27 魔法師団長の生態
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シグリートが落ち着いたところで、魔法装置から離した。一度だけ死者に会えたと信じてもらうため、他の人に知られないため、後ろを向き手元である操作をするためだった。あくまで映像投影の装置なので魔法が使えないが、魔力のあるアリスティールにも扱える。
必要なことを済ませて、ギースをゆする。無事起きてきた。ぼんやりしているシグリートをベッドに置いて、二人で部屋の外に出た。
すると、先ほどまで侍女が二人しかいなかった廊下に、人がひしめいていた。
透けるような金髪のレオンハルト陛下、流れる銀細工の髪のヒルダ様、その他侍女プラス多分魔法師団ぽいローブを着た人多数。なんだか、口々にアリスティールを絶賛しているような気がする、褒められることに慣れないアリスティールは頭が真っ白になった。ギースが何故ここにいる?と疑問を呈している人もいるが、今回の件はほとんどギースがやっただけで、アリスティールは何もしていない。
アリスティールは対応に困ったので、とりあえずすべてをいつも通り丸投げしようとした。
「私ではありません、ギースが解呪でシグリート様のドームを壊したのです。私は魔法を一切使っていません。」
まぎれもない真実だ。誰にでも使える魔法だし、言ってもいいだろうと思っていたが、皆さんすごく激昂した。
「解呪でだと!そんな馬鹿な!」「そんな方法でできるなら我々でもできている!」「見え透いた嘘を言うな!」
まぁ、子供が誰でも使える魔法を使って、王子を助けたと言われたら、皆さん氷の柱になりかけただけに、プライドに突き刺さったようだ。ちょっと方向性間違えたかな?
「私は嘘は言っていません。私は氷のドームが消えた後、シグリート様を殴って起こしただけです。それで正気に返られたのです。」
面倒なのであとは、ギースが問い詰められてもらおう。嫌そうな顔してるけど。殴ったという言葉に微妙な空気が流れたので、周りの人に治療を頼んだ。
「頬が腫れていると思いますので、シグリート殿下に回復魔法誰かお願いします。ついでに私の手にも」
「ごまかされないぞ!」
ごまかされてくれなかったか、チッ。
「ならば、魔法師団長の結界を、アリスティール嬢が破った話はどうなのだ!?団長が名指しで公言していたのだぞ!」
魔法師団の一人が声高に言う。普通の魔法で解決したという答えより、なんかすごいのがチートで使える規格外の魔法少女が片付けたことにしたいのだろう。
秘密の庭は秘密じゃないの?アリスティールが横目で見ると国王陛下の表情が少し硬い。よって、適当にごまかすことにした。
「一つ心当たりはありますが、その時は拾った魔石を使いました。結界のそばに落ちてたので、案外結界を張ったご当人が落とされたのでは?当人の魔力をこめたものでしたら、誰が使っても開けられるとかありますか?」
秘密のはずなので、どこの結界とはアリスティールはわざと言わない。ギースからもらったとも言ってないので、問題無しのはずだ。ギースも国王陛下もニヤニヤしている。
「あー・・・」
「ありえそうで、怖い」
「あの人結界張ってあちこちに放置してるしな」
思わぬ魔法師団長の結界放置キャラのおかげで、いい感じでごまかせそうだ。
「よく自分の餌を結界を張って隠されてるからな、時々隠したことを忘れて腐らせて、ゾンビ化してるそうだ。」
餌を隠すとかって魔法師団長は犬?
「俺は隠密行動中、部下を隠してそのまま三日放置とか聞いたことがある。恐ろしいことに中からも出られないらしい。団長と行動する時は俺は水と非常食は絶対忘れない。」
「あの方はなんでも、すぐ忘れるからな。」
3歩どころか、3日忘れてる魔法師団長は鳥?
「あのー、魔法師団長さんは、本当に人間ですか?」
アリスティールが質問した。繁殖期もあるし、どう聞いても人ではないよね?
「「「人間です」」」
魔法師団の人間の言葉がハモった。
「その発言は教会から、異端の疑いをかけられるので、絶対しないことです。この国にいるのは人型は全部人間です。疑ってはいけない。国の中枢が人間じゃなかったら、国王陛下巻き込んで大変なことになります。」
「ははは、魔術師団長は面白いやつだから、二人とも今度会ってみるといい。」
「とても、かわいらしい方ですよ。」
レオンハルト陛下とヒルダ妃のおすすめは、笑って流した。嘘がばれるし、止めときますとは言えなかった。
気づいたら魔法師団長を紹介してた!




