22.王国は太っ腹
*勉強に時間を割くため更新頻度が大幅に下がることをお許しください
前回のあらすじ
1週間における総当たり戦を通じて仲良くなったクラスメイトたちは授業後にみんなでマルセロの家が経営する魔道具店へ行く約束をする。
場所は移動して「ピーター魔道具店」
マルセロの家の魔道具店だ。
「うわぁ、これ面白いねー!特定の人物を登録するとその人に向かって球が切れるまで投げつけ続けるんだってー!」
店内ではしゃぐリリー。何その魔道具。
魔道具である必要性に疑問を感じるとともに怖いんだけど。
「ああ、その魔道具かい?聞いて驚くな、その魔道具から出る球は魔力によって生成されるんだ。だから弾切れの心配はなく、もし犯罪者などに出会ったらそいつをロックオンして地のそこまで球を投げ続けてくれるんだ。使用者の停止司令が入るまでだがな。」
なにそれこわい。微妙なサイズだから使い所はわからないが街とかに設置してあったらまじ怖い。
「マルセロ、これ……何?」
短い言葉とは裏腹に興味津々の様子で食い入るように、そこらに並べられているものとは異なりショーケースの中に入ったある一つの魔道具を見つめるナタリアがそこにはいた。
「それかい?これはだね。。。凄いものなんだ。投げたナイフに魔力を通すことによって空中でナイフの軌道変更が可能になるとっても優れものなんだ。誰もが欲しがると言っても過言ではないものだ。」
「私……これ欲しい。」
ただ、その魔道具を褒めるマルセロの表情はその口調とは裏腹にあまり芳しくないものである。
「ぶっちゃけるとこの魔道具は高性能すぎてとても高い値段設定になっているんだ。平民には手が出ないようなね。」
「いくら……?」
「700万レイだ。」
ぐぬぬぬぬぬ。そう呟きながら名残惜しそうにナタリアはそのショーケースの前から退散する。
流石にそこまでのお金はないようであった。
その後もみんなは店内の魔道具を見て回っていた。
「マルセロさん。これの使い方を教えてもらえますか?」
「えっとこれはですね……」
「マルセロー!この魔法具は何か僕に教えて?」
「それはだな…………」
「マルセロ殿、これは何か教えてもらえないだろうか。教えてもらえないならソナタをこのレイピアで……」
「はいただ今!」
みんなからマルセロは魔道具の説明のために呼ばれ引っ張りだこだ。
ちなみに上からノア、ネル、フローラだ。
オレもこのお店を見てまわった。
数えきれないほどの種類の魔道具が所狭しと並べられており、どれを見るかを選択するでもつかれるくらいのものだった。俺にも気に入ったものはあった。その名も〈ただのロングコート〉。
おもしろい道具系のものでないことには謝罪はするが、この魔道具のコートは少しおかしいのだ。
普通のコートには〈ロングコート〉としか表示されていないはずなのにこれだけはわざわざただのという言葉が入っている事だ。見た目に関してはそこらにあるものとなんにも代わりはないけれども。
ちなみになぜ魔道具の正式名称がわかるのかは隣にいるリリーさんのおかげだ。
リリーは先日の入学試験時にヘラクレスとの戦いの中で『真理の魔眼』に目覚めた。
それは鑑定効果により相手のすべてを暴いてしまう恐ろしい効果を持ったものだった。
だが、アクセス権解放をしている時しか使えないので不便だなと思ったリリーは自分の力を開いて改めて見ていると見慣れない魔法が彼女には使えるようになっていた。
戦いを通してパワーアップしたリリーのステータスはこちら。
───────────────
名前 リリーゴールド
年齢 18才
職業 冒険者、学生
加護 酒神の加護
アビリティ
Lv.21
HP 216/216
MP 172/201
力 178
防御 153
会心 229
俊敏 185
スキル・魔法スロット
▪追憶楽園フェーズⅡ
・このスキルはスキル・魔法スロット欄を二つ使用する。
・フェーズに応じてアクセス権解放
・未来予知(使用後3日はアクセス権行使不可)
▪凪一閃
・支援魔法
・魔力量二倍消費で既知の支援魔法発動可
・使用可能魔法
〈贈物〉〈解析〉
───────────────
*解析
真理の魔眼の進化前の劣化版の魔法。
対象の情報と能力値を暴く。ただしスキル・魔法スロット、弱点は見抜くことが出来ない。
知らないうちに超絶パワーアップをしていた。
おそらくヘラクレスとの戦闘が大きいのだろう。
レベルは20を超えているためにギルド推奨ランクがひとつ上がっており、『追憶楽園』のフェーズが1あがったのだ。
その効果はアクセス権解放状態時にリリーの記憶が残るようになり、状態を維持できる時間が長くなるという効果だ。
今回見つけたコートについてはリリーの新たな魔法『解析』を使わせてもらいました。
この世界には鑑定効果を持つ魔法は魔法を使える人の中でも珍しいために貴重なものとなっているのだが、リリーの場合は気軽に使えているので規格外さを感じさせられる。
「カイトー?そんな安いコートでいいのー?もっと良さそうなのここら辺にあるよー?」
「俺はどうしてもこれが気になるんだよ。これが男の勘ってやつかな!」
「カイトも男の子だったんだねー!」
子供の頃に裏庭をはしゃぎ回ってる子供を温かい目で見守る母親みたいなその感じ、ちょっとやめてもらってもいいですか?意外と心に……。
「でも実際問題これは気になるんだよね、デザインも気にいってるし1着買ってくるわ!」
そうして皆は思い思いに店内を周り好き勝手魔道具を見て、いじって、怒られて。
結局購入したのは俺とアルレイアが1点ずつだけだった。
ちなみにアルレイアは一つのマントを買った。
その効果はこのマントをかぶると透明になれるという優れものだ。
そうして皆が思い思いの時間を過ごして店を出るとそこには…………
「サラちゃんとうじょーう!」
担任のサラ先生がいた。
皆どうしてここにいるのかと聞きたい気持ちを我慢しながら……
「どうしてここにいるんですか?」
サクヤが遠慮なく直球で疑問を口にする。
「ふふふふふ。実は皆さんが魔道具店に行くと聞いてちょっとまずい事が起きたなと思い、ついてきたわけですね」
「まずい事というと?」
サラ校長は悪戯な笑みを浮かべながら皆を見渡してから言う。
「ぇっとですねーーーーなんとーーー!」
ゴクリッ
「なんとなんとーーー!」
この間の使い方。なにか既視感を感じて、冷めた目でサラを見るサクヤだが今は流している。
それとは対照的にみんなはサラのこの無意味な引っ張りに前のめりになりながら食いついている。
「あなた達に国から最高レア度の武器が支給されることが決まっちゃいましたー!」
…………。
「「「「「「「うぉーー!」」」」」」」
全員が歓喜歓喜歓喜。
「まあ正直に言いますと国庫にしまってある伝説の武器とやらが最近たまりに溜まりすぎたおかげでそろそろ容量オーバーになりそうなんですよねー。そこで、過去最高成績を入試で収めたあなた達の将来に投資しようというわけであります!」
何とも言えない理由だが貰えるものなら貰っておこうじゃなくて、そんな国庫に眠っていたような財宝と言っても過言ではないような武器を貰えるなんて夢のようだ。
「というわけで明日の授業で届く手筈になっているから楽しみにしててね!」
それからのみんなの様子を一つ。
狂喜乱舞。その日はそれにつきました。
そうして翌日。
教壇にたってクラスの様子を見渡したサラはギョッとする。
7割型の生徒の顔がいつもより青白く、目の下には盛大にクマが出来ていた。クマができて疲れているような表情からは昨日の夜は興奮のあまりねれなかった様子が伺える。
そんな良くない顔色をしているから体調が悪そうに見えるかというとそれは別問題。
顔自体はちょっとつつけば倒れそうな感じの顔をしているのだけれども、目の中には今までに見たことがないような光が宿っていた。
″とにかく早く武器が見たい!欲しい!″と。
「えっとー。今日も普通に授業をやろうと思ってたんだけど……。様子を見る限りやっても無駄なようね。」
分かったわ、と一言こぼしたあとみんなをある場所へと連れていく。
そこは学園にある倉庫の中で一番の古さを誇り、今にも壊れてしまいそうな感じさえ与えくる、朽ちかけのように見えるものだ。
「じゃあ開けるからねー」
壊れそうな見た目と裏腹に中にはかなりの厚さがあることが外から確認でき、さらに何層にも重なっている扉であることを知る。
と、そこには……。
「お宝、これはお宝の匂いがしますよ!親分!」
興奮を隠しきれないアルレイア。
「やっと異世界らしいイベントが来たよ。学園ライフにもイベントを散りばめといてくれないとな。」
1週間も模擬戦やったくせに何いってんだかって感じのことを言うサクヤ。
一同も期待の気持ちを隠しきれずにただただ扉が開く隙間から中の様子を伺おうと目を凝らしていた。そして扉が開くと同時にある人が1歩前へと踏み出してくる。
「あ、エリザベスさん!こんにちはー!」
リリーがいの一番に中から出てくる人物の正体を見破り声をかける。
「リリーさんこんにちは。そしてみなさんもこんにちは。私はエリザベス、王城にて財宝の管理を任されているものです。」
皆がその堂々たるエリザベスさんの佇まいに息を呑む。いや、その後に見える武具の方に目がいった結果の行動かもしれない。
「ということで今日は今からここで君たちにあった武具を探してプレゼントしちゃいたいと思いマース!」
ドンドンパフパフー!
美味しい部分のセリフはサラちゃんが奪っていった。表面上は平静を保っているのだが、心なしか残念そうな様子に見えるエリザベスさん。
ショートケーキのいちごをとっていかれたら誰でもキレるもんね。
「サラさんのおっしゃる通りに今日はこの倉庫の中にある武具の中からあなた様達にあったものを探し、差し上げる段取りとなっております。くれぐれも盗もうとしたりしないようにお願いしますね。最悪の場合死刑もございますのであしからず。」
ではこちらへ来てどうぞ。
そうエリザベスさんが言った瞬間には皆が、重力の向きって横向きだったっけと錯覚するような程にすごいスピードで、あるものは転げ回りながらも、最高レア度の武具たちへ向けてみんなが驀進して行く。
上に布が被せてあった武具は全容を公開し、今は薄暗いはずの倉庫の中は武具たちのキラメキにより照明いらずの明るさを保っている。
今回の武具たちの表面にはさすが王家のものと思わず感嘆のため息をついてしまいそうになるほど、自分なんかが持っていていいのかと思ってしまうほどの意匠を凝らした模様がそれぞれの武具に刻まれている。
そして誰もこの武器たちの能力がわかる訳では無いので、一人ひとりがエリザベスさんと話し合いながら武具を選んでいくこととなった。その中で、見た目で自分の中でこれだ!ってものがあったらもって来るようにとも言われた。
まず最初にサクヤは武具たちの中心で輝きを放つ少し大きめのサイズの両手剣を選んでエリザベスのところへと行く。その剣には装飾として、刃の根元部分にはまほ魔法陣のような紋様が描かれてており、その周りを龍が躍動するような彫刻がされている。
握り手の部分と剣身の間には光を放ち、その周りを金色に染めるような宝石、いや魔道具なのか、はたまたなにか特別な魔石であるのか、精霊の輝石であるのか分からないけれども凄まじいエネルギーを感じ取ることの出来る何かがハマっており、その剣を至高の完成品と知らしめていた。
「それだけはサクヤ様の専用の武器ですね。代々力を持つ勇者の方々が継承してきた剣で『光剣』と言います。能力は持ち主によって変わるそうなのでご自身で試してみてくださいね。」
「最初からこの剣に見せられてしまったけど、自分にこれ以外の選択肢は本当はなかったということなのかい?」
「そういうことになりますね。でも、勇者は絶対この剣を選ぶとされているのです。今まで誰1人として例外はおりませんでした。」
エリザベスさんの言葉に少し悔しそうな表情を見せたが、しばらく経てば自分専用の武具か手に入った喜びからか機嫌は良くなっていった。
リリーの隣に来て、
「この剣があれば君を守ってあげられるよ。」
とかいっていたのをちょっと離れたところから聞いていたけど、リリーのなんとも言えない表情を見て今日のところは出直していった。
その後みんなに凄まじい武装が支給されていく。
と、その前にノアとナタリアとマルセロは武具の受け取りを拒否した。
「私は小さい頃から使っている国宝級の武器を持っておりますので。」
「ん……手の内見せること、暗殺者失格。」
「ほうほう。みんな素晴らしいものだな。これからの魔道具作りに参考にさせてもらうとしよう。あっ、自分で作ったものを装備するので結構ですよ。」
三者三葉の理由であった。
午前中が終わる頃には皆の手には新たな武器が握られていた。
「これで皆さんの元に武具が渡りましたか?ちゃんと渡ったようですね。では最後に武具たちの管理方法を伝えようと思っております。
皆さん、まず忘れないでください。これらの武具は全てこの国の宝なのです。もしも盗まれたりでもすれば大変なこととなってしまうのです。そこでこの武具たちにある効果を付与していただきました。。その名は『固定』。血を一滴垂らすことで持ち主に所有権を固定し、他者の使用を不可、所有者から半径200mほど離れると所有者の元に帰ってくるというスグレモノになっております。ですが、貴重なものとなっておりますゆえにお取り扱いにお気をつけください。」
全ての話を終えたエリザベスはこの倉庫からふっと消える。
財宝《ぶき》の類もすべて一緒に消えていった。
サクヤとノアとカイトとリリー以外はその非現実的な光景に何も言うことは出来なかった。
ただ、あれが伝説の転移魔法なのかと、そんな人を使役しているこの国は凄いのだなと感じていた。
そしてサクヤとカイトは
((あからさまに転移魔法を見せつけることでこの国に対する評価を高めようとするなんてこすい真似を〜〜))
考え方だけは気の合うふたりであった。
その日の午後の授業はもちろんのことながらもらった武具を使う機会が訪れたことは言うまでもないだろう。
ただ、残念ながらもわずか30分程度で終わることとなる。
「こんなに校庭が様変わりするなんて私聞いてないんですけどーーーーーー!」
たくさんのクレーターができ、近くにある森のための結界がなければ、もしかしたらこの都市の一角が消しとんでいたかもしれないほどの威力の攻撃がそこでは行き交っていた。
30分で授業が終わったあとはもちろんの事だが校庭の修繕に1日が終わっていくことは言うまでもないだろう。
«Eクラスの生徒とへ配布された武器紹介»
*サクヤ、ナタリア、ノア、マルセロは除く
①ナギの武器
▪『攻防一体銃』
・魔力を充填すると魔弾が発射可能になる。
・この銃を通して魔法を打つと威力強化
・消費魔力量30%減少
«before»
うわーん。どうして敵が倒れないんだろう。やっぱりアレをやるしかないのか。そうなのか。ってかいっても私にそんな大層な必殺技なんてないんだけどね!ぎゃぁーーー撤退撤退!私の魔法にもっと威力があればーーー!
«after»
はっはっはー!これからは私を動くミサイルと呼んでくれてもいいんだぞ!えっ?ミサイルは動くものだって?それを言うなら動く砲台だろ?うるさーい!そんなこと言うやつはこうだ!
スチャリ(銃を構える)
「『魔源』!!!!!!」
ぎゃぁぁぁぁぁあ
近くから悲鳴が聞こえたけど多分気のせいだよね!あっ、校舎の壁が…………。
こういう時は逃げるが勝ちというやつですね!
それでは皆さんまたいつか。ドロン!!!
感想:性能というよりもかっこいい。
(武器描写は後に……。)
②アルレイアの武器
▪『照準固定武装』
・必中の刃物
・相手を倒すor10m以上の離れた場合に自ら
の元へ刃物が戻ってくる。
・風属性付与
«before»
おったからおったから宝宝宝!
ぬぬっ、敵がいるじゃないか!よーし、ボクの攻撃で一思いに!ってあれ?なんかめっちゃ強そうなんだけどー。攻撃力が足りない……だと!?
この安物のナイフではこっちがもたないじゃないか。よーしこうなったら『太陽爆弾』で殺してくれるわ!
~自爆により敵は跡形も残らなかった〜
「た、宝が〜〜〜〜〜〜」
«after»
あら皆さんごきげんよう。私の武器は対人戦で試すようなものではないので森で試してみようと思い木々の間を歩きながらこのナイフの初陣にふさわしい相手を探しているところです。
と、きた!お宝きたよー!
よーし、昨日までのボクと今日の僕は違うんだ。
あれはなかなかの大きさの魔石、お宝とみなしてもいいでしょう!今日からボクにはなんてったってこの相棒がいるからね。自爆する必要がなくてとても嬉しいよ。というわけで魔力を付与して……えぃ!
ヒュュューーーーーン。
気づいた時には目の前にいた(15mくらい先)オーガの胸部を貫通して、アルレイアの手にはポワァァとその場にそぐわない温かな光とともに相棒が手の中に帰ってきていた。
やったね!新しい武器ゲットだぜ!
感想:風魔法による貫通力がやばい
③フローラの武器
▪氷結(レイピア)
・所持者の意識を冷静に保つ
・攻撃を与えた手数の分だけ相手の武器の効果
を下げていく。(無効化可能)
«before»
ノアさま付きのフローラ、皆様に初めてお目にかかります。私の剣は特に凝った装飾のない至って普通の剣に見えるものであるために、お金を持つ人々から好かれるものではありませんでした。
ですが、特別性の剣であり、細身の剣身には少量のミスリルとオリハルコンを含有しております。
見る人が見ればわかる業物なのです。
が、
同級生の方々の強さは凄まじいものがありました
これでも軍部で揉まれてきた経験を有しているこの身ですが、そこにいる頭イってる将軍クラスの方々と同等かそれ以上の強さを周りにいる数人の方は持っているのです。つまり、このクラスは頭がイッちゃってます。
ですがやはりノア様はお美しい。私ごときが守るなんて烏滸がましいことですが、もしクラスの皆様が敵と変わり果ててもノア様のみだけでも守りきることの出来る力が欲しいものです。今の私では足りません。
«after»
なんということでしょうか。このレイピアは以前のものより何と手に馴染むことでしょうか。柄から感じられるヒンヤリとした感触が私の意識を明瞭にし、相手の意識を混濁させていくのです。
これならもしサクヤ殿に襲われたとしてもなんとか時間を稼ぐ算段がついたのではないでしょうか、と言いたいところですがノア様があの調子なのでしてね…………。
ちょっと試しにと思い壁に向けて突きを放ってみただけで穴が空いて、建物の基盤にダメージを残すこの威力。デバフ効果と併用していけばさらなる高みを目指せそうです。
そして、いつかは勇者の魔の手からノア様を救って差しあげたい。そして私と✤✤✤✤✤✤
感想:ノアに向けて悪用しないことを願う。
(フローラは自分の立場などの環境から、心の中で思っていることと発言には大きな隔たりがあるので悪しからず。)
④ネルの武器
▪ソーラーナックル(拳)
・身体強化中
・太陽光を貯めることにより砲撃可能
(太陽光を集めるクールタイムを要する)
・不壊
«before»
僕は凡人なのだ。カイのような強さやかわいい女の子を引き寄せる主人公属性わ持っているわけでもないんだよね。それでもここまでやってきたんだけど剣で勝てるほどここは甘くないと分かってしまったんだ。ローラちゃん(フローラの事)のこの国の流派の綺麗な剣さばきやリリーちゃんの流れるような剣筋が本物であると上を目指すものとして分かっちゃうんだよね。
だからといって僕の夢、騎士となることを諦めたくないよ〜。でも、剣と盾を使ったあの戦いに切りをつけて僕本来の戦い方をするべきなのか……
«after»
全て見透かされていたようで思わず笑っちゃった。僕の手にはめられいるのは硬い金属のガントレットと呼ぶべきものだね。植物が光合成をするかのごとくに太陽からの熱く優しい光を取り込み続けているようなんだよ!ただ、植物と違うところといえば、表面の色を光を取り込むにつれてミスリルのような白銀色からオリハルコンのような黄金色へとその姿をかえていき、太陽からの恩恵をその目で確かめることが可能な点かな。
それに従って体にも微弱だけど影響は出ているようで体の気だるさが徐々に抜けていき、万全の体制で戦いに挑めそうだ。
興味本位から一度、その力を放出してみて僕は後悔したなー。
ドゴゴゴォォォォォォォォンパラパラパラ
あれっ?これは僕がほんとに撃った攻撃なのかなって自分の目を疑ったちゃったんだよ。
目の前の校庭から上がる煙の残滓が消え去った跡を見た時はわあこれ誰がやったんだろうって素で思うくらいに、自分では不可能だと思ってたことが実現したからこそ現実逃避しちゃいたくなるような巨大なクレーターがこんにちはとこちらをのぞき込んでいて危うく友達になりかけちゃったんだよ。そして決意したよ。まずこの武器は封印しようと(笑)僕がそのレベルに達したらこそ、あるいは男なら使わなければいけない時にまでとっておく必殺技にしようと。
感想:この武器財宝の中で最強格だからガンバ!
⑤リリーの武器
▪・革命の剣(両手剣)
・レベル差が大きいほど能力値強化大
«before»
カイトと一緒に生きてきた私は守らるれることが多かった。圧倒的な身体能力と体を操るセンスを持つカイトはいつも私を守ってくれた。ただその時に私は思ったんだよねー。このままだとカイトはどこか遠いところへと行っちゃうんじゃないかなーと。守られているだけのお姫様ではカイトの足枷となる日が近くなる。
その思いから私は剣を握って10年近く経つけどもカイトに追いつくことはできない終いだよー。
そんな私は力が欲しい。
これからもカイトの隣に並び立つための力が……
«after»
私は今、カイトと戦闘している。なんとか追いつくために手に入れてきた剣術は替えの効かない自身の一部へと成長を遂げ、それに加えての強力な剣が加わった。剣の交わる音が幾度となく鳴り響き両者は軽いステップワークで敵の好きを探し続ける。私は同格には負けるつもりは毛頭ないし、その心配もないと思っているくらいには力をつけているつもり。でもまだカイトは私の先を走っているみたい。でも、この剣があるおかげで剣と剣とが重なる度に鳴り響く心地よい音色を聞くことが出来る。でも私は手に入れた!
カイトと対等に戦うための切符を手に入れられた!だからこれからも研鑽を怠らずに、カイトの隣にふさわしい女になろうー!
感想:カイトは幸せ者だ……
⑥カイトの武器
▪目覚めの剣と眠りの剣(双剣)
・眠りの剣の使用により相手にダメージを与え
ることで目覚めの剣の性能強化中
・一定数の手数の攻撃後相手に与えたダメージ
に比例して攻撃力を上昇させる技を使用可能
ただし、目覚めの剣の性能強化リセット
«before»
力をもらい、ただでさえ魔の森で鍛え抜かれた己の体がさらにパワーアップを迎えるにつれて俺が一緒に戦ってきた二振りの剣は活躍の機会が無くなってしまった。今の状態で双剣を振るえば、俺の力の上昇に耐えかねて遠くないうちに限界を迎えるだろう。今の状態であれば拳の方が強いかもしれないといった歪な戦闘フォームとなってしまっている。さてどうしたものだろうか。
«after»
とても快適だ。剣を振るう度に聞こえるヒュンヒュンという風切り音が懐かしく思える。また、双剣であるが故に両手剣と違い断続的に聞こえるヒュンヒュンという音がさらに良い。
男なら武器に搭載された技、必殺技と呼んでもいい様なものを試さずにいられるだろうか。いや、いられない。もはや試すことは義務であろう。
ということでリリーとの戦闘を終えたあと、発動可能となった状態の剣は視認できないような速度でガイドの前方を通り過ぎていき、跡にはその速度により発生した風だけを残していく。
そして俺は後悔した。
この日の破壊行動原因第一位が俺であるとだけ言っておこう。




