14/14
【14】
高畑の女はやたらとニヤニヤし、自分と笹山くんにお茶を差し出した。自分は笹山くんに「沸騰してるかもしれないから気をつけなさい」と言った。
しかしこの日のお茶は熱すぎず、ぬるすぎず、ちょうど良い。
「まあ、二人で仲良くやりな。俺たちみたいに、な」
高畑は高く笑った。高畑の女もケラケラ笑った。
「我々は三連のアロエヨーグルトなのだよ、高畑」
「はぁ?」
高畑は再び高く笑った。高畑の女もケラケラ笑った。自分も笹山くんもつられて笑っていたが、自分も笹山くんも、もう一つのアロエヨーグルトのことを考えてた。
《了》