音
白い残骸はどれも不規則な形をしていた。破片の一つ一つは大きくても親指ほどのサイズしかなく、陽は復元することを諦めた。
「―――何だったんだろうな、あれ・・・」
二階へ登る階段の前にまで来ていた。
”ギュィイイイイイン”
突如、玄関のドアから何やら機械の動き始めた様な音が聞こえた。
”誰か来た!”
陽はどうするべきか考えた。
”なんで人がいるんだ?少なくとも昨日ネットで調べた限りでは人が住んでいるなんて情報は乗ってなかった。それに、肝試しにしては時間が早すぎる。それにここにそういったことをしに来る奴はそういない。ネットで出てきたのはせいぜい2件ほど。それにここで肝試しをするとして、今入っていても時間はだいたい8時そこらか・・・。じゃあなんでまた―――”
思考を働かせたが、結論は出るわけもなく、結局陽は玄関の人物と会うことにした。
「すいませーん、勝手に入っちゃって~」
相手には聞こえた様だった。だが返事はない。恐る恐る玄関の方へ近づいた。
"ガタン”
玄関が開いた。と、刹那、陽の目に映っていたのはヘルメットを被った青い作業服の巨漢だった。ヘルメットで顔は見えない。
「すいませ・・・ん・・・」
巨漢の手には、斧があった。
沈黙が続いた。巨漢は陽の体の全体を把握するように見つめた後、呟いた。
「武器は・・・ないな」
陽は巨漢の言っていることがよく理解できなかった。だがそれを聞く前に、陽は全身の体の震えを感じ取った。目の前を見ると、斧がいつの間にか高くなっていた。




