔してたのに?
「暗い顔っていうか思いつめた感じ?なんかそんな感じ」
「そうなんだ..........。うん、今私が思ってることをちゃんと言えたんだ。紗耶香さんにちゃんと自分の口から伝えることができたんだ」
「なるほど。なら陽凪がそんな顔してるのも分かるな。で、どうだった?」
「................ちゃんと受け入れてくれたよ。こんな私でも良いって言ってくれた」
意地悪なことは言われたけど、それでも紗耶香さんは受け入れてくれた。隠し事ばっかりしてる私をね。
「なら良かった。これでもし陽凪が泣くようなことされてたら殴り込みに行ったうえで陽凪を一生私が養っていくつもりだったから」
「やしなっ!!そんなことされなくてもちゃんと生きていけるから!!」
「独りで?」
「..................それは無理、かも」
「だろ?」
美咲のくせにぃぃぃぃぃ!!その当たり前って顔はなんか腹立つ!!
「..................その、美咲は、悔しいって感じじゃないけど大丈夫?」
「ん?何が?」
「だって..............私にあそこまで言ってくれたのに結局私は美咲を.........。」
「あぁー、それか。別に私は何とも思ってないよ」
...............ほんと?無理してない?嘘ついてない?
「だって結局は生活を一緒にするか、しないかの違いしかないからな。私からすれば、これからもこうやって陽凪と笑顔で話せれば良いんだよ。ただそれが近いか遠いかだけ。こうやって陽凪が明るい顔してくれりゃ私はそれで良いんだよ」
「.......................ありがと」
「おう」
ほんとに美咲が私の友達で良かった。
――――――
ふぅ.......学校も終わったしあとは帰るだけ。
さっきおばさんに電話して今日はそっちに帰らないこと、そしてこれからはそちらの家でお世話にならないことを伝えた。
それでもおばさんは笑って良いよって言ってくれた。今度紗耶香さんを連れてきたら許してあげるって言ってくれたから今度一緒に挨拶に行くつもり。
それから部屋はそのままにしておくらしい。陽凪ちゃんにも実家に帰ります!って言える場所が必要でしょ?らしい。
..............よく分かんないけどそうらしい。でも嬉しいのは変わりない。
さて、そう思いながら歩いてたらもう家に着いた。
今日は紗耶香さんはもう家に帰ってるからもう会える。
..........よし!
「ただいま紗耶香さん!!」
「おかえり陽凪ちゃん!」
今日からまた始まる二人だけの生活。
あの時とはちょっとだけ違うけどそれでも変わらない普通の生活。
でも私達にとっては特別な日々がこれから続いていく。
とりあえずこれでこのお話は終わりです。これ以降は続けるとしたら番外編として過去のお話を書くかどうかで迷っている以外は終わりです。
このお話は私が思ったよりも多くの方々に読まれ、評価された作品になってすごく驚いています。まだまだ拙いところ、読みにくいところがあったでしょうが最後まで読んでくださり本当にありがとうございました。




