表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
63/166

---63--- 拠点天空露天風呂 妹は怖い存在です

 今!何故か口を塞がれ、声を一切発する事が出来ない。

 それならばと、体を動かして物を壊し、現在得体の知れない緊急事態である事を両者に知らせようとするが、目は動かせるのに、何故かそれ以外の体は全く動かす事が出来ない。

 その間も、鷲掴みにされている後頭部は容赦なく力を込められ続けている。

 頭蓋を通し直接、バキバキと頭の中で音がしているのを感じつつ、あまりの痛さで意識が朦朧としてくる。


 何者かによって鷲掴みにされて危険と意識するまでのこの間、数分は経っていると感じる程、時がゆっくりと流れているそんな感覚を味わっている。

 だがこれは瞬き一つする暇もない程の一瞬の出来事なのだ。


 取敢えず、これ以上何もしない事は危険と判断し、まだ意識があるうちに、仲間の身の安全を最優先に考え行動を開始する。

 自分の右横に居る、魔族のラフェルを魔素で包み、前方の浴槽に勢い良く弾き飛ばす。

 その判断は正しかった。

 意識はもう既に半分以上何をしているか自分でも分からなくなる程、朦朧としていたが、浴槽に弾き飛ばした次の瞬間、ラフェルが座っていた箇所が勢いよく破壊された。


 何故今自分が飛ばされているのかは分からないが、飛ばされながら自分が座っていた個所を目視で素早く確認する。

 見事に自分が居た個所のみが、破壊されている。


 そしてシアキが半分虚ろな目をしながら、何故か苦しそうな表情を浮かべているのを、飛ばされている刹那の時間に確認し、どう言った状態であるかは不明であるが緊急事態であると判断し行動する。

 大きく飛沫を上げ湯の中に沈み行くなか、浴槽底に月光で出来た自分の影を見つけ、そのまま闇能力を使い影の中に入り、先程まで自身が座っていた椅子の影に向かい移動する。


 この能力は影間を泳ぐ様に進む事の出来る闇属性が最も得意とする基本能力の一つだ。

 ただ弱点は移動の間、出口となる影が無くなれば出られなくなり、且、移動中、一切呼吸が出来ないという事だ。


 今何が起きたのか分からないが、シアキの隣に座っていた、神族のルルは、仲間が浴槽に吹き飛ばされていった状況を不思議そうに見入る。

 次に派手な破壊音を聞き慌ててシアキの方に目をやり何故か不自然な格好で硬直している状況を確認し、シアキに触れようと手を伸ばす。


 そして拠点側では、ラフェルの部屋で寝ていた、獣人のエラルは凄い破壊音を聴き取り飛び起きる。

 いやこれは獣人だから聞こえただけで他の者には聞き取れていない程の音量だ。


 拠点に居た獣人のエラルは野性的感が働き、自身でも何故そうしたのかと後で問われても説明出来ないが、部屋を飛び出し、風呂に続く渡り廊下まで走り、上空を見上げていた。

 丁度風が上空から吹き降りてきているので、辺りの匂いを嗅ぐ。

 微かにシアキの血の香りと共に仲間として記憶している者とは明かに違う者の匂いを嗅ぎ取る。


 今シアキの後ろには生体反応を巧妙に隠し、完全に気配を絶っているルルの妹が居る。

 これはシアキの隣で、間地かに座っているルルですら全くその者の姿を視認出来ない状態だ。だが、匂いだけはどうしても隠す事は出来ない。


 嗅覚が優れている獣人は、姿が視認出来なくても、確実に匂いだけで、そこに何者かが居ると感じとれるのだ。

 そして明かにこれは緊急事態であると野生の感がそう告げているので、もしこれが仲間同士で少し手合わせして怪我をしていたら「大丈夫」と、すぐ返答が返って来るはずだと考え、もし緊急事態ではなく間違っていた際は、笑い話程度にはなるはずだと信じ、渡り廊下から天空露天風呂のある方に向け大声で叫び緊急事態を知らせる。


「シアキお兄さん!、仲間以外の者が居ます、気を付けてください。そして怪我の方は、大丈夫ですか?」 


 その声が届き生体反応を巧妙に偽装し、気配を絶っている自分の存在に気付いた者が下に居ると知り苛立ちを覚える。


 その指摘を受け、ルルは自分の結界内に仲間以外、誰も触れていない事を瞬時に確認し嫌な予感が生まれる。

 この世界で唯一自分の術に対する対抗術を全て保有している人物を思い浮かべる。


 何の気配も感じとれないが、シアキに触れようと伸ばそうとしていた手を、躊躇する事なく本気で、シアキの後方に居るであろう者に対して薙ぎ払うように打撃を叩き込む。

 だが、見事に威力が相殺され、何かに優しく握られ止められた。

 そして聞き覚えのある、今、最も聞きたくない声が返ってくる。


「もぉ~嫌ですわ、折角早めに職を極めて帰てきましたのに、何とも手荒い歓迎ですこと。

 でも、それでこそ、(わたくし)が愛して止まない愛おしいお姉様ですわ。


 ふふふ、躊躇なく実の妹である、(わたくし)を屠るおつもりで、その拳を御振りになられたのでしょうが、職を極めた、(わたくし)に、今のお姉様では傷一つ負わせられませんが、一応証明の為、止めさせて頂きましたわ。


 ふふ、約束した通り職を極め、(わたくし)は、お姉様より強くなりましたので、愛して止まない愛しのお姉様の、そのお命頂戴しにあがりましたわ。


 あ!(わたくし)とした事がいけませんわ、お姉様が、(わたくし)の物に成るあまりの嬉しさに少し遊んでしまいましたわ。


 いけませんわ、ふふふ、では早速、この目障りな生者と下に居る(わたくし)の存在に気付いた者達を、全て葬りますので、お待ちくださいましね」


 その口調と声色は妹の「ア・リリルルフェ・レレ」で間違いない。

 予想ではあと五年(五百年)は修行しているはずだ。こうも早く修行を切り上げて戻って来るとは考えていなかった。

 完全に目測を誤ってしまい、仲間達、いやシアキを危険に晒している事に対し自分の判断ミスに対し怒りを覚える。


 影移動中のラフェルの気配を感じ、ルルは声を荒げて静止を促す。


「ラフェルちゃん、緊急事態発生よ~。

 そこから早く出て~、下に居るビデアっちに何処か此処と違う場所に空間接続させて仲間全員を逃がすように伝えて~!。

 私はシアキを助けてから合流するから・・・」


 その指示内容と少し緩い口調が混じっている事から、まだ余裕がある状態の緊急事態であると判断する。

 椅子の影からぬるりと、ラフェルが顔を出し頷く。


「分かりました。シアキさんを頼みます」


 たっぷり息を吸い込み、息を止め影の中に消えていく。

 その姿を確認し終え、未だ手に握られている感覚が有るので、妹がまだここに居る事が分かり少しだけ安堵する。


 そしてこれからどうするかを瞬時に考える。

 恐らく今全力でやり合っても数分しか足止めは出来ないであろう事はこの一撃を防がれた時点で判明したので、戦闘は諦め、仲間全員の身の安全とシアキの生命を守る事を優先に行動をすると決め行動を開始する。


「取敢えず、私の前に姿を見せなさい、愚妹!。

 もしその人を亡きものにしたら、金輪際、あなたの物に成っても、口も聞かないし、目も合わせないからね」


 姉が自分の物になっても、金輪際、口も聞かないし、目も合わせないと言うのは、耐えがたい苦痛なので、すぐさま気配を表に出し姿を現す。


漆黒のベールの様な物が幾重にも重なり合い作くられた、漆黒のオフショルダーのドレスを纏い素足。

 髪は銀色でサラサラとし、腰辺りまで伸ばしている。

 肌の色は、艶のある肌色だが、何故か生気を全く感じない。

 目鼻立ちは何処となく幼さが残る感じで、容姿は丸顔なのだが、全てが整い実に美しい。

 瞳は、淡い紺色。

 胸は、慎ましいが双胸が自己を主張している。

 身長百五十五センチ前後。


 全体的に少し幼さが残る独特な妖艶な熟れる前の美その物を封じ込めた感じの女性だ。

 正に現れたのは、紛れもなく実の妹のレレその人で間違いなかった。


 そのレレは、シアキの後ろに立ち、無表情でこちらを見ながら、右手で後ろから後頭部を鷲掴みにし、左手で口を塞いでいた。

 そして妹は、重さなど感じていないかのように無造作にシアキを自分の鼻先近くまで持ち上げ、首元に鼻を近づけ匂い吸い込み嗅ぐ仕草をしてみせる。

 態とらしく、それでいて実に嫌な眼をし、姉がどう反応するのかを楽しみながら、ここぞとばかり見せつける。

 

「お姉様・・クンクン・・・これは何です?。


 (わたくし)が愛して止まない愛おしいお姉様の新しい玩具ですか?。

 だとしたら、(わたくし)コレクションして、永遠と鳴かせ続けたいですわ。


 ですが、どう見ても、脆弱極まりない弱さの象徴とも言うべき劣等種の人種のオスのようですが?。

 それと・・クンクン・・・この劣等種から、(わたくし)の愛して止まない愛おしいお姉様の治療系術の匂い・・いえ違う、何故でしょう?お姉様と同じ匂いがしますわ?。


 はぁ~お姉様が新たな修行中であると予想して来ましたが、何故でしょ~こればかりは全く理解が出来ませんわ。


 ・・あ~耐えられませんわ、もう劣等種で、しかも生者がお姉様と同じ匂いをさせている、この悍ましい事実、何て汚らわしいのでしょう。

 あぁ~(わたくし)以外から、お姉様の芳しい匂いがするなんて許しがたい事象が発生しているのでしょう・・あぁ~許せませんわ。


 いくらお姉様の玩具であろうと、コレはさっさと処分しちゃいましょう、話はそれからですわね」


 鷲掴みにされている手に更に力を込め、頭蓋がミシリと鈍い音をさせる。

 このままでは、握りつぶされシアキが絶命してしまうので、慌てて止めるように訴える。


「や・止めなさい!

 もしその人・・いやここに居る者達を傷つけたり殺したりしたら、私本気で怒るからね」


 今まで見た事の無い凄い慌てたルルの様子を見せられ、興奮を覚える。

 この者がとても大事なのだと知り、もっともっと見た事の無い表情を見せて欲しいと言う欲求が生まれる。


「ふぁ~その眼、そのお姉様のお怒りの眼、はぁ~ん、(わたくし)をゾクゾクさせますわ、はぁ~はぁ~もっと、もっと・・ふふふ」


 口調が平坦で単調である今まで聞いた事の無い重いトーンでルルが話しているので最警戒緊急事態だという事だけは分かった。

 そして今自分の頭を後ろから鷲掴みにしている人物は、確実にルルの話にあった妹で間違いないと確信する。

 問答する内容を聞く限り相当危ない病んでいるそんな子だ。


 今出来る最大限の行動をシアキは行う。

 自身のステータスを開き「時限付き(1日)能力値割振り」にある値八百四十全てを、全打撃防御値に振り値を千六十八と引き上げ特化にする。

 これで何処まで耐えられるかは微妙だが、このまま鷲掴みでクシャリと握り潰されない事を切に願う限りだ。


 姉から怒りの眼を向けられた事で、もっと姉を怒らせたいと言う欲求が妹の中で生まれているので、この劣等種を死なない程度に苦しめ盛大に痛がり泣き叫ぶ姿を見せたら、姉が、どう反応するのかを想像しただけで興奮を覚える。


 そして極限まで怒らせた後、眼前で血飛沫をあげさせ、頭蓋が粉砕し絶命する所を姉に見せつけたら、どれだけ怒り狂い、力を見せるかが知りたくなる。

 口を塞いでいた左手を離し、少し痺れさせ動きを止める為に使用していた毒を中和する。

 そしてニターっと悪戯っ子がする微笑みを見せながら、ほんの少し鷲掴みにしている手に再度力を入れる。


「・・痛いちょっとその手が食い込んでるって・・イタタタ~割れる割れる頭割れるからやめてくれ~」


 毒が抜けているのでシアキはジタバタ暴れ、掴まれている手に自分の手を描け何とか振り解こうとする。


「あはははよく鳴きますわ~この玩具良いですわ~このまま握りつぶしてしまいましょう~」


「ルル、ルル、俺の視界に・・・出ろ・・イタタタタタ」


 自分が愛して止まない姉の名を、家族であれば許せるが、ただの劣等種が敬称も付けず呼び捨てにした。

 その許しがたい文言を口にした事に対し、少し遊ぼうと思っていたが、このまますぐにでも屠ってやると考えを切り替え、力を更に込める。


「何ですの!劣等種の分際で!、劣等種の分際で!、(わたくし)のお姉様に対し、その無礼極まりない呼び方をするなんて許せませんわ。

 ・・・玩具らしくピーピー鳴いてれば良いものを、不愉快ですわ、不愉快ですわ、とても不愉快ですわ、もう死にな・・・?・・・」


 少し短い時間問答をしたお陰で、自分の視界にルルが入る事が出来、ステータスを弄る事に成功した。

 その間も容赦なく頭が凄い圧力で締め付けられていくので頭蓋が軋む音が自分自身の内部から聞こえ、このままでは確実に死ぬと言う恐怖を味わう。

 そして何処か内部の血管が切れたのだろう耳から出血してくる。


「打撃特化・・痛!・・切り・・せ」


 その短い言葉を聞き耳から出血しているのを目にしてルルは既に怒りが頂点に来ている。

 妹が発言し終わる前に、右手を手刀の様にし、鷲掴みにしている妹の右腕、肘辺りを躊躇する事なく切り上げ落とす。


 まさか防御力のある自分の腕が肘から下を何の抵抗もなくスパッと切り落とされるとは思ってもいなかった。

 先程姉の拳を受けた際、力量は計ったつもりだったが、姉の攻撃力を見余っていたと瞬時に状況が不利であると判断し転移で上空に移動し逃げる。

 だがその後ろにルルも合わせるように気配だけを消した状態で背後を取り、妹の背中を無表情で目を見開きながら数秒間観察している。

 

 眼下に姉の姿が無い事に気づき辺りを確認する。

 何処にも姉の姿は見えない。

 これは実に不味い状況であると考え一旦この場からは完全撤退し、再度攻め込めばいいと考え転移を使用しようと考えたその時、後方から少し漏れ出るような微かな殺気を感じ慌てて振り返る。

 そこには冷たい目線をこちらに向けながら、首を少し傾け、瞬きする事なく目を見開き、無表情のまま、少しだけ殺気を放っている姉が自分の後ろを取っていた。


 すぐさま左手で致命傷になる程度の強力な破壊術を繰り出す。

 姉の顔面近くで術が炸裂し煙が黙々と立ち上るが、攻撃を受け負傷していながらも、そこに居るはずの姉が居なかった。


「どこ?」


 辺りを見渡し目視で姉を探し、同時に気配をも探るが見つからない。


 一体何所に行ったのかを予想しながら上下左右見渡す。

 だが予想に反してまた後方から殺気が微かだが漂ってくるのを感じた。

 今度は後ろを振り返る事なく咄嗟に上空に跳ね上がる。

 上空に移動しながらさっきまで居た個所に目をやるが姉の姿は何処にも確認する事が出来ない。


「流石お姉様ですわ。まさか本気がこれ程とは思いませんでしたわ」


 また自分の背後から殺気を感じる、今度は振り向きざまに、後方に居るであろう姉に対し拳を全力で叩き込む。

 叩き込んだ拳は見事に交わされ、そこに無傷で先程と同じく冷たい目線をこちらに向けながら、首を少し傾け、瞬きする事なく目を見開き無表情な姉が居た。


「ふぁ~その眼その表情いいですわ~もう少し楽しみましょうお姉様♪」


 戦闘を楽しもうと言い残した後、ゆっくりまだある腕を前に伸ばし姉に向ける。

 それと同時に惑星を破壊する程の術を発動させようとする。


 だが姉は、防御の態勢を取るでもなく逃げて上空に跳ね上がる事をするのでもなく、ただ無表情のまま、右手をゆっくりこちらに伸ばされてくる。

 その行為を見て、一気に術を発動しなくても良いと脳が勝手に、これは安全だと誤認させられる。

 そしてそのまま、その手に収まれば凄い幸福感が生まれてくると錯覚させられ、じっとその手が触れて来るのを待つ方が良いと判断しジッと待つのであった。

 その向かって来る手を何故見惚れてしまっているのか、自分でも分からない奇妙な感覚を覚えている。


「何と美しい手、はぁ~早くその手の中に抱かれたいですわ・・・」


 あという間に額に手が掛かり、脳天締め状態にされ蟀谷に、ゆっくりだが尋常じゃない圧を掛けられ締め付けられる。

 ここでようやく逃げなければと言う感情が吹き上がってきた。

 だが時すでに遅しだ、幾ら暴れようとしてもピクリとも姉の手は蟀谷から離れない。


「ぃ痛いですわお姉様・・ふぁ~なんてお力」


 そのルルの表情と行為を見て、流石にブチ切れていると分かったので、シアキは後頭部を押さえ見上げながら全力で叫ぶ。

 

「待て!ルル殺すな!そのまま逃がさないようにして降りて来い。

 それにその顔は、やめろ!。 全然お前らしくないぞ。 俺はその表情、好きじゃない!いつものお前に戻れ」


 下から声が掛かり怒りで目を見開き瞬きをせず無表情だった目元が引き攣りだす。 空いている左手で、軽く自分の頬を平手打ちする。


 軽く叩いただけだが、激痛が襲い、頬がみるみる腫れあがり少し口から出血し涙目になる。

 自分の打撃力の高さに少し感動と驚きを覚えながら、腫れあがった頬をそのまま瞬時に治癒し、いつもの表情を取り戻す。


「イッタ~イ!、シアキ~特化にし過ぎだよ~。って私まだこんなに強くなるんだね~」


 何時もの表情で何時ものゆるい口調に戻り、脳天締め状態で妹を持ちながらゆっくり降下してくる。

 シアキの横には、びしょ濡れ姿のラフェルが立っていた。


 その手には大切な物を取り扱うように、切り落とされたルルの妹の腕を抱いて持っていた。

 着ている服の胸元は、腕から出ている血で、真っ赤に染まっている。 そんな事など全然気にもしていない様子で、ニッコリと微笑みながらシアキの横で何食わぬ顔で立っている。

 

 仲間の命を最優先に考え、避難行動をさせる為に下の拠点に向かわせ、逃がした相手が戦場になるかもしれなかった個所に舞い戻って来ている事に少し不満を感じる。


「ラフェル、その腕をルルに渡してやってくれ。イタタタタ。

 取敢えず、ルル切り落とした腕は治してやれ・・・それと俺も治してくれるか少し耳からも出血してるんだ・・」


 差し出された腕を受け取る。


「ラフェルちゃん、何で戻って来たの?。

 もう無茶し過ぎ~この子が話してた危険な妹なんだよ~。

 それにゴメンね~。 また大切な服に血と・・それにびしょ濡れだね~」


「大丈夫です。

 先にエラルちゃんが動いてくれて、私が戻った時には、ビデアちゃんが何処かに空間接続をして待機してましたので。

 それに、いつでも私が叫べば、エラルちゃんが全員を、その中に放り込む手筈になってます。


 私だって少し気配は探れるんですよ。 状況分析してココに来たので無茶はしてません。


 それにルルちゃん、いつもの口調じゃないですか、それって安全って事でしょ。

 あと服は大丈夫ですよ。こんなのこうして・・・」


 躊躇する事なく腐食の炎を全身に宿し、燃え上がる。

 他人から見れば黒い炎に包まれ燃やされている悲惨な光景だ。

 自身の服に着いた水分と血液を焼き払った後、炎は掻き消え何事も無かったかのように微笑みながら立っている。


「あははは、もう安全は安全だけど~。

 あまり指示した事以外はしないで~、もしラフェルちゃんが傷つけられたら、私がシアキに怒られるから~。

 それにもし助けられなかたら、ラフェルちゃんの美味しいご飯が食べれなくなっちゃうでしょ~。

 しかしその炎はホント便利だね~。 さてと愚妹の腕を治しちゃうかな~」


 渡された妹の腕を雑に、実に嫌々接合させているのが分かる。

 その間も脳天締め状態で妹を持っている。


 みるみる腕は接合され元通りになる。


「良いレレちゃん、今から~手を離してあげるから~、その地面に座ってなさい。

 もしここに居る者達に少しでも危害を加えようとしたら~、今度は本当に容赦なく、一瞬で~塵も残さないように存在を消すからね~」


 手が離され自由の身になり、逃げるにしても姉が近くに居る間は、姉の言う通りにする方が、得策だと瞬時に判断し言われた通り地面に女の子座りで座る。 

 そしてシアキの治療をする為、ルルは妹に背を向ける。


 これが逃げる機会ではないかと思い転移を試みるが、術が発動しない。

 何故発動しないのか?封印術が施されているのではないかと考え全身の神経を研ぎ澄まし自身の体に何か違和感が無いかを探るが特に何も発見する事は出来なかった。

 目を見開き辺りに、術を阻害するような魔法陣が無いかを目をキョロキョロさせながら探すがそれも発見できない。


「結構派手に爆発してたけど、怪我はして・・・無傷だな、よし良かった、良かった。 ふ~鷲掴みにされてる時にすればよかったが、痛さでそれ所じゃ無かった、すまんな、ルル。 はぁ~国王になったからなのかな~こうも次から次へと日に何回も襲われるのは・・・。


 ん?どうした?何か探し物か?違うな!。

 今、全くもって術が使えないから何か周りに罠が仕掛けられてないか見渡しているんだろうが、残念ながら何もないぞ。

 あと打撃で俺達の誰かを屠ろうとか考えてるだろうが、それも出来なくする事が可能だから、あまり下手な動きはしない方が良いぞ」


 首を回し頭の痛みが取れたかを確認しゴリゴリっと音を立てながら首を回している。

 その横柄な態度を取りながら神族の自分に向かい近づいてくる、劣等種の人族に対し怒りを覚える。


 術が使えなく成る現象は初めてだが、これは姉が新たに開発した術であると推測される。

 だが劣等種から発せられた口調が気になる、まるで、この劣等種の人族が、あたかもやっているかのような口振りをしている。

 姉が術を貸し与えている可能性も考えられなくもないが、人族に貸し与えるにしても、術の効果を受けて感じ取る限り、これは高度な術で高位の者でなければ使用するのは困難であると結論付ける。


 だが、その結論結果がスッキリしないので、疑問解消の為に、ここは知っていると思われる、眼前の劣等種のオスに確認する必要がある。

 一旦全ての無礼な態度等を我慢し情報収集を優先にすると瞬時に気持ちを切り替える。

 最初は偉そうにし徐々態度を遜る様にし相手を調子づかせようと決め馬鹿を演じてでも情報を手に入れる為行動を開始する。


「おい、そこの劣等種の人族、この高貴なる冥神族人である「ア」族の、(わたくし)の身に何が起きているのかを知っている素振りをしているな。

 この状況を、頭を垂れひれ伏しながら、(わたくし)に話して聞かせなさい」


 その眼は、かつて元の世界で幾つも目にした事がある。

 人を蹴落とす為に情報を兎に角集め、用意周到に準備をし陥れようとする奴の眼だ。

 眼前に居るルルの妹は頭が相当回り、厄介な人物であるとシアキは瞬時に心の警戒度を最大限迄上げる。


 本当に、ルルの言う通り、凄く狡賢く頭が回り、目的の為なら平気で馬鹿な事をする狡賢い奴なのかを確認する必要がある。

 恐らくこの態度から見て既に、いくつも選択肢を考えているようにも見えるが、こう言った場合何もせずただ横柄な態度を相手に見せれば大抵頭の回転がいい奴は直ぐ違う行動に入るものだ。


「ふ~ん劣等種ね~」


 腕組みをしながら、オウム返しの様に相手の言葉を口にし頷きながら見下す態度をするだけに留める。

 劣等種と呼称する以上、この無礼な態度で何処まで、相手がキレて、どんな攻撃してくるかで、今後の対策が代わって来る。


「分かったわ。 劣等種と言ったのがいけなかったのですわね。

 貴男の事を劣等種と言った事を謝りますわ。ごめんなさい。


 そして貴男にも理解しやすいように、質問を変えましょう。

 (わたくし)の術を無力化させたのは、貴男達の誰かが行っているのかしら?、それともお姉様自らが行っているのかしら?」


 瞬時に態度を変え、選択肢形式で、確実に情報を得ようとして来た。

 コイツは情報を得る為なら本当に平気で馬鹿を演じる自分に似た、いや自分以上に危険な種類であると警戒度を上げる。


「はぁ~」


 続いて溜息をついて肩を落として見せる、これで、少しだけ表情が変わった。

 目元が引き攣っている。相当怒りを覚えている様だが、一切攻撃はしてこない。


「これだけ譲歩しても、答えては下さらないのね。

 仕方ありませんわね、もう貴男には用はありませんわ。


 お姉様!、どうしてそのように一瞬でお強くなられたのです?。

 最初全力とまでは言わずとも、(わたくし)を屠るおつもりで殴られたはず、修行を終え職を極めた、(わたくし)が力量を見余っていたとは思えません。


 職を極めても、(わたくし)は、まだお姉様を越えられないのですね。

 何でしょう。このまだ越えられる余地があると言う喜び。

 考えただけで、絶頂してしまいそうですわ。


 あ~それでこそ、(わたくし)が、殺したくて殺したくて殺したくて殺したくなる程、愛して止まない愛しいお強いお姉様ですわ。


 教えてください。

 お姉様のそのお強さの秘密を!この愚妹のレレに、お聞かせください」


―― 何て奴だ!このまま俺に質問して何も聞き出さないと瞬時に判断し、違う質問でしかも質問対象を変えてきやがった。

 しかも不味いな~コイツ相当病んでるぞ。

 姉を溺愛しすぎて病みまくってるそんな感じだ、敵に回すと絶対厄介な奴決定だぞ。


 質問され自慢げに腰に手を当て、胸を張り、ニターっと何時もの悪戯っ子がするような嫌な微笑みをみせながら答える。


「ふふふ、それはね~そこに居る人族のシアキって言う子のお陰よ~。

 そうね~・・レレちゃんが私より強くなれるとしたら~あなたが劣等種って言った~私の大切な「旦那」のシアキに頼めば~、ふふふ、強くなれるよ~ふふふふ」


 可愛そうに妹相手でも容赦なく揶揄うのかと仲間全員溜息が漏れる。


 そしてこれは身内だからなのか、相手も話を鵜呑みにしているようで目を見開き驚いている。

 此処はもうルルに任せ、口を出さない方が良いと判断する。


「だ、だ、旦那、それもお母様の言った事ですわね・・本当だったのですか!・・・いや、嫌ですわ、そんな事を口にされるなんて、お姉様はその劣等種に何か魔法で洗脳を受けたのでしょ?。

 こんな!こんな!劣等種が、(わたくし)が愛して・・・!。


 いやこれ以上(わたくし)の口から言いたくありませんわ、何かの、何かの聞き間違いですわよね、ね、お姉様、ね、ね、お姉様~間違いと仰ってください」


 足に縋る様にし姉を見上げ、心底嘘だ、ただの冗談だと言って欲しそうな表情をし涙目で訴える。

 その態度と口調を聞くか限り相当テンパっているのだろう、シアキと似た様な口調の癖が出ている事に、ラフェルは思わず笑ってしまう。


「ふふふ、流石姉妹なんですね。 ルルちゃんと本当に似た行動をするんですね。

 あ!ごめんなさい。ちょっと「ね、ね」って無意識に言う所がそっくりでつい」


 ギロリとラフェルを睨みつける。その行動に対して足に縋りついている妹の頭に軽く拳骨を入れる。


「私が言う事は全て真実よ。

 レレちゃんは、私の事が殺したくなる程、好きでしょ~ならよく聞きなさい。


 この場に居る女の子達は皆全てシアキの嫁候補達で、私は第一婦人候補よ。

 そのシアキの大切な嫁候補達を今後傷つけたり、ましてや殺気を送ったり、殺したりしたら駄目よ。


 それとシアキやその嫁達の誰かが故意に神族に殺されたら自動的に、私含め神族全員、例外なくレレちゃんも、蟻に踏まれただけで死んじゃう程、弱くされちゃうからね。

 そんな特殊な能力があるのよ、シアキには。


 ふふふ、まだこんな能力があるって事も知らなかったでしょ、レレちゃん。

 そうだ、ちなみにその術が使え無くするやつはね~シアキの特殊能力の一つなんだよ~、ふふふ、どうこの貴重な能力凄いでしょ~」


 何て嘘を真顔で、しかも実の妹に向かい言っているんだと思いながら、内容を正しく訂正した方が良いのか悩む。

 その姉の言葉を聞き、術が発動しなかったのは、この劣等種の男の仕業であると分かり、瞬時に弱くなった状況を色々考える。


 弱くなった姉が蟻に屠られる事を想像する。

 想像しただけなのに悪寒が走り、みるみる顔から表情が消えていく。


「嫌ですわ、そんな(わたくし)蟻より弱くなるのは絶対嫌ですわ。

 それより愛しのお姉様の命を蟻などに奪われるなんて、(わたくし)は耐えられませんわ。


 (わたくし)が、愛おしいお姉様のお命を頂戴するのです。

 お姉様の言う事はいつも正しいのでその言葉全て信じますわ」


 もう涙目で足に縋り付きながら話してくる。

 此処だけを見れば実に微笑ましい姉妹愛溢れる光景だ。


「よしよし、レレちゃんは良い子だね~。

 じゃ~これからあなたは嫁候補予備軍よ、ちゃんと私の旦那であるシアキのご機嫌を取りなさい良いわね。


 ゴメンね~シアキ、私の妹が納得したからこれで私を弱くするのは許してくれるかな~」


 ウィンクをし、話しを合わせてと訴えるような表情をしている。


「あ~分かった!俺の嫁候補予備軍になるんだな、それなら仕方ない許してやらないとだな。

 よし、ルルを弱くするのは止めておこう」


 棒読みで、とてもぎこちなさがあるが、これはルルとラフェルであれば気づく程度のものだ。


「ほら、私の旦那にちゃんと感謝を述べなさい。地面に頭擦り付けて、ぷふ」


 必死に笑いを堪えている。

 もう今にも腹を抱えて吹きだしてもおかしくないそんな位、我慢をしている表情をしている。


 涙目でうんうんっと頷き、ひれ伏そうとしている。

 だが人族に何故神族が頭を下げなきゃいけないのかと体が拒否反応を起こし変な態勢で硬直する。


 そしてこの事で少し冷静になり思考を巡らせる事が出来た。


 弱くさせられる術を自動で発動させられる?そんな時限式で、しかも全神族に対して、術を使用する?。

 もしそんな事が出来れば、膨大な魔素を同時に使用する正に高位以上の術となるはずだ。


 確かに今自分は術が使えない状態に陥っている。

 特殊能力がある事は確かだ。


 だがそんな術を使用すれば、世界の力バランスは大きく崩れ、神族は滅び、魔族がのさばる事になる程の世界崩壊が起きるかもしれない。

 姉は力を求める性質がある、強さの代償にいくら特殊能力があるとはいえ人族如きに姉が屈するとは考えにくい。


 なら姉の口から発せられた言葉には嘘が有ると考えるのが自然。


 では何故そのような嘘を言うのかを考える。

 この劣等種の特殊能力の力は凄まじい物だそれは認めざるを得ない。

 姉の「どうこの貴重な能力凄いでしょ~」と言う言葉は、この力を欲する者にとっては貴重性が高いものであると言いたかったのだと解釈する。


 そしてその能力を他の誰にも使用させない為に、こうして劣等種と行動を共にし、敢えて旦那であると言う言葉を発し劣等種を身近に縛り付けて誰にも手出しできないようにしたと考えれば納得がいった。


 でも一つ納得がいかない点が出てくる、先程自分がこの劣等種を屠ろうとした際の行動にだけ説明がつけられず、疑問となって残る。

 誰の手にも渡す事をしたくないのだとすれば、あの場で劣等種を自分に屠らせれば問題いはずだ。

 それをさせなかった理由は、恐らく、あの劣等種と何らかの誓いや約束事があると考えるのが自然だ。


 なら、その約束事は何かだ。

 相手を何らかの理由で弱くさせる事が出来る能力と、一旦遠退かせた魔族が姉の指示以外でこの場に戻った事を考慮し思考する。


 あの劣等種の男が寿命以外で、故意に姉以外の神族に殺された場合、この魔族が劣等種と命の契約でも結び交わし、何からの条件を満たした際、神族である姉を始末する手筈になっていたと考えるのが自然だ。


 危うく自分以外の者に姉を屠られる所であったと思考が行き着き、この劣等種は頭の回る狡賢い者であると感じ、警戒度をあげる。


 先程劣等種を屠っていても、大規模な高位以上の魔法が死後に特殊能力があると言っても行使出来る可能性は皆無に等しいと容易に想像が出来た。

 もし弱く出来るとしたら死後数キロ程度か、手が届く範囲、又は死後自爆した範囲と極近隣のみである可能性が高い。

 姉の言うような全神族が弱くなると言う事は起きる事は無く、結論として、全神族は弱くする事は出来ないと言う答えに行きつく。


「・・・お姉様本当ですか?今の全神族は弱くなると言う話し・・・何か可笑しいですわ。

 (わたくし)を騙していませんか?・・もし騙しておられるなら、(わたくし)は、立証の為、その劣等種の人族とそこの魔族を手始めに屠りますわ。


 もう一度聞きますわ、お姉様、(わたくし)を騙していませんか?」


 ジト目で、姉を見ながら疑いの目を向ける。

 その眼をする時の妹は、思考がほぼ終わり己が出した結論結果を立証する為行動する事を知っている。


 既に殆どの嘘は見抜いているだろう、だが所々真実が混じっているので完全に結論が出ていない様だ。

 もし全て嘘が見抜かれていれば、問答無用で屠り立証完了し微笑みながら自分の命を狙って来るような性格をしている事を知っているので、もう少し時間稼ぎをして遊べそうだと思うのであった。


「勿論、嘘は言ってないと思よ~。

 レレちゃんは修行で頭が可笑しくなったんだね~そこまで私の言う事が信じられない程思考が出来なくなったんだ~残念だな~」


 強者同士の問答を聞きながらシアキは仲間の安全を優先する為、実際ルルの言うような事が出来るか頭の中で幾つか考える。

 同時に、念話でルルに話しを伸ばし時間稼ぎをするように伝える。


『ルル、時間を稼いでくれ、少し対策を考えるから』


『分かった~でも長くは持たないよ~、本当に、妹を弱く出来ればいいんだけどね~』


『それ少し考える、少しだけ三十秒だけ俺に時間をくれれば良い』


『分かった~』


 念話を終了後、必死に考える。


 果たして自分が死んだ際に、特定の種族全員を弱くすると言うのは現実的に難しいだろう。

 出来る可能性はあるが、特定の種族全員をしかも視認した事もない連中を魔聖素で覆う事は出来たとしても、イメージが出来ないので却下だ。


 次にルル達のステータスだけを弄って、蟻に踏まれる迄、弱くすると言うのも恐らく無理があるだろう。

 極めていない職に変えたら幾分弱くは出来るだろうが、元が強者なだけあってこれも無意味に近いだろう。


 主職や副職を全て外せるなら話は変わってくるだろうが、そもそも奴隷リムの時は主職すら移動出来なかったのだ。


 これは奴隷職だからという事もあるだろう。

 だがまだ他職では試していない、もしかしたら主職と副職を全て外す事が出来るかもれない。

 ただ、出来たとしたら、その者の生命がきちんと保証されるのかが不明だ。

 これはあくまで可能性の域を出ないが、主職も副職もなくなれば命そのものが消え存在が世界から掻き消される可能性があるのだ。


 仲間の生命の安全を優先するなら、仲間ではないルルの妹レレのステータスを弄り、その危険な可能性を含んでいる事を試し、もし成功すれば、弱体化させる事が出来、失敗してもその強者の存在が世界から消え去れば、冒険中仲間の生命を危険に晒す事が無くなる。

 問題はあるそんな事をすれば、代償として自分の存在も世界から抹消されるかもしれないのだ。


 これは賭けてみるしかない。

 主職が外せ、弱体化が出来ると強く信じイメージしながらやってそれを実現に導けばいいだけだ。

 失敗すればこれで自分の人生は終わりと言うだけの事だ。

 まだこの世界で楽しみたかったが、これは自分の我儘で集まった大切な仲間の命を守る為だと腹を決め、今出来る中で最も最善策だと信じ、密かに行動に移すのであった。

--- 63話目のみの後書き----------------------------------------

63話目最後まで読んでくださりありがとうございます。

どうでしたか?楽しんで頂けたならうれしいですが。


では、次64話目で、お会いしましょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ