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シンデレラのハッピーエンド  作者: 読み専
第二章 王宮呼び出し編
12/26

雨宮桧璃、願う。

偉い人にやられそうなら、より偉い人に守ってもらえは良いじゃない!っていう回です。




 さて、今朝の魔法属性の適性検査で教師がもたらしてくれた一言により、原作よりも厄介で性悪な存在が3人いる事が確定した。


 それは良い。…いや、良く無いが、むしろ最悪だが、良い事にしておく。ともかく、現在における一番の問題が、「原作どおりに事を進めると、()()()()()にあい、より悲惨な最期が訪れる可能性がある」ということだ。


 義姉は、現在公爵令嬢の取り巻きその5ぐらいにいる。公爵令嬢がその気になれば、私は今日明日中に義姉によって大怪我を負わされる事も十分に有り得る。王子達と顔を合わせる前に死亡、なんて事も有るかもしれない。


 取り敢えず、さっさと属性の数や魔力量の多さで国王に保護して貰わないと、私の命が危ない。(ヒロイン)に義姉がいる事は、よほどやり込まないと覚えていられないくらいには認知度の低い事だ。でも、何らかの拍子に義姉が私の話題を出すか、義姉の苗字を言われてしまえば、あっという間にバレる。

 いっその事、虐待を誰かに訴えて保護を求めるのも有りかもしれないが、そんなあては今の所ないし、今日中に作れるとも思っていない。


 万事休す。


 ともかく、国王が先か公爵令嬢を含めた婚約候補者の令嬢が先か、運に任せるしか無いようだ。






ーーーーー






 今回はギリギリ国王に軍配が上がり、私は一命を取り留める事ができたようだった。


 公爵令嬢が休み時間に取り巻きを引き連れてやって来るとほぼ同時に、


「雨宮桧璃、王宮より呼び出しがかかった。至急登城せよ」


と今朝の教師が私に告げ、制服のまま馬車に突っ込まれ、王宮へ向かうこととなった。


 ギリギリ間に合わなかった事を悟った公爵令嬢様の御顔は怒りに引きつり、非常に恐ろしいことになっておられたようだが、それでも美形で有る事が窺い知れた。顔が良いって得なんだなー、なんて事を、私は呑気に思った。




 さて、現在王宮の応接間的な場所で待たされているわけだが、一向に謁見の間へ呼び出しがかからない。


 何のために呼ばれたんだっけ?それよりも、ここで持つように言われて何分経ったんだろう?なんて、あまりの暇さに思考を彼方へ飛ばすこと数分。待たされ始めておよそ40分で、ようやく王様のいるであろう謁見の間へ向かうこととなった。



「そなたが、雨宮桧璃か?」


 人生で多分初めて見る王様は、優しそうな見た目のイケオジだった。


「はい。雨宮男爵が娘、雨宮桧璃と申します」


 流石攻略対象の親なだけあるなー、なんて極刑ものの無礼な事を考えつつ返事をし、首を垂れる。


「標準の水晶が圧に耐えきれず壊れるほどの魔力量、全魔法属性に高い適性を持っているというのは誠か?」


 再び、国王の質問。これに答えたのは、目つきが鋭く国王と同年代に見える補佐官らしき人物だった。


「陛下、その事は実際にこの場で水晶に触れさせて確認するべきかと。そこの者、持って参れ」


 補佐官(仮)はその場に居た騎士の一人に申し付け、今朝私が教師に持ってきてもらった水晶と同じ物を持って来させた。


 私の前にその水晶は置かれ、許可と同時に手を乗せる。()()()()()()()()()()魔力を流し、水晶は七色に光る。


「おお、これは…!!」


 思わずと言った体で国王が声を上げ、他の騎士や補佐官(仮)は、口を僅かに空けて呆けた。光は広い謁見の間を包み、最早自分すら良く見えない有様だった。


 そっと水晶から手を離し、国王の反応を待つ。


 30秒程、謁見の間を静寂が満たす。始めに正気に戻ったのは、国王だった。


「雨宮桧璃。そなたの才を見込み、学園の特待生クラスへの転入を命ずる。せっかくの記念だ。なにか、願いを言え。できる範囲で叶えてやろう」


 王らしい尊大な態度で命令すると、こちらの望みを聞いてきた。


 この王は国民から「賢王」と呼ばれ、高い評価を得ている。私の聞く噂での人柄から窺い知るに、国王は約束は絶対に違えない義理堅い人物であるらしい。彼の評判を信じ、私は自身の保護を申し出る事を決めた。


(義兄の趣味のせいで残った虐待の痕が、ここでは真実を裏付ける証拠の一つとなるなんて、とんだ皮肉だね)


 そう一つ苦笑を漏らし、桧璃は顔を上げる。


 そして、原作とは違う、婚約候補者から手を出される危険の減る、国王も断らずに受け入れてくれるであろう願いを口にした。




ありがとうございました。

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