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『ライフ・ワークス』  作者: 一般げーまー
9/9

9話 転換期

 一番はじめに向った所はどうやら留守らしい。つまりはハズレである。次に向った場所もこれまたハズレ。「おかしいな。最初に撃ってきていたのはこのあたり何だが、どこにも見当たらねぇ。」そしてさらに、そのスナイパーの銃声がしない。ということは、奴はどこかにイモイモしてると考えるのが妥当だろう。大方俺がスナイパーを倒しに行くと予想しての行動だろう。確かに、これでは倒せはしないがそれは逆にスナイパーが活躍できなくなるということでもある。どちらにしろ俺にとっては美味しいことこの上ない。のだが、予測されているということはここに相手方が来る可能性も無きにしもあらずということ。このままこの辺りで粘っていると敵とバッタリ出会ってそのままリタイアという線も考えられる。ので、作戦を変更して味方との合流を急ぐこととする。「にしても、あのチーム大丈夫かな。」俺としてはあのトゲトゲしているシーサー君がみんなと仲良く出来ているのかがわからないためとっても不安なんだよな。あの紳士風なネームの奴と協力出来ているのかもわからないし、その他の人ともな〜。


そんな呑気なことを考えながら走っていると、ふと足音が耳に入ったため走るのをやめ息を潜めて隠密に徹する。どうやら、その小さい足音は右手側にある白壁の通路から発せられているらしく、足音を殺して近くによって確認をする。(数は…1人かな)なんの職業なのかはおおよそ分かる。相手のチームの中でこんなにも小さい足音がするのは忍者くらいしか居ない。ここで忍者とやり合うのも一つの手だな。よし、そうと決まれば、即断即決だー。いくぞ。とは言ったもののいま出ても狩られそうだし。敵の具体的な位置を知るのが先決だよな。ということで、物陰から顔を出して白壁の通路を視認する。がしかし、誰も居ない。

「あっれれ〜。おっかしいな〜」足音は確かにしたのに誰も居ない。移動したのか?。いやだとしたら余計に足音がするはず。つまり。急いで左手方向に回避行動をする。すると後方から何かを素振りする音が響いてくる。「あっぶね〜。回避して大正解だったなマジで」意図せず吐いたその言葉に「よく分かったね。今の」と返答がくる。「そうだろうそうだろう、なんせ俺が他人に自慢できる内の一つだからな」

「ははは、正直、君の行動がよくわからなかったんだけど。今になって分かったよ。多分君結構だるい感じのプレイヤーだね?」「おいおいおい、俺まだ何もしてないぜ?それなのにもうダルいやつ認定かよ。まったく」「ははは、まだ詳しくはわからないけど。そんな感じのオーラを君から感じるよ」「逆にあんたは随分胡散臭いな」「ははは、味方からも言われたよ。裏切りそうって」「・・・なんかすまん」「いいよ別に気にしてないから。それよりも君、さてはチームメンバーと合流する気だよね?」「さあ、どうだかな。ただ単に1人でマップの観光してるだけかもよ」「ははは。それはないね。だって君明らかにチームメンバーの方向に行こうとしてるもん。流石にその言い訳は苦しいかな。まあ何にせよ、君をここで倒すことになるけどね」そう言い、手に持った刀をこちらに向けたまま突進とも言える速度で向ってくる忍者の攻撃を間一髪で転がることで避け、お返しにピンを抜いておいた閃光弾を食らわす。「こういうのは普通見合ってから始めるもんだろ」「僕そういうの苦手なんだ」目眩ましを食らっているはずなのにも関わらず俺の声だけでこちらの位置を正確に把握したのかかなりの精度でこちらに迫ってくる忍者の攻撃をなんとか避けつつ、頭で作戦を組み立てる。


 忍者の能力は影移動だから閃光弾を残しておきたい。よって使えるのは発煙弾と手榴弾そして、まだ溜まってはいないが必殺技の3つ。この3つを駆使して立ち回らなければならない。そして、この場の勝利条件は忍者を倒す。でも良いのだが職業上結構厳しい。出来ないわけではないのだが、如何せん難しい。よってもう一つの味方との合流が勝利条件となる。のだが、こいつをいなしつつの移動は正直に言って厳しい。なんせ、俺の声だけで目潰し状態を乗り切るようなやつだぞ。発煙弾出しても効果が薄いに決まってる。よって、この場の俺の勝利条件は”時間を稼ぐ”これになる。この忍者の足止めをしつつ味方の合流を待つ。音等で気づいてくれると信じての作戦である。

 

作戦が決まり、意識を戻すと同時に腹部に衝撃が走る。どうやら蹴られたらしい。痛くはないが少し重く感じる。このゲームにおける痛覚表現は痛みではなく、この重さによって表される。極端な話、腕が吹き飛んだらその腕は使えない+とても重いということである。つまり何が言いたいかというと、今の俺は腹部に防弾チョッキを巻いたみたいな状態というわけだ。すごい重いわけではないが、違和感は残るレベル。

「クソ、人が考えごとしたあとに蹴りやがって」「ごめんねッ」言葉とともに切りかかってくる忍者の攻撃をこれまた転がることにより回避に成功する。「しぶといね」「それ褒め言葉として素直に受け取っとくよ」軽いジョークの言い合いをしつつ、お互いが空いた距離間で睨み合う。先に動き出したのは忍者の方であった。忍者の影が少し震えた後、白壁によって水平方向に伸びた影に向って動き出した。(まじかよ、ここで逃げるのかよ)今逃げられるといろいろ後がキツイ。そう思い、影を追いかけようとしたのだが突如として自分の視界に鈍く銀色に光るものが映り、限界まで体を仰け反らすことによってその攻撃を回避する。「マジかよ。今のフェイントか?あんたスゲー上手いな」「ははは、そりゃどうも」再び襲いかかってくる忍者の攻撃を体をそらすことで回避し、お返しの手榴弾を食らわせる。「こんな物くらわないよ」咄嗟に回避行動をしたのだろう。苛立ちと共に黒煙から忍者が姿を表すが、「さすがにな、アレで音を上げられたらこちらも困るぜ」そう言って奴の足元らへんを狙い最後の発煙弾を投げ込む。忍者が蹴り上げるよりも先に煙が出始め大方このあたりを覆い隠すほどの煙が上がる。「なんのつもりかはしらないけど、僕は結構耳には自身があるんだ」そう言い残す忍者であるが突如として背後に現れた手榴弾にはさすがに反応が遅れたようで、「クッ」と痛覚はないはずなのに声をだしており、それを見ていた俺は内心でガッツポーズを決める。

 

ここで一つ解説をしておこう。今の場面なぜ足音などがしなかったのか。その理由は発煙弾にある。通常の発煙弾はただ煙が発生するのみで、足音などを消す効果などないが《仕事》をこなしたことにより、覚醒モードに突入している現状に置いては話が180度変わる。閃光弾が忍者の能力を阻害できるようになるのと同様に発煙弾はその中に入っている特定の人物の音を消す効果が追加される。この効果によって、背後から無音の爆撃を食らわすことに成功したのである。


さてと、こちらの作戦は披露した。相手はどう出てくるかな。

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