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勇者パーティの一員ですが、転生チートがまさかのマヨビームでした。……マヨビームで世界って救えますか?  作者:


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事件勃発


次の日から事件の調査や協議案の作成がはじまった。


エマはハリソンといっしょにレオンの補佐だ。

なにせ文官を連れてきていないので、書類仕事の経験があるエマは同盟協議の方に参加。前世のキャリアウーマンぶりをいかんなくに発揮し、レオンらに「城で働かないか?」とスカウトされドヤ顔だ。……断ったが。


なんだかんだで忙しく数日がすぎたある日。


「ミレーヌちゃんたちが……?」


事件勃発です。


ミレーヌたちが(さら)われた。

事件現場は中庭で、キールとトートもいっしょらしい。


「なんで?!一体誰にっ?!」


「落ち着いて下さい、エマ嬢」


「でも……!」と声を荒げれば「こんな時だからこそ、です」と両肩を掴まれ、少しだけ冷静になった。それでも細かい手の震えは止まらない。無様に揺れる手をもう片方の手で押さえつける。


「犯人は巨人族らしい」


連れ攫われる現場にメイドが遭遇。

メイドの悲鳴に犯人は慌てて逃げ去ったらしい。

その際、駆けつけた数人が逃げる巨人の姿を目にしている。


「決まり、だな」


「え?」


「例の食糧庫を荒らしたり……ってアレ、どうやら巨人が怪しいっぽいんだよな」


「証拠はねぇけどな。日数も経ってるからニオイも消えちまってるし」


ラウムがその狼の鼻をフンと鳴らし、牙を見せて笑った。


「けど……今回は別だ。俺様の鼻なら攫われた奴らを探すのなんて一発だぜ」



自信満々なラウムの言葉どおり、追跡は難なく成功した。

たどり着いた洞穴の奥深く、いままさに脅迫状を作ろうとしていた大男が盛大にうろたえている。


「な……こ、こげな早く見つかるなんて……」


「お、親分っ!どうしますかぃ?!」


慌てている男たちは巨人族というだけあって大きい。

一見怖そうにも見えるが……言葉がなまっていることもあってあまり迫力がない。大きな手にペンを持ち、ちまちま脅迫状を書こうとしている姿を目にしてしまったから余計に。


「なんのつもりでミレーヌたちを攫ったんだ?みんなを返せ」


剣を構えるクルトに大男たちが怯む。


なにかあったときのために城にはバルバトスとソアラを残しているが、勇者パーティに四天王の2人、魔王とドラゴンまでいるのでかなりの戦力過剰。彼らが怯むのも無理はない。


「くっ……。こうなったらあれを!あれを発動するだっ!」


「がってんです!」


一気に間合いを詰めようとしたところで、なにかに衝突したようにクルトたちの体が弾かれた。


「なんだ……?結界か?」


「我に任せろ」


「ムダだぁ!この結界はなぁ、なんをしだって破れねぇ!最強の結界だぁ」


勝ち誇ったように大男が笑う。

その後ろでは少しだけ小さな子分たちが「俺らもなんも出来ねぇげどな」「出れねぇしな」とコソコソ話していた。


実際、結界は強力らしくグリオンたちの魔法でもクルトの剣でも破れない。


その様子に巨人たちが勝ち誇る。

さっきまでオドオドしてたのが、ニヤニヤしだして一転強気だ。


「オラたちの要求は食料だ」


「そだ、そだ!」


「定期的に食料ばよこせ」


身勝手な誘拐犯たちの狙いは食料のようだ。


「ざっけんなっ!やっぱり食糧庫荒らした犯人はテメェらかっ!!」


激昂したラウムが結界を殴りつける。

その勢いに巨人たちは怯えるが、結界はやはりビクともしない。


いきり立つラウムを手で制し、グリオンが一歩前に出た。

結界のギリギリまで近づき巨人たちを見上げる。


「貴様らの身勝手な要求をのむことなどできぬ」


「なっ……!」


見下ろす程に小さな相手に気圧された大男は、虚勢を張るように凶悪そうな表情を作った。


「なら、こいつらがどうなっても構わねぇだか?」


そうして別の男たちによって引きずりだされたのは……。


「ミレーヌちゃん!」


瞼を閉じたミレーヌたちはぴくりとも動かない。


気を失っているらしいその姿に両手で結界を叩く。

取り乱すエマの姿に大男たちは嫌らしい笑みを浮かべた。


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