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或る白竜と聖剣にて世界は踊る  作者: 74(ナシ)
第一章
5/5

第5話 白竜対五頭竜

爆音が連続で鳴り響く。

奴の攻撃を弾き返し、後ろに回り込む。

飛び上がり、一つ目の首を切り落とそうとするが、頑丈な鱗によって弾かれた。


吹き飛ばされつつ体制を整えて、奴の攻撃魔法を左ステップで回避する。


確かに奴の言う通り体格差がある。

翼を使い、地面を踏み抜く勢いで加速した。

頭突きでよろめいたと同時、ゼロ距離で暴風(テンペスタース)魔法で周りの地面を抉り取る形で奴を浮かせる事が出来た。


距離を離し、相手がどう出るか様子を伺う。


すると、我に向かって攻撃魔法が飛んできた。

防御魔法を展開するがそれらを貫通してしまう。肩と足に穴が開いて滴り落ちる血を前にしてアーケンが笑った。


竜巻は晴れており、余裕の表情を浮かべている。

魔法陣を展開し、攻撃魔法を繰り出した。

体をずらして回避し、火球を撃ち出す。


一瞬で背後に回り込んで、切り裂く(セカーレ)魔法で背中を袈裟斬りにしたのだ。

尻尾を噛んでそのまま振り回し、そして地面に向かって叩き付けられる。

鋭く尖った物を無数に生み出して我に向かって飛んでいく。


土煙が上がり、周りが見えなくなった。奴め、確実に殺しに来ているな...。


立ちあがろうとした時、足の感覚が無い事に。

あぁそうか、全身穴だらけだったな。

流れる血が地面を濡らしていく。


『ほらどうした、もう降参か?』


――――――いや、ここで終わる訳にはいかない。

立ち上がり、結晶を食べて、魔力を回復する。

傷が塞がった後、魔法陣の中から鉤爪を取り出した。


それらは湾曲した四つの爪が円形状になっており、物を掴むような形状だった。

水平に振り回し、真っ直ぐ投げつける。


伸びた物体は爪を開き奴の首に食らいついた。

内側には返しが付いている。

鎖を引っ張ると地面に叩きつけた。


いきなりの事で困惑しているのか、攻撃魔法―いや、貫通魔法をこちらに向けて放ってくる。


それらを鎖で振り回して弾きつつ、尻尾を使って左へ飛んでいく。

アーケンを巻き取っていき拘束する。

攻撃が止み、『降参だ』と言った。


傷を癒して、巣の方に座り込む。


『勝てたら仲間に加えるってやつ、受けてもいいぜ』


二人は無事なので改めて二人は名前を名乗る。

焚き火を囲い、干している魚を食べていた。


『なぁ、聖女ってお前は知ってるか?』


『いや、知らん』


アーケンは世界各地にいる聖女の存在を話し始めた。

彼女達は原初の竜を封印した初代大聖女様の子孫だという。

まずやった事は同族達の殲滅だった。


現在の数は500匹にまで減っているという、全く忌々しいものだ。


『で?この女はどうするんだよ、お前の目的を果たした後で』


『...知らんな』


二人を背中に乗せて、北部に向かった。

後ろにアーケンが二人を乗せているので安心だろう。

しばらくすると、エンシャントという村に辿り着いた。


廃墟となっている場所には瓦礫が散乱しており、地面に剣と甲冑がそこら中に転がっていた。

肩にある紋章を見ると、アザミの花が描かれていた。


何かの骨を踏み、歩き出す。


アーケンは40mの大きさに縮んでいた。

岩をどかすと、そこには一本の大木が立っていた。

これは魔力を放出する木で、地面に一欠片の魔力石を埋める。


するとみるみるうちに大きくなり、成長が止まる。

白竜によると、大昔ここには原初の竜というドラゴンが管理していたようだが、今は封印されている。


一度人間共によって燃やされており、今は我が育てている。

葉っぱには様々な属性が付与されているようで、定期的に食べている。

飛び立ち、次はマツィー大陸にたどり着いた。


で白竜達は姿を隠さずに堂々としている。

注目するのは雲を越える程に高い塔だ。

それらを中心にして街が広がっている。


シュラークを宿屋らしき建物に置いて行き、塔へと歩を進める。

中に入ると、かなり広く作られており思う存分暴れそうだ。

すると、3人の人物が扉の奥から出てきた。


左から鷲色の髪色、小豆色、銀色の髪の女が立っていた。


「あれ?久しぶり人が来たけど...違うね。ねぇ、ヴァニタス?」


「そうだね、あっちはドラゴンが2匹いるね、だけどもう一人は人とも分からないや」


「なら捕まえて解剖はどう?」


3人同時に杖を召喚すると、攻撃魔法が一斉に迫ってきた。

左右に避けて火球を撃つ。

しかし、彼女に近づいた瞬間、気化した。


アーケンの前に立った小豆色の女は杖を突き付けると横一文字の裂傷が出来て、横に吹き飛ばされる。

さらに我とアメルンにも衝撃魔法が飛んでくるが、防御魔法でそのまま受け流した。


鉤爪をアメルンに手渡す。

彼女たちは戦いを楽しんでいるのか、キャッキャと喜んでいた。


「いいね!僕達を殺してみなよ!出来るものならね!」


3人は我達に向かって接近していった。

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