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とりあえず逃げました。

「クリス隊長。山小屋で、暮らしていた痕跡がありました。状態から見て昨日まで居たようです」

「そう。1番隊から3番隊まで山頂に向かって捜索。4番隊から7番隊は小屋の回りを左右に別れて捜索。見つけたら、合図の光魔法を打ち上げること」

「了解しました」

 敬礼して立ち去る冒険者のおっさん。

「本当にあのアホ何処いきやがった!手間かけさせやがって!」

 側にある木に八つ当たりで蹴りをかますクリス。あんま蹴るな!落ちるだろうが!

 リアル逃走中 IN 山。

 山と言えばあのウルフ狩に来た山の事だ。

 モノグラム宛に『貴方との生活に疲れました。探さないで下さい』と手紙を置いてきたんだが、そのせいでモノグラムがギルドに依頼をしたらしい。

 冒険者達が話してるのを聞いたから間違いない。

「クソクソクソ!」

 クリスはまだ木にヤクザキックを見舞っている。

 そんなイライラをつのらせたクリスさんに甘い果物でも差し入れしてあげよう。

 目の前に持ってってやったら取っ捕まるので、ここから放り投げます。

 あっ、ここから投げると割れるよな。……そうだ。

 俺は植物魔法で葉っぱを柔らかくしてボウリングの玉位まで包み、さらに魔法で表面を石のように固める。

 さてと。メガネが粉々にくだけ散れ!


ーーゴン!


 クリスが倒れている。凶器はボウリングの玉に似た塊。

 謎は全て解けた。木上からあんなもの投げたバカがいる!

 ……えーと。やっぱり俺のせいか?

 近くには誰もいない。今のうちに、謝罪用の果物を山盛りにクリスの上に盛って、クリスが埋まってるのが分かるように手だけ外に出しとこう。

 むっ?人の気配がする。

 シャカシャカっと家の片隅に出る黒い奴の動きで草むらに隠れる。

「なんだ?果物の山があるぞ」

「うまそうだな。一個もらい」

「それよりも、クリス隊長は何処だ?」

「あの人も大変だよな。ギルドマスターに蹴り出されたんだよな。『お前も行ってこいって』」

 ……クリス、また何かやったな。

「うめえェェェ!」

「何両手に持って食ってんだ?」

「いいから食ってみろ!」

「……! なんだこの甘さはっ! それなのに後味がスッキリしてる」

「おい、俺にも食わせろ」

「勝手に取れよ。食い放題だぜ」

 リンゴ、オレンジ、イチゴ、バナナ等戻ってきた冒険者も一緒になって食っている。

「おい、この下に人がいるぞ! 早く助けないと」

 誰かがクリスに気がついたようだな。

「よし、皆で早く食っちまうぞ!」

「そうじゃねえだろ!」

「違わねえよ! 助けるのにどけた物の置場所が腹の中だってだけだ」

「しっ、しかし……」

「こんな旨い果物2度と食えねえぞ」

「……それも、そうだな」

「他の奴等も呼んでこい!」

 いいのか?クリス助けなくて……。

 他の奴等も集まるみたいだし、これで逃げられるな。

 俺はその場をシャカシャカと後にした。



 勢いだけで山に逃げたのはいいが、このままではいずれ捕まってモノグラムの所に連れていかれるだろう。

 その時、モノグラムはどうなっているのだろうか……。

「私をもらってください」

 ウェディングドレスを着たモノグラム。

 ……いやいやそれはない。

 もっ、もしかして『工事』して取り返しのつかない体になってるかも!

 何か身体中から嫌な汗が流れてきた。

 モノグラムに本来の目的を思い出してもらわなくては!




 

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