---65--- ラ・リルフェ浮遊島国 レレ自室
「ラ」の一族が暮らす国、「ラ・リルフェ浮遊島国」にある実家の自室(元ルルの部屋)に、レレは苛立ちを覚えながら転移で逃げ戻って来た。
この苛立ちはいつも感じている生者に対する嫌悪感ではなく、どちらかと言うと喪失感や失望感寄りの苛立ちだ。
愛して止まない姉が、劣等種である者の傍に居る事だけでも不快であるのに、その姉の口から信じられない言葉が連発されたのだ、そう言う気分になるのは当然なのだ。
今まで生きてきた中でこのような感情を一切感じず生活して来たので、この感情が何なのか!またこの感情をどう処理していいのか分からないのだ。
苛立ちが波となって次々心を掻き乱し苛立となって積もっていく。
眉間に皺を寄せイライラした表情をしながら室内の中央に進み、地団太を踏みながら愚痴をこぼす。
「あ~何なのですの、何なのですの、全くお姉様は!。
あの劣等種を義兄と呼ぶだけでも、これだけ不愉快ですのに!あぁ~もぉ~何なのですの、全くお姉様は何故あんな不快極まりない個所で寝泊まり何かをしろと言うのですの!理解に苦しみますわ。
あ~考えただけで虫唾が・・・それに何ですの寝るとは!神族なのですから、頻度良く眠ると言う行為に何の意味があるのですの!。
そんな児戯みたいな事に何の意味があると言うのですの・・全く分かりません、あ~分かりませんわ。
もぉ~考えれば、考える程、訳が分からなくなりますわ。それに何なのですの、この苛立ちは!。
うぅ~イライラしますわ・・・ぬぐぐぐぐぐぅ~あの劣等種早く寿命を迎えればいいのに!。
・・・ふぅ~駄目ですわ、取敢えず、心を落ち着かせないと体が持ちませんわね、兎に角こう言う時は、お姉様成分を補給してっと・・・」
神族は疲れ等を感じる暇もなく常に回復され維持出来る種族なのだ。
眠る行為事態が殆ど不要と言っても良い、眠る行為をしなければならない時は、高難度の術を使用、又は、身体的に何らかの負傷や負荷が回復速度を上回った際、緊急的に、数時間回復に専念する為に活動を低下させ眠る行為をするが、それ以外は眠る行為自体何ら意味をなさない。
苛立ちながら部屋の中央に移動し、瞼を閉じ、部屋に充満している姉関係の物品から漂う。
これはレレにしか分からない姉成分とも言うものを深呼吸で摂取する。
「・・ス~、ハ~・・・あれ?・・ス~、ハ~・・え!どうしてですの~お姉様の匂いに囲まれているのに、嗅いでも、少しも苛立ちが解消されず癒されませんわ。
もしかして、あの劣等種に何かされた?・・・いや、そんな事をしたら、私との約束は無効になると少し頭が回るようですので、分かっているはずですわ。
・・ならこれは、どうしてですの?。
まさか!また明日本物のお姉様にお会い出来ると体が知っているので、匂いだけでは癒されなくなってしまった?。
・・・はぁ~誤算ですわ、今更お姉様の所に行くわけにはいけませんわよね。
・・この苛立ち、どう解消しましょう。
・明日、朝に成るまで迄、このモヤモヤを抱えたままですの!あ~そんな苦痛ですわ。
もうあの劣等種さえ居なければ!あの場で屠って肉団子にして何処かの空間に放り投げておけばよかったですわ。
うぅ~イライラしますわ、誓いを立てた以上破る訳にはいきませんし、少しの我慢ですわ、人族などあっという間に寿命がきますわ。
仲間とはどこまでが仲間なのでしょう・・・嫁候補と言っていましたし、う~ん雄は屠っても良いのでしょうか?。
はぁ~もぉ~このイライラを何とかしないと気が滅入りますわね・・・」
自分が居ないと、こうもあっさり「お義兄様」とは言わず、本音剥き出しで、仲間を何処までなら殺しても文句言われないかを考え苛立って声を出し少しでも苛立ち解消しようとしている。それをシアキは部屋のベッドの上で聞きながら今後の策を考える。
そうレレと別れ自室に戻ると宣言し、ルルに任せた時点から、シアキは感知不可能な魔聖素版の遠隔で会話する術の改良版で周辺の音を聞く為だけの盗聴用魔法をレレに対し発動中なのだ。
そうとは知らないレレは、室内の中央付近でぐるぐる回り腕を組みながら解消方法を思考する。
国に入った時点で、娘の気配を察知し、母親のリルフェがノックも無しに部屋の扉を開けて部屋に入って来る。
「早いですわね、お帰りなさい、レレ。
?姉との戦闘はどうなったのです?力の比べ合いは、どちらの勝利なのです。
さぁ~聞かせて頂戴。まさかもう姉を屠ってきたの?」
どうイライラを解消しようかを考えていた所を、横から質問を投げかけられた事で更に苛立ちが募る。
「黙れ、今すぐこの部屋から出て・・・ふふはははは、そうですわ、そうですわ。
こう言う時の為に新しい玩具を見つけたのでしたわ。ふふ早速壊してスッキリすればいいのですわね・・・」
手の平サイズの空間切れ目を作り、その中に手を差し入れ、ある赤黒い球体を取り出す。
その球体を無造作に床に放り投げる。ベチャリと床に赤黒い液体が広がる。そうこの球体は圧縮された、元は人だった者の肉の塊だ。床のソレに手を翳し、死体復元復活闇聖術と死者蘇生術を実行する。
すると、滅紫色のモヤが肉の塊が纏わり付き、みるみる解き解され、元の形を取り戻していく。
数秒で完全な人の女性の形での死体が出来上がる。そしてその死体の者にドンドンモヤが吸着されていき、正の生命魂魄が体に戻っていく。
そのモヤが無くなるとドクンと一度うねる様に跳ね息を吹き返す。
更に数秒後、「ゲホ、ゲホ」っと咳をしながら苦しそうに息を吸い込み、その女が蘇る。
意識を取り戻し、目覚めた元肉の塊だった女は、キョロキョロ辺りを見渡し今置かれている状況を確認する。
無数の書籍が乱雑に積まれ、木の枝や何かしらの木の実、割れた陶器、大小様々な形をした壺、得体の知れない液体が納められて透明な瓶、布切れ、動物の頭蓋骨、血みどろに汚れた器具等、他奇妙な物が乱立した何処かの室内のようだ。
そして眼前に、恐怖の対象であった死を司る神の姿を発見し恐怖で声が出せないが、兎に角捕まるまいと必死に後ずさる。
「それ以上、この部屋で動かないでくださいな・・ここに有るモノは、どれも貴重な私のコレクションですの。
もし触れたら、その時点で千回は死んで頂きますわよ。
さぁ~取敢えず、記念すべき貴女の初仕事ですわ。
今から取敢えず百回程、私の苛立ちを癒す為、良い声で鳴いてくださいな、ふふ。
さぁ~玩具として、しっかり、私を楽しませてくださいね、ふふふ」
一歩また一歩とゆっくり近づいてくる。
それに合わせ後ずさり距離を離す。捕まればその瞬間命は確実にないと直感で分かった。今の宣言通りであれば百回殺され、九十九回生き返るという事になる。その間死の苦痛を味合わされ続ける事になる。
そんな事をされるのは嫌だ、何とかして自分に近づいて来るこの死の神を遠ざける方法を探る。
室内を見渡し武器になる物が無いかを探るがそんなものは何処にもない、木の棒はあるがこの部屋の物に触ると千回は死ぬ事になるので迂闊に触る事は出来ない。
その間も容赦なくゆっくり迫って来る。眼前に迫ってくる死の神の後方、扉付近にもう一人女性が立っていた。
服装は眼前の神とよく似た様な感じで、色違いの純白だ。
人相が何処となく似ていて、確実に肉親関係者であると分かる。だとすると、この者も同じ趣味の持ち主かも知れない。
だが今はもうその人物に一部の望みを掛けて助けを求めるしか今この場で助かる可能性はその方法しか無いのだ。
「た、助けて、そこの人、お願い、お願い、助けて!止めさせて、お願い、私死にたくない、死にたくない、お願い助けて」
必死に訴えかけるように眼を見つめながら、声はあまりの恐怖で、掠れ声で聞き取れない程まで絞られてしまっているが、室内にちゃんと響き渡る声量で訴える。
助けを求める人族と思われる者の訴えなど、神族である以上端から聞く耳を持っていない。
もしこれが同族でも、今の娘の、この行為の邪魔をすれば、自分の身がどうなるかを熟知しているので、何もせず成り行きを伺っている。
一切助けに応じる反応を見せない相手を見て、最後の一部の薄い希望が消えたと知り絶望し泣き叫ぶ。
「ふふ、あはは、良いですわよ、そうそう生者のその絶望した時の匂いと絶望に打ちひしがれている時の叫びの音色♪、ふふ、あ~癒されますわ。
そう、そうですわ、その少しの希望が絶望に変わる、その表情、とっても良いですわ♪、やっとゾクゾクしてきましたわ♪、癒されますわ。
さぁ~もっと、もっと、私を高揚させてくださいな。
安心してくださいね、全ての恐怖と苦痛は、生き返る度に蓄積され精神を浸食し更なる恐怖を与えて差し上げますわ、ふふふさ~一度目の死を・・え!お義兄様?」
これ以上は聞いていて正直寝る前に聞きたくないので、シアキは魔素版の遠隔で会話できる魔法を発動させ、レレと連絡をとる。
-魔法発動中-
―― お~い聞こえるか「レレ」。
突然口元と耳元に違和感を覚え、且、聞き覚えのある声が優しく耳元で囁くかのように話し掛けてきた。
これから、楽しい楽しい生者の断末魔の音色を聞く為、振り下ろそうとしていた拳を元に戻し、室内を隈無く観察し居るはずである人物を必死に探すが何処にもその者の姿を見つける事が出来なった。
何故恐怖の対象である者が拳を振り下ろさなかったのかは不明だが、急に動きが止まり辺りを見渡し何かを探す素振りを見せている。
これは絶好の距離を取り逃げる機会だと、一気に後ずさり壁にぶち当たる。
背に壁があるだけで、背後を取られない安心感が生まれる。後は武器になる物を持ち構えるだけだが、武器になりそうな物は自分の手しかないので拳を握り構える。
-魔法発動中-
― お~い聞こえたら返事しろ、俺だお前の義兄の「マムラ・シアキ」だ。
今、俺考案の遠距離相手と会話が出来る魔法で、お前の耳元に直接話しかけている。
お前も小声で直接喋れば、お前の会話内容が俺に届く仕組みだから、ちゃんと会話は聞き取れるから聞こえたら話してみろ・・静かだな吃驚いて声が出ないか?。
それとも話せない環境下に居るのか?、これは念話と違うから、普通に声を発しないと会話が成立しないタイプの魔法だから、取敢えず聞こえていたら声か音を出せ!。
(心の声)何ですの、何ですのこの魔法、発動する一瞬少しの違和感を感知出来ましたが、こんな危険な魔法初めてですわ。
う~んでもこれは凄く欲しい魔法ですわね。これが有れば、いつでもお姉様と直接会話出来、お姉様成分を補給し放題ですわね、ふふふ。
でも、これは先程の会話をも、全て聞かれている可能性はないのでしょうか?。
・・・いえ気付かれない方法とかがある可能性は十分有りますわね、実に不味いですわね。
これがあるという事は先程のお姉様の行動も納得がいきましたわ。
だから、本人が居なくてもあのような奇妙な喋り方をされていたのですね、お姉様!。
今後声を発する発言等は慎重に気を付けなければなりませんわね。
それにしても厄介な魔法ですわね、発動するまで何ら違和感を覚え無いと言うものは、・・取敢えず少し手を打っておきましょう。
「お義兄様何時からその魔法を発動されていたのですか?。嫌ですわ、私の私的な話しを聞かれるのは不愉快ですわ。
今後はそういった事はやめて下さいませ。
この不愉快な行為は、その魔法を、私に下さると言うなら無かった事にし、許して差し上げますわ。
ふふふ、その魔法が有れば、お姉様といつでも話放題ですわ・・」
すぐさま本人が聞いていると判断し、「劣等種」と呼称せず「お義兄様」と言うあたり、流石狡賢く頭が回る奴であると再認識する。
ここで、感知不可能な盗聴用魔法で「お前が戻った最初から念の為、盗聴していた」と答えたら、その魔法を是が非でも寄こせと言われるのは目に見えている。
渡した際、確実にルルの行動監視をするために常時発動するのは容易に予想出来る。
この系統の魔法は、発動時間や何かしらの制限を設ける必要があると改善点が見えた。
―― ん?何時から発動させていたって、これは発動と同時に耳元と口元辺りに魔素が勝手に集まるから、お前なら何か違和感とか感知くらい出来るだろ?。
それに雑音もそっちに聞こえるはずだろ?「お~い聞こえるか」って言った最初時点からしか発動はさせてないから安心しろ。
そっか急に繋ぐと不愉快に思ったか!そっかそっか、この魔法はまだ試作段階だし、そこは改善点だな。
そうだな、使用時、着信音とかあった方が良いかもな。
よし改良点が一つ見つかったな、ありがとうな気付かせてくれて。
あとこの魔法が、ちゃんと完成したら、俺が認めた仲間全員に覚えてもらう予定だから、勿論その中にお前も含まれているから安心しろ。
それまではやらんぞ。
それと今回は、この魔法が何処まで離れた距離まで、有効範囲なのかを調べる為に繋いだんだ。
お前がどれだけ離れているか分からないが、俺が居る個所から、そこまでの距離迄は問題ないって事だな。
すまんが、ちょっと協力してくれ、もし場所の名称や距離が分かるなら、教えて欲しい。
出来れば、俺達が居る拠点と、どれだけ離れているかが、聞きたいんだが、教えてはくれないか?・・どうだろう?。
「本当にその魔法が完成したら頂けますのね。信じますよその言葉。
その魔法完成に協力して差し上げたいですが、残念ながら、私は、お義兄様が居る個所の正確な地図位置は把握しておりませんので、正確な距離は分かりませんわ。
そして今、私が居る個所は、「ラ」の一族が暮らす国、「ラ・リルフェ浮遊島国」にある実家の自室ですわ」
―― そっか!距離は分からんか!それは残念だが、仕方ないな。
よし丁度良い、その国に用があったんだ。ちょっとそこでジッとしていてくれ。そっち行くから。一旦魔法切るな!。
国境結界が張られている国に対抗術をその身に宿していない者が転移すれば、すぐさま床に這いつくばる事になる。
しかもこの国の国境結界は特殊だ。通常の国境結界に加え、結界構築者が許可していない者は無条件で国の外所謂結界外に弾かれ、一切国の中に入る事すら出来ないようになっている。
幾ら転移を習得しているからと言っても、この国に入国、不法入国は出来ない事を伝えてようとするより先に、口元と耳元の違和感が無くなり、魔法の発動が停止したと分かった。
一方シアキ側では、改良版となる念話魔法を急遽作る。
遠隔会話用の応用で、相手をイメージしその相手の頭に魔素で身体に触れると言うイメージをする。
触れている間、魔素は空間から自動で供給され保たれると言うイメージをする。
接続中は念じれば念話が出来ると言うイメージをする。
念話終了となる「念話終了」と念じた時点で魔法発動は停止し魔素の自動供給もなくなるとイメージする。
取敢えずイメージが出来たので、魔法を発動してみる。
今回は試験的に行うものなので、感知不可能な魔聖素版ではなく、感知できる魔素版を発動させ、ルルに繋ぐ。
『お~い、ルル、聞こえるか?』
『ん、聞こえるよ~どうしたの~?』
『コレ改良版だ。結構楽だ、魔素が空間から自動供給されるわコレ!』
『凄いじゃない、ってまたそうやって無茶する~大人しく体休めないと駄目だよ~』
『大丈夫だ。レベルが上がったから、今、精神力満タンで、全回復してるからな。
今から取敢えずこの念話繋ぎっぱなしで少し移動する。何処までの距離を繋がったままで居られるか試してくる。
一応レレの自室に転移するから。何か不味かったらすぐ呼ぶから助けに来てくれ』
『え!っちょ!駄目よ私の実家に行くんでしょ・・・あ~まぁ~いいか!ちゃんと完全中和状態で行ってよ~・・あ!でもそれだと念話自体出来なくなるね~』
『あ~それの実験も兼ねて主職と魔聖術士にして、副職を魔撃魔術士にしてやるつもりだ。恐らくこれで両方使えるはずだ。
考えが正しければ・・・ほらどうだ聞こえるか?』
『ん?聞こえる完全中和じゃないって事?それ?益々それの事知りたくなったよ~』
『ははは、まぁ~説明書ないかなら、俺が完全中和だって思っているだけできっと違うんだと思うぞ。 じゃ~ちょっと行ってくるな!』
実験の為ルルの実家に行ってくると告げ、全身を魔聖素で覆い包み自動供給状態で、念話を繋げたまま、レレの下に行きたいと念じ、転移を実行する。
眼前に、シアキが転移してきた。
「・・・!お義兄様」
急に現れた者に対し、母親のリルフェは、「ア」の一族が早速侵略戦を仕掛けてきたと勘違いし、目を見開き驚く。
「よ!レレ、へ~これがお前の自室か~訳の分からんものが一杯だな・・・ってその本はもしかして何かの魔法の聖術書や聖導書か?」
『ルル聞こえるか~着いたぞ~』
『聞こえるよ~』
『よしそのまま繋ぎっぱなしで少し動くから、時々聞こえるか尋ねるから、何か異変個所があったら教えてくれ』
『は~い、分かったよ~』
念話をしている事を誤魔化す為、見渡しながら室内に乱雑に積まれ書物を発見し、それを指差し、眼を輝かせながら訪ねる。
転移して来たシアキを見て数多くの疑問が生じ、知識欲が掻き立てられる。
どうして結界内であるにも拘わらず、弾かれる事なく平然と室内を動き回っているのかの疑問を、まず解消しようと言葉を発する。だが発言途中で言葉を遮られる。
「お義兄様!、この国の結界に対する対抗術はお持ちで、な・・」
「何をしている、その者は、私は許可などしていない者よ。
きっと対抗術を駆使してこの国に侵入した「ア」族ですわ、早くその無礼者を屠りなさい。
貴女は、「ラ」の一族の為、力を使うとお約束したのですよ。さ~その無礼者を屠りなさい。
そこの無礼者、私の娘を、敬称無しに呼び捨てにした罪と合わせてたっぷり後悔なさい」
発言を邪魔されたので、後ろへ振り返り、母を睨みつけ、部屋全体に殺気を放つ。
その殺気に中てられ、母親のリルフェと、玩具の女は全身に氷水を掛けられたかのような悪寒を感じ全身から脂汗が滲みでて、ガクガク震えだし身動きが取れない状態になる。
玩具の女の方は、しばらく震えた後、気を失ってしまった。
「五月蠅い、お母様は、しばらく黙っていてくださいまし。
さもないと先にお父様との約束を此処で終わりにして、この場でお母様を跡形も残らないように屠りますわよ。
私が、今お義兄様と話しをしているのです。
・・・あ!いけませんわ!お義兄様にも殺気を放ってしまいましたわ」
殺気をこの部屋一杯に放っている事に気づき慌てて振り向きなおる。そして驚く。
「いけませんわ、これでは約束を無効にされてしまいかねませ・・・え!、どうして?」
自分の殺気に中てられ、人族であるシアキが、既に気を失い気絶していると思っていた。
なのに、何事も無かったかのように乱雑に積まれている聖術書の山から、一冊手に取り真剣に目を通し、首をかしげていたのだ。
「う~ん何書いているか、さっぱり分からん。レレ、これ聖術書だろ聖導書に替え覚えて良いか?」
一冊の聖術書を閉じて振って見せられる。
もう何故が幾つも生まれ固まってしまう。
何故、この殺気に中てられず平然としているか?。
何故、国境結界と固有結界内に居て、且、不法侵入状態である身で平然と動いて居られるのか?。
何故、聖術書を聖導書にしようとしているのか?。
最後の何故を思い付いて瞬間、折角集めたお姉様コレクションを失ってしまうと思い一瞬で我に返る。
「だ、駄目です!。それは、私が集めた、お姉様コレクションなのです。
この部屋にある物は全て、私の物です。一冊たりとも触れないでください。そっとそっと元の位置に戻してくださいませ」
完全にオタクな奴が見せる眼をしながら、自分の集めた者に触れるなと言い、腰を落とし両手を上下に振りそっと元に戻してくれと懇願される。
「すまん、これが収集物だったか!。 そっかここに居あるのは全部ルルの術の聖術書か~後で俺も貰おうかな~」
実に残念だが、元の位置に聖術書を戻す。それを確認したレレはホッと胸を撫で下ろしシャキッとし疑問点をぶつける。
「お義兄様、今後触らないでくださいね。
あと何故お義兄様は、この殺気の中、いえ、この国の結界の中に居て、そうも平気なのですの?」
「ん?殺気?・・・」
質問をされ始めて室内を見渡す。
部屋の扉から最も離れた最奥で一人女性が気を失って倒れている。
扉の傍に居る女性が、ガクガク震えながら脂汗を掻き微動だにしていない様子を見る。
状況を見る限り、殺気とやらを出し相手が恐怖し気を失い動けなくなった者と意識はハッキリしているが恐怖で全く動け無くなっている者が居ると分かった。
その二人のステータスを同時に確認する。
気絶している方は何故かステータスを開く事が出来ない。
何故このような現象が起きているのかは不明だが、考えられるのはモンスターであると言う可能性だ。
これはシャボちゃんの時と同じ現象なので一旦そう結論付け後回しにし、もう一人の扉の傍に居る女性に目を向ける。
見た目はルルを少し、時と言うスパイスに浸け込み熟成させたと言った感じの容姿だ。
恐らくこの女性が母親で間違いないと推測し、ステータスを確認する。
--------------------------------------------------------
ラ・リリルルフェ・リルフェ
[56歳(×100)][女性][神族_神人族_神人]「光属性」
-----------------[上書き][削除][書き換え][接続][切断]---
[主職] 神業使いLv100
[副職]
-[副職予備選択]-----------------------------------------
神技使いLv1 打撃聖術士 射撃聖術士 聖撃聖術士
-[装備]----------------------------[▼開く][△閉じる]---
----[装備済み]
光の布
-[保有アイテム]-----------------------------------------
-[能力]----------------------------[▼開く][△閉じる]---
[総体力値] 29000/29000(+-)(0)
[総精神力値] 26000/26000(+-)(0)
[回避値] 1000(+-)(0)
[技量値] 2700(+-)(0)
[攻撃力値] 9400(+-)(0)
[神技力値] 10(+-)(0)
[神業力値] 9790(+-)(0)
[総攻撃力] [19190]
[打撃防御値] 8400(+-)(0)
[射撃防御値] 8400(+-)(0)
[魔撃防御値] 8400(+-)(0)
[聖撃防御値] 8400(+-)(0)
[総防御力] [33600]
[能力値割振り] [20900] 0(+-)(20900)
[時限付き(1日)能力値割振り] 0(+-)(20900)
-[取得能力]---------------------------------------------
高位神技全種 打撃聖術全種 射撃聖術全種 法撃聖術全種
転移(300) 転送(300) 空間移動 浮遊移動 能力付与
他者転生 生体復元復活聖術 治癒聖術全種
-[備考]-------------------------------------------------
この国での名前の読み方規則「 一族名+個人家名+個人名」
娘を堕落させていると思っている、マムラ王国、国王が眼前に現れたら必ず屠る一撃を与えると決めている
ラ・リリルルフェ・ダンの妻
ラ・リリルルフェ・ルルの母
ア・リリルルフェ・レレの母
神業を極めし者 ラ・リルフェ浮遊島国統治者
性格冷酷 娘の力が全て 娘達を溺愛
家族最重視 同族以外軽視 知識欲旺盛 卑猥系全般耐性有り
--------------------------------------------------------
さすが神族、どいつもこいつも桁外れの強さだと感心する。
各種強さ、性格、自分を必ず屠る為の一撃を与えると考えているとの重要情報等を一通り把握する事が出来た。
此処で自分の名を名乗り、背を向けると確実に屠られるだろう。
だが此処で一度死んで、本当にレレが約束を守るかは少し賭けみたいな事をしてみたくなる。いやもうやろうと思っている。
もし成功すれば、リムの奴隷を解除してあげられ、且、自分は負の生命を与えられ魔族として明日から冒険する事が出来る。
少し死ぬのは、恐怖があるが、この世界で長く冒険をすると思えば、お釣りがくると気軽に考える。
「よし、まぁ~取敢えず、その殺気というやつは解除してやれよ。
すまんが、俺にはその殺気ってやつは効かないんだ。その感じる器官が欠損しているのか、感情がそこだけ欠如しているのかは分からんが、あまり感じないんだわ。
結界に関しては、簡単に説明すると、完全中和する魔法をこっちに来る前に施したから、全く効かないんだ。
それより、ちゃんと挨拶しておかないとだな、その後ろに居るのが、お前の親御さんで、この国の統治者の「ラ・リリルルフェ・リルフェ」さんだろ」
何故そんな事が分かるのかという疑問が更に生まれ、好奇心を刺激され、知りたい欲求が沸々と沸き上がり、益々早く私物化してその能力全てを自分の物にしたくなる。
ゆっくり歩み寄り握手を求める態勢で手を差し出しながら、レレの母親に近づく。
「始めまして、私は、ダンさんに国の加護をお願いした、全種族間交流国家、マムラ王国、国王「マムラ・シアキ」と申します。
この国に今は不法侵入者として入っていますが、許してください。
今後貴女の、ラ・リルフェ浮遊島国とも仲良くさせて頂けたら幸いです」
耳を疑った今眼前に居る者が夫であるダンから聞かされた者で、娘を堕落させている張本人で眼前に現れたら必ず屠る一撃を与え後悔させてやろうと考えていた者だ。
本当にこの者がそんなに凄い者なのか疑いの目を向け、差し出されている手をじっと観察する。
確かに、自分の結界内で汗一つ掻かず、苦痛に顔を歪ませる事もなく、何も受けている様子を受ける事は無く、平然とした態度と表情を見せながら、手を差し出し握手を求めてきている。
この握手と言う行為で、何か得体の知れない事をしようとしていると警戒し、絶対にこの手に触れないと決め、手から、いやこの者の不審な仕草をしないかを見逃さないように見つめながら、言葉を返す。
「そう、貴男が・・・。
何故、劣等種である者と、高貴な神族である、私と話したいと?何と烏滸がましいのでしょう。
それにその手は何ですの?、汚らわしい劣等種が、この高貴な神族である、私に触れようなど考えているのですの?まぁ~なんて汚らわしい事。
私は、貴男と馴れ合う気は、一切ありませんわ、全く劣等種の国の国王が、この神聖なる高貴な、私の国に入っていると思うだけで、虫唾が走り何と汚らわしいのでしょう」
本来この様な対応をされ此処まで貶せば、国を治める者としては怒り争いをすると心の火をともすだろう。
この対応に全く興味は無いので、片手をあげ軽く振り背を向けレレの方へ歩き出す。
両者の行動仕草を無表情のまま観察しているレレ。
背を向けたら瞬時に屠ると決め、母の眼に殺気が満ちる。
このままにしておけば、確実にこの劣等種の男は、母に殺されるだろうと瞬時に結論付ける。
思ったより早くこの劣等種の男が持つ全ての特殊能力と魔法が手に入ると思い、心で喜ぶ。
だが、何故か同時に釈然としない自分が心の中に存在する。
自分は間接的にも、この劣等種の男の命を刈る事自体を禁止されているのに、自分より劣等種である者が命を刈り取る行為を実現しようとしている事に対し無性に腸が煮えくり返り、苛立ち気分が悪くなる。
「あ~良いですよ。今日はただの挨拶と顔合わせですから。
握手はしなくていいですよ、気にしないでください。ではまた改めて機会を設けて同盟の話しでもしましょう・・」
その横柄な態度を見せ、背を向けながら話す態度を見て、娘を堕落させたこの男を今すぐこの場で屠ると決め拳に聖素を集約させ、攻撃行動を開始する。
一瞬凄い風圧を感じ、前に居たはずのレレが居なくなる。その姿は自分の後ろに素早く移動していた。そして屠る目的で殴りかかって来ていた、母の攻撃を軽く片手で受け止め睨みながらこう宣言する。
「お母様、この方は、私の、義兄になって頂いている方です。
金輪際、この方の命を私とお姉様以外の劣等種の者が故意に命を刈取ろうとする事は、私は、決して許しませんわ」
宣言後、受け止めていた母の拳を豆腐でも握り潰すかのようにグシャリと粉砕した後、軽く蹴り飛ばし扉の外に追いやる。
手が砕け無残な姿になっているにも拘らず、恍惚の表情を浮かべ悲鳴をあげるでもなく喜んでいる。
「あぁ~何て躊躇する事のない圧倒的な力なの、母の拳を簡単に粉砕する何て、娘の成長が垣間見られて今、母は感動を覚えていますわ」
予想だにしないレレの行動に少し驚きつつも、助けてくれたことに感謝を伝えている。
「ははは、何だ、レレ。俺との約束以上の事をしてくれるんだな。ありがとな、俺の命を守ってくれて。
リルフェさん、一応ルルとレレの母親だから今回は見なかった事にしますよ。
ですが、次同じ事をしたら面倒なので、容赦なく、私の能力を使って貴女の力を全て削ぎ落し最弱にして魔族領に放置しますよ。
その怪我をしているでしょうが、それは自分で治癒術使って治してくださいね。
あとこれは脅しではなく忠告です。
これ以上、俺達の命を狙ったり、冒険を邪魔したり、妨害行為等が間接的でも確認出来た際は、私は貴女の前に急に現れ、貴女の力を全て削ぎ落し最弱にした後に、魔族領に放置しますよ。
俺は仲間以外その家族も仲間の様に扱う事はしますが、敵意が向けられたら、その限りではありませんので、覚えておいてください」
後ろを振り返る事なく、忠告だけを伝える。
気絶している人族の女に似たモンスターの前まで行き、再度ステータスを開けるかを確認し、開く事が出来なかったので、指差し此処でようやく振り返る。
「レレ!、この人そっくりのモンスターは、何て言う種類のモンスターなんだ?」
指差しているのは紛れもなくモンスター等ではなく劣等種の人族である、その言っている事が全く理解出来ない。
「いえこれは!人族ですよ?」
その返答内容を聞き少し恐怖を覚える。
同じ種族と真顔で返答している事から紛れもなくそうなのだろう、では何故この者には自分の能力が使えずステータスを見る事が出来なかったのかを考える。
一番自然なのは、能力を打ち消す変わった能力の持ち主という事だ。
そうだとすれば、今、眼前で、気を失っているこの者が、目を覚ました際、すぐさま攻撃される可能性が高くなる。
(心の焦り)ヤバい!。
慌てて飛び退き距離をとり警戒しながらいつでも攻撃を与えられるような態勢をしながら、相手から目を離す事なく、再度人族であるかの確認をする。
もしこの者が自分より強者であった場合、致命的で生存率が絶望的に低くなる。
「本当にコイツは人族なのか?。人族に義体したモンスターじゃなくて、本当にこの世界の人族で間違いないのか?」
ようやく言いたい事が理解出来た。
確かにこの者はこの世界の者ではない、それを瞬時に見抜きモンスターだと言い警戒をしているのだと推測される。
また、母の名と母がこの国の統治者である事を知っていた事と、言動と態度を見て一つの線となり、また一つこの男の特殊能力が何なのかが予想出来た。
恐らく相手を目視しただけで相手の情報が読み取れる特殊能力があると確信が高まる。
だがこれは推測の域は出ていないので、知識欲と収集欲を満たす為、行動を起こす。
そして自分と言う者の恐ろしさを相手に同時に理解させておこうと考え、ニタ~っと悪戯っ子がするような表情を見せつつ膨れっ面で語りだす。
その表情を見てやはり姉妹何だと感じ笑いそうになる。
「そう警戒する必要はありませんわ。ソレは、私が創造した世界の人族ですわ。
ソレを見ただけで、この世界の者で無いと気づき、モンスターとして思考され、・・いえそう言った特殊能力があるのですわね。
ソレを使って、私は、先程、苛立ちを解消しようとし、蘇生させて取敢えず百回程鳴かせようと思って居た所、お義兄様が、私の知らない魔法を使い話し掛け邪魔をされたのですわ。
そして今、私は、楽しい趣味の時間を邪魔され少し機嫌が悪いですわ。
この機嫌を直す為には、そうですわね~、私が知らないお義兄様の魔法を一つ下されば、趣味の時間を邪魔した事を無かった事にして差し上げますわ」
特段この者は警戒する必要は本当に無さそうだ。
だが、この世界で初めてステータス内容を見られない人物が存在すると言う貴重な情報が得られた。
もしそいつが強者であった場合を想定し想像すると背筋に冷たい物を感じる。
今後のこの経験を踏まえ、早急に対応策を考える必要が出てきた、明日真っ先に解決する為の魔法開発をしようと心のやる事リストの上位に記録する。
そしてプクーっと頬を膨らませ機嫌が悪いぞと言う嘘のアピールをしている義妹のレレを見る。
その目的が、自分からの情報ではなく、魔法を一つ要求して来ている。
これは素直に渡せばこの場は丸く治まるかも知れないが、必ず次も何かしらの理由を付けて魔法をくれと要求してくるだろう。
今の魔法開発ペースが保てるなら、問題は無いが、そうやすやすと便利な物を思い付く訳が無いし、出来たとしても、直ぐ枯渇してしまうのは目に見えている。
ご褒美的要素で物を与える際は、必ずこちらが主導権を握らなければ、後々痛い目を見るものだ。
そしてこう言う場合の一番良い対処方法は、頭ごなしにやらないと言うのではなく、素っ気無い対応で、こちらからご褒美をチラつかせ、何かを協力させる為に逆に利用するのだ。
「ん?機嫌はその玩具とか俺が帰ってから幾らでも使えばいいんじゃないのか?。
お前の趣味には干渉しないが、程々にしておけよ。
てか絶対俺の仲間に同じ事はするなよ。
あと今日の目的も終わったし、俺はこれで帰るぞ。
そうだ、明日からある国を落とす為に、色々準備と仲間達の修行とか魔法開発する予定だからさ。
少し各種魔法開発に色々協力してくれたら、協力賃として一つ出来た魔法をお前にくれてやるぞ。どうだ手伝わないか?」
予想に反して、素っ気無い対応を取られ、逆に協力要請をしてきた事に、少し口を尖らせ悔しがる。
内容を聞き考慮する。協力する見返りと、起こり得る協力の内容を思考する。
利益と不利益を瞬時に頭の中で天秤に掛け、利益の方が大きいと判断される。
「そのある国を落とす際、私も参加したいですわ。
ふふふ、沢山殺すのでしょ!なら、悲鳴がたっぷり聴けそうですので、是非参加したいですわ」
「駄目だ、今回その国の者達は誰も殺さない予定だからな。
それに魔族領だからお前の期待している様な悲鳴は聞けないと思うぞ。大人しくしているってなら、着いて来るのは歓迎する。
まぁ~悲鳴は一応聞けるかもな。
その国の者達は、決死の覚悟で俺の命を刈り取ろうと全勢力で俺ばかりを狙って攻撃してくるだろうから、最悪そいつ等に俺は命を奪われ死ぬだろうからな。
その際のルルと俺の仲間達が盛大に悲痛な悲鳴と怒号をあげるだろうからな、それで良ければ聴けると思うぞ」
この男が死ぬのは歓迎だ。だが先程も母に宣言したが、自分とお姉様以外の劣等種族達が命を刈り取る行為を想像するだけで、何故か無性に腸が煮えくり返り苛立ちが生まれるのだ。
始めて生まれる感情であるこの苛立ちの正体が何なのか不明だが、平気で自分とお姉様以外の劣等種族達に命を刈られると言いきっているシアキを見て苛立つ。
「・・苛立ちますわ・・その様な事、私が決して許しませんわ。
私とお姉様以外の劣等他種族共が、お義兄様の命を刈り取るなど、そんな美味しい事をさせてなるものですか!」
「ははは、さっき俺を、お前の母親からの攻撃から守ってくれたのは、気まぐれじゃないのか?。
まぁ~極力死なないようにするよ、でも、お前とルル以外の者達に殺された時は、お前に、美味しい所を与えてやれなくなるが、その時は素直に諦めてくれ。
じゃ~俺は、これで帰るな!明日朝からやる予定だから、気が向いたら手伝いに来てくれ、じゃ~な」
手を振り、転移で移動していった。
室内に取り残され、呆然と少しシアキが居た個所を眺め何も考えず立ち尽くす。
不思議と先程まで感じていた苛立ちが無い事に気付くまで、あと数分かかるだろう。
転移で割り当てられた自室に戻りベッドに腰を下ろし、ルルと念話をする。
『戻ったぞ!、どうだ何か違和感とか有ったか?』
『う~ん特には無にもないよ~静かなものだったよ~てか何も考えてなかったでしょ~。一応雑念か分かんないけど『ヤバい!』ってのだけは、聞こえたけど~アレは何?ね~何かな~』
念話を繋ぎっぱなしにすれば、心の最も動揺した部分は垂れ流しになるのだと分かった。
念話は思考等をそのまま相手に伝える事は出来ない、あくまで言葉を頭の中で組み立て、それを相手と話している感覚でイメージしなければ伝わらない。
少し高度なテクニックが必要な魔法なのだ。
元々自分で一から考えた物ではなく、仲間のビデアが使用していたのを感覚的に複製し使用しているので原理が一切不明な点が多いのだ。
新たな発見が出来、一つ使えそうな物を思い付いたので明日試そうと思うのであった。
勿論この思考は今ルルには一切伝わっていない。
『そっか!それは多分。お前の母親に攻撃されるかもって少し焦った時の感情だな、きっと。
よし明日から魔法開発と全員の力の底上げ頑張ろうぜ。じゃ~寝るとするわ。お休みルル。』
『うん、おやすみ~』
-念話終了-
ベッドに横になり一つ大きく息を長く吐き瞼を閉じ眠りにつく。
--- 65話目のみの後書き----------------------------------------
65話目最後まで読んでくださりありがとうございます。
どうでしたか?楽しんで頂けたならうれしいですが。
---余談---
そろそろ読者の皆さんの中で、推しキャラや、気になるキャラとか居るんでしょうか?また存在感の薄いキャラとか居るんでしょうか・・。
少し聞いてみたい気もしますね。
では、次66話目で、お会いしましょう。




