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勇者パーティの一員ですが、転生チートがまさかのマヨビームでした。……マヨビームで世界って救えますか?  作者:


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自分が主人公タイプは面倒くさい


煌びやかなシャンデリアの下、大注目を浴びつつの紹介が改めてされ、そこからはダンスや歓談など。


お手本のような笑みを浮かべて対応しつつ、エマは内心「早く帰りたい」とそう思っていた。エスコートしてくれるクルトに至っては笑顔がかなり引きつっている。


「つかれたー!!」と叫んでベッドにダイブしたいほど気疲れしてはいるが、いまのところ問題はなし。

あからさまに口説いてきたり、取り込もうとしてくる連中もいるが、レオンたちのおかげでなんとかなっている。あちらも自分たちより身分の高い相手の前で無理はできないのだろう。


そんでもって、やっぱり例の伯爵子息はちょろちょろしてたし、しつこくダンスの誘いなどもしてきたが他の男性(顔見知り)の手を取ったり、「少し疲れてしまったので……」と儚げに微笑み華麗に回避。


ぐぬぬ……って顔してる伯爵子息?知りませんがな。


宴もたけなわとなったところで、広間に響く王様のダンディーなお声が響いた。レオンたちのお父上である王様は低めのイケボだ。


「…………であるからして、此度の功績をここに称え褒美を与えよう」


前置きやなんかを取っ払って要約すると、「ご褒美あげるね」ってお話しです。


神託に選ばれたわけではないが共に活躍したレオンとハリソンは、この国の王子と騎士として当然のことをしたまでと謙虚に辞退。


勇者であるクルトは無難に報奨金を望んだ。

特に思いつかなかったのと、爵位とか領地とか絶対いらないという消去法の結果だったりする。


魔法使いであるミレーヌは実家の新規事業に関する権利を望んだ。

家族想いの娘にお父さまたちは号泣したらしい。


そしてエマは……。


名を呼ばれたエマはしずしずと進み出ると胸の前で手を握った。


「……私……私は……、王家の後ろ盾を望みます……」


広がったざわめきを視線の一瞥で収め、続きを促す王様にエマはか弱げに小さく頷く。


「魔族や巨人族の方々、旅の途中で出会った方々のご尽力もあり、ひとまずはエアリス神様の憂いを払うことができました。もちろん、これからも困難は多く、私たちがお力になれることはご協力させていただくつもりです」


ですが……と悲し気にエマは眉を垂らした。もちろん演技だ。


「私たちは有名になりすぎてしまいました。現にその弊害(へいがい)も出はじめております」


「そのようだな。民が押しかけることや、貴族からの求婚もあとを絶たないと聞く」


「はい……。平民の身ではそのような申し出を断るのにも支障がある場合も……。そこで私たちが“以前の通りの生活を送れるよう”そのための後ろ盾となって頂きたいのです」


「ほぅ。力としての後ろ盾ではなく、あくまでそなたらの生活を守ることを望むか」


「仰せの通りでございます」


「わかった。王家がそなたらの後ろ盾となろう」


ぽっと出の小娘が成り上がろうとしているのではないと知り、一部の貴族はほっと胸をなでおろし……また一部の貴族はそれを聞いて焦った。


「お待ちくださいっ!」


焦った後者はエマたちを取り込もうとしていた者、つまりは無礼にも王との会話の途中で口を挟んできた伯爵子息のような連中だ。


「なぜ貴族からの求婚を、王家の力を借りて断るなどと……」


「私は望まぬ結婚はしたくありません」


なっ……とエマの言葉に子息が絶句した。


「どうしてです?!貴族になれるのですよ……?身分も手に入るし、贅沢な暮らしもできる」


「そのようなことを望んではいません」


「なにが不満なのです??政略のような結婚がお嫌なのですか?ならば問題ありません!私はあなたを愛しています!!エマさん、どうか私と結婚してください」


いきなりひざまづいて求婚してきた男をドン引きして見下ろす。


こんなときめかない求婚ははじめて……いや2度目だ。


そして目の前の彼は確実に思い込みの激しい自分が主人公タイプの人間だと思う。

ドン引きを押し隠し、エマは儚げ演技を続けながらまつげを震わせ、ふるふると首を振った。


「私とあなたでは身分が違いすぎます」


「なにを……あなたは世界を救ったお1人なんですよ?それだけの価値がある」


「それに私は、いまの生活が好きなんです」


「そんなものは愛があればなんとでもなります!大丈夫、貴族生活はもっと……」


「ではあなたが平民となってくださいますの?」


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