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第一発見 過疎化が進む山村にトカゲ犬を見た! ⑧

 今回の日本UMA発見隊の活動については、残念ながらUMAを捕まえる事までには至りませんでした。

 夜に鉄人とスタッフ達が遭遇したゴルゴノプスは、二度と発見隊の前に現れる事は無かったからです。

 暫くは調査を続行した発見隊でしたが、近隣住民の様子が突然に変わってしまったのも相俟って、長期間の調査が不可能となったからです。

 ゴルゴノプスとの遭遇前の時点では、鉄人の説得と熱意に寄り、比較的良好な関係を築けそうな雰囲気になりつつあった住民達は、突然、あかしゅ様が怯えているから帰ってくれという事を発見隊に伝えて来たのです。


「ゴルゴノプスが外来の存在である発見隊に対して、警戒し始めたり怯え始めているのは事実でしょう。初遭遇の後に再発見出来なかったのは、UMA側が人間を警戒する様になってしまったからです。こうなると、野生の獣と同じく、人の前に姿を現す事を避けてしまいます。一方、住民達の様子に関しては、また違う意味があるのだと私は考えています」


 荷物をまとめ、他の発見隊と共に帰路を進む日本UMA発見隊の隊長【野木原・鉄人】は、名残惜しそうに自身の背後を一瞬見つめ、すぐにまた足が進んでいる方を向きました。


「これまで、あのゴルゴノプスがUMAであった理由。それは恐らく、住民達が隠していたからではないでしょうか。もしくは守っていた。だからこそ現代に至るまで、あのUMAはその命脈を繋げる事が出来たのだと思います。そうして、ゴルゴノプスを怯えさせてしまった我々は、隠している物を明かすべき相手では無い。そう受け取ってしまのだと思われます」


 残念そうに呟く鉄人。トカゲ犬の実在を確認出来た発見隊でしたが、それ以上先に進むには、まだ暫し、時間が掛かる。その事に思いを馳せているのでしょう。

 このUMAと再び相対するには、現地の住民との信頼関係も地道に築いて行かなければならない。UMA発見に対する経験値が豊富が鉄人や他の発見隊は、そんな事を考えているのかもしれません。


「何時かまた来ましょう。あの現地の人々と共に、にこやかにUMAを探し、ゴルゴノプスを発見し、学会で発表出来る様になるその時まで、我々日本UMA発見隊は努力を続けていきます」


 そうして日本UMA発見隊の旅は終わり、再び始まって行きます。新しいUMAを求めて、隊長【野木原・鉄人】と共に、日本UMA発見隊は活動を続けて行くのです。




●新日本UMA情報

【トカゲ犬】

 四国地方南部の某県、過疎化が進む村近くの山に生息するUMA。

 人にも似た、一方で人を歪にしたような顔と、毛の生えない白い肌を持つ、四足で動き回る生物である。

 現地においては特殊な神として崇められているが、日本UMA発見隊の独自情報に寄れば、かつて大陸より輸入された古代生物である可能性が高い。

 発見隊が自分達の足で集め、見た情報に寄れば、その形質からペルム紀末にアフリカに生息していた獣弓類、ゴルゴノプスであると目されている。

 ゴルゴノプスは当時より脅威の捕食者として大地に君臨していた古生物であり、ペルム紀末の大量絶滅によりその種を絶滅させたと考えられていたが、この度、日本における新UMAとして報告されるに至った。

 その正確な存在は現地住民により長らく秘匿されている状況であり、捕獲には至っていないものの、日本UMA発見隊の果断なる努力に寄り、映像記録を撮る事に成功した。

 本当に古代生物なのか、もっと違う存在なのではないかという説。映像を見て気分が悪くなる現象が発生した等。様々な眉唾物の情報が散見されているものの、そのすべてが発見報告の希少さに起因すると考えられている。

 ゴルゴノプスの生き残り、もしくは現生種として直接的に進化を続けていた種である場合、歴史的な発見にも繋がるため、日本UMA発見隊の努力と、さらなる報告を待つ。


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