転生記録27
これまでのあらすじ!
普通の男子高校生二年生を謳歌していた金打剣人は、ある日クラスメイトの姫歌麗華に異世界転生してほしいと頼まれる。冗談だと思っていた俺はそのお願いを承諾してしまい、気づいたらこの世界へと来てしまっていた。彷徨う俺に声をかけてくれたマーリと共に冒険者のパーティ、‹天使と剣術者›を作る。元の世界へと帰る方法の手がかりを探していると、俺と同じ世界からやってきていた利理と出会う。元の世界へと帰りたくない彼女とは一悶着あったが、彼女をパーティの勧誘に成功。パーティ名を‹エンジェル&ソード›へと改名し、新たなスタートを切るのだった。
「さっきから何をぶつくさと言ってるのケント?」
「いや、何故かこれを言わなきゃいけないような気がして。」
「そんなの誰も聞いていないよ。仮に聞いている人がいたとしても、長すぎて頭に入らないと思うよ。」
「そ、そうか。」
「全くもう・・・・パーティメンバーが一人増えて浮かれてたんじゃない?」
「た、確かにマーリの言うとおりかもしれない・・・・」
「まあ、気持ちは分かるけど早く戻ろうよ。」
あ、一回状況を整理しよう。利理を勧誘する事に成功して別れた後、俺たちは新たなクエストを受けるために大王都中央都市へと戻っているところだ。
いや、そんなことを考えている間に戻ってきたわ。俺たちは早速、新しいクエストを受けるために冒険者ギルドへと入る。
「さあ!皆さん!メンバー増員で進化した私たちのパーティ、エンジェル&ソードにどんどんクエストを送ってきてくださ〜い!!」
ギルドに入った途端にマーリは室内に響き渡る大きな声で叫んだ。
「ちょ、ちょっとマーリ?!その肝心の増員メンバーはここにはいないんだよ?!あと公共の場でそんな大きな声を出したら駄目でしょ?!・・・・はあ、パーティメンバーの増加で一番浮かれているのはマーリじゃん。」
「・・・・えへへ」
いや、えへへ、じゃないよ!!恥ずかしいでしょ。まだ大したことのない冒険者パーティがイキってるだけだもん。周りの人たちドン引きしてるよ。
そう思っていると、一人の老人がこちらへと歩み寄ってきた。
「それじゃあ、一つ依頼をしてもいいかのう?」
「あ、おじいさん、どうしました?」
「実はワシの屋敷で夜中に奇妙なことがよく起こってのう。怖くて見に行ったらそこにはゴーストがおったんじゃ。その屋敷は近々息子に譲ろうと思ってていてのう。そこでそのゴーストの討伐を依頼したいのじゃ。」
え、この状況で本当に依頼が来たのか?!嘘でしょ?!どう見ても恥晒ししてたよ?!
「わかりました!私たちに任せてください!!」
「おお、本当か。ありがとう。実は前々から依頼はしておったのじゃが受理してくれるパーティが中々おらんでのう。引き受けてくれると助かるわい。」
ああ、なるほど。他のパーティは忙しいから屋敷一つゴーストが湧き出たくらいじゃ引き受けなかったってことか。
「ケント、早速依頼が一つ入ったよ。私たちの名も売れてきたのかな?」
「いや、さっきのおじいさんの話を聞くに、引き受けてくれるなら誰でも良かったんだよ。つまり俺たちは余り物だな。」
「へ?余り物?!」
「おじいさんの屋敷に出るのはゴーストみたいだから討伐しに出かけるのは夜になるかな?昼間に出現することはないだろうし。夜になるまでマーリの家で休んでいようか。」
「ワタシタチガ・・・・アマリモノ?!」
あっ駄目だ。ショックで話が通じてない。俺は半ば無理矢理マーリを運ぶのだった。
「ここがおじいさんの屋敷か。ゴーストってたくさん出るのだろうか。この屋敷も見たところそこそこ広そうだし全てのゴーストを討伐できたか確認するのは大変そうだな。」
「任せて。そんな時こそ・・・・」
マーリはポケットの中身をゴソゴソと漁る。そして綺麗な石を一つ取り出した。
「ジャーン!!魔物討伐のお供、魔物感知石!!」
「魔物感知石?!」
「この石は近くに周囲に魔物がいるとこんなふうに光を発するんだ。これを使えば隅々まで確認しなくてもこの石を持って屋敷を歩き回っていれば討伐できたか確認ができるってわけ。」
「なるほど。それは便利だな。」
「でしょ!屋敷のゴーストを速攻で全部倒しまくって、ワタシタチヲアマリモノアツカイシタコトヲゼッタイニコウカイサセテヤルンダカラゲキオコプンプン。」
※訳 私たちを余り物扱いしたことを絶対に後悔させてやるんだから激おこプンプン
「うん。最後何て言ったか分かんなかったけどなんか凄く憎悪の混じったこと言ってた気がする。」
「やだなぁケント。気のせいだよ。それじゃあ早速ゴースト退治に出発だ!」
「了解。」
俺とマーリはゴーストを退治するために屋敷へと入った。




