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7年前、僕らは名誉オークだった  作者: ▲■▲
第1.0章:奴隷の輪
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素人と玄人


■title:星屑隊母艦<隕鉄>にて

■from:星屑隊の通信士


 初陣にしては見事なものだった。


 特にダスト2。


 グローニャって女の子がレンズ軍曹の<逆鱗>を操縦していたが、あの射撃技術はレンズ軍曹に迫るものがあった。


 パッと見は軍曹の射撃と遜色がないものだった。


 月並みな言葉を贈ると、あの子は天才だ。ダスト2ではなく、ダスト4に載せたら星屑隊の狙撃手が2人になって、もっと戦果伸ばせるんじゃないのか?


 レンズ軍曹と、レンズ軍曹並みの狙撃技術を持っている子がいるなら……ウチの戦力がグッと上がりそうだ。


「敵の掃討を確認。機兵対応班、帰投してください」


『あのっ! ちょっとだけ時間ください! お墓作りたいから……!』


「はっ? 墓?」


 ダスト3のスアルタウが妙な事を口走り、他の子も「直ぐ作るから!」と言ってきた。意味がわからず、隊長に視線を送って助けを求める。


「……機兵対応班、10分だけやる。それ以上は待たんぞ」


 隊長はそう言い、船を陸に近づけるよう言った。


 機兵対応班を迎えに行くため、船の移動が始まった。


「隊長。墓ってどういう事ですか? タルタリカの墓ですか?」


「あのガキ共がタルタリカの墓を作ってたって噂。マジだったんですか?」


「そうだ」


 隊長はそう言い、指揮所のディスプレイにタルタリカの死体を映し出した。


 人間の死体は何度か見てきたが、ああいうバケモノの死体には人間以上の嫌悪感を抱いてしまう。あんな化け羊のための墓を作っているのか……。


「貴様らも知っているだろう。タルタリカは元人間の疑いがある」


「あー……。そういう話も聞いたことありますが……」


「その可能性が高いだけで、確定はしてなかった……ですよね?」


「ああ。だが、彼らは『タルタリカは人間』と信じている」


 それも「一種の被害者」として見ているようだ。


 魔物事件によって、望まず化け物になってしまった被害者と見ているようだ。


 タルタリカは化け物だ。人間を襲ってくる怪物だ。


 ただ、それは魔物化した事による暴走だと考えれば……確かに犠牲者か。タルタリカ=人間説が確かなら、そう言ってもいいかもしれない。


「彼らなりに考えて、犠牲者を弔っているわけだ。今日戦ったタルタリカの中には、彼らの友人や家族だったモノも混じっているかもしれんからな」


「…………」


「それどころか、我々の戦友も混じっているかもしれん」


「あっ……!」


 ネウロン魔物事件の犠牲者は、ネウロン人だけじゃない。


 当時、必死に戦っていた交国軍人の中にも事件の犠牲者がいた。


 交国の同胞がバケモノになっちまってる可能性もあるのか……。


「10分は待とう」


「…………」


 指揮所が静まりかえる。


 皆それぞれ、思うところがあるんだろう。


 所詮は子供と侮っていたけど、あの子達なりに考えてるんだな。


 考えた上で殺してるなら、同胞殺しの苦しみも味わってるのか?


 俺は……あの子達のように考えた事あったっけ……?


 これはあくまで任務。上に言われてやっているだけ。


 そう思考停止して、漫然と仕事をこなしていただけかもしれない。


 あの子達の方が……事態を重く受け止めているのかもな。


「…………」


 子供達に倣って、祈りを捧げる。


 今の俺には、これぐらいしか出来ん。




■title:星屑隊母艦<隕鉄>にて

■from:歩く死体・ヴァイオレット


 戦闘は大きな問題なく終了。


 ロッカ君とグローニャちゃんにとって、機兵を使った初めての実戦だったけど……皆が無事に帰ってきてくれている。本当に良かった。


「ヴィオラ姉~!」


「わっ……! グローニャちゃん!?」


 医務室で死者(タルタリカ)への祈りを捧げつつ待っていると、ベッドに寝かせていたグローニャちゃんが私の胸に飛び込んで来た。


 倒れそうになりつつも受け止める。


「あ、あれっ? グローニャちゃん、まだ機兵が帰ってきてる途中……」


「ヴィオラ姉~……! グローニャ、がんばったよねぇ?」


「う、うんっ……。大活躍だったよ」


「グローニャ、いっぱいころしちゃった……」


 消え入りそうな声でそう言われた。


 ギュッと抱きしめ、頭を撫でる。


 戦闘が怖かったのかと思ったけど……多分、違う。タルタリカの命をあれだけ奪ってしまったことを怖がっているんだ。


 今日の戦闘、グローニャちゃんは大活躍だった。


 巫術師の皆、射撃は苦手だと思っていたけど……グローニャちゃんの射撃は本当にスゴかった。事前にラートさんの機兵を借りて練習した時とは比べものにならないほど正確な射撃をしていた。


 多分、コツを掴んだんだろう。


 でも、それを素直に喜べるほど無邪気じゃないよね……。


「……頑張ったね。ごめんね」




■title:星屑隊母艦<隕鉄>にて

■from:歩く死体・ヴァイオレット


 グローニャちゃんは少し泣いたけど、少しすると落ち着いてくれた。


 よく頑張った。


 頑張ったけど――。


「グローニャちゃん……。機兵を放り出して帰ってくるのは良くないよ~……?」


「あっ!」


 機兵対応班は戦闘とお墓作りを終え、船に帰ってくる途中だったけど……グローニャちゃんは機兵を放り出して魂だけ帰ってきた。


 他の子はちゃんと船まで機兵を移動させてるけど、グローニャちゃんの機兵はレンズ軍曹さんに丸投げになってる。


「帰ってくるところまでちゃんとやらなきゃ。そこはダメだよ?」


「うぅん……」


 グローニャちゃんが服の裾をギュッと両手で握りつつ、「ごめんなさぁい」と言った。悪いのちゃんとわかってるのはエラい!


 エラいけど、謝るべき相手は私じゃない。


「とりあえず、格納庫にお迎えに行こう。レンズ軍曹さんにゴメンナサイしよう」


「ん~……」


「お姉ちゃんも一緒に行くから」


「んっ……。わかったぁ」


 グローニャちゃんは私から少し離れ、顔を見るように促してきた。


「グローニャ、泣いてたのバレない?」


「うーん……」


「レンズおじちゃん、イジワルなこと言うから、泣いてたのバレたくない! イジワルだから、ぜったいからかってくるっ!」


「もー……そういうことを言わないの」


 ちゃんと謝れるか不安だ。


 とりあえず顔を洗ってもらった後、一緒に格納庫に行くことになった。




■title:星屑隊母艦<隕鉄>にて

■from:死にたがりのラート


「アル。ありがとな、後は俺がやるから医務室で寝てな」


『はいっ。ラートさん、お疲れ様でした! ありがとうございました!』


「礼を言うのはこっちだよ。今日も見事な操縦だった!」


 模擬戦を経て、アルは一皮剥けたらしい。


 模擬戦の時はド緊張していたが、今日はメチャクチャしっかりしていた。


 大半のタルタリカをダスト2がやっちまったとはいえ、アルの撃破数はダスト1――フェルグスに次ぐものだった。かなり頑張っていた。


 ただ敵を撃破するだけではなく、フェルグスが操作しているダスト1の死角をカバーする動きをしていた。おかげでフェルグスはかなり動きやすかったはずだ。


 アルは本当によく頑張っていた。


 けど、アル以上に……ダスト2の活躍っぷりがスゴかったな。


 普段のレンズなら今日以上に活躍するだろう。


 でも、今日は基本的にグローニャに任せていたはずなんだが――。


「おーい、レンズ!」


 機兵から下り、レンズに声をかける。


 レンズは黙って自分の機兵を見上げていた。


 その表情には、焦燥の色が浮かんでいるように見えた。


「…………」


「あ、えっと、その……今日の戦闘なんだが……」


 俺の声に反応したレンズが睨んできたので気圧される。


 気圧されながらも聞きたいことを聞く。


「今日の戦闘、最初の辺りはお前が撃ってたよな?」


「あぁ……」


「今日はいつも以上に調子良かったな! ヴィオラがシステム改良して、擬似的に『巫術師の視点』を再現してくれたの良かっただろ!?」


「…………」


「え、ええっと……。最後の方は、グローニャの操縦だったんだよな? お前ほどじゃなかったが、あの子の射撃技術も凄かったよな!?」


 端末で記録を見ると、グローニャの射撃命中率は9割を超えていた。


 フェルグスでも命中率1割ほどだった。グローニャに関しては狙撃銃を使った長距離射撃も見事に当ててみせていた。


 俺の機兵で練習した時は、他と大差ない感じだったのにコツを掴んだらしい。他の子もグローニャ並みに出来たら、ウチは前以上に強くなれるぞ!


「お前、どんな風に教えたんだ!? あんな直ぐに上達するなんて……」


「……あのガキ。オレの動きをパクリやがった……」


「えぇっ?」


 そんな事で上達したのか。あんな直ぐに?


 俺もフェルグス相手に手本として動かし、感覚を覚えて貰おうとしたが……その時はあまり効果が無かったのになぁ。


 つーことは、アレはグローニャ自身の才能って事か……。天才じゃねーか。


 グローニャ流の上達術を他に適用できそうにないのは残念だが、大したもんだと関心する。関心していると、レンズは苛立ち顔で言葉を吐いた。


「アイツは的当てが上手いだけだ」


「動く目標もズバズバ当ててたが……」


「当てられるだけだ。アイツの狙撃には理屈(ロジック)が無い! ただの的当てゲームだ! いま、どの目標を狙えばいいかの考えが抜けていた!」


 それは確かに。


 グローニャの狙撃は、目につく標的を狙っただけに見えた。


 それで当てられるだけでも凄い事だが、レンズなら違う動きを見せただろう。


 レンズの場合、機兵対応班全員の動きを見たうえで援護してくれる。俺達が対峙している相手より、俺達の脅威になりそうな相手を優先して撃ってくれる。


 機兵はタルタリカより強い。だから正面切ってのぶつかり合いなら、よほどの数的不利がない限りは正面から押し切れる。


 けど、側面や後方の敵は驚異になる。


 俺達が対応しづらい位置を走っているタルタリカもいる。囲まれても対応は可能だが、あちこちに敵がいると気が散って操縦に差し支えが出る事もある。


 レンズなら、そういう「厄介な位置の相手」を摘み取ってくれる。


 俺達が気兼ねなく戦闘できるよう、危険の芽を摘むのがレンズだ。


 でも――。


「どの敵を狙えばいいかは、お前が指示してくれ」


「テメエ、オレに巫術師の付属品になれって言うのか?」


 詰め寄ってきたレンズに胸ぐらを掴まれる。


「アイツ、撃つだけ撃って、砂遊びしたらさっさと帰っちまったんだぞ。車庫入れは付属品のオレにやれって話か? あ?」


「き、機兵を使った初めての実戦だったから、緊張の糸が切れたんだろ……」


 相手は子供だ。そんなに怒らないでくれ――と言っても通じないだろう。


 俺達は軍人で、ここは戦場だ。


 レンズが言う事もわかる。わかるけど……。


「でも、あの子の才能は大したものだろ」


「アイツは的当てが得意なだけだ。落ち着きが無くてうるさいチビ助だ」


「あっ、おい――」


 レンズの後方に、ヴィオラとグローニャの姿が見えた。


「あのチビは何の役にも立たねえ! アイツに狙撃手としての才能なんてねーよ! あの程度の猿マネしか出来ねえザコ、ゴミ捨て場に捨てればいいんだ!」


「バカ――」


 グローニャが目を見開く。


 レンズの口を塞ごうとしたが、逆に胸ぐらを掴まれた。


 そして、機兵の脚部に押しつけられた。


「何でオレがあんなハナ垂れのクソガキと組まなきゃいけねえんだよ! アイツが出来ることなんて、全部オレで事足り――」


「むーーーーっ!!」


 怒り顔のグローニャが突っ込んでくる。


 突っ込んできて、レンズを後ろから蹴ろうとしたが、慌てて追ってきたヴィオラがグローニャを止めてくれた。


「うおっ、なんだクソチビ……!?」


「グローニャ、がんばったもんっ!! おじちゃんのばかぁ!!」


 グローニャはヴィオラに後ろから抱きしめられながら暴れている。


 怒っている。


 急な襲撃に驚いていたレンズの手が緩んだ隙に、胸ぐらを掴んでいた手を解く。そして「今のはレンズが悪い」と告げた。


「グローニャは頑張ってただろ? お前、なにムキになってんだよ」


「なっ……」


「相方として組むことになったんだ。もうちょっと仲良く――」


「うるせえっ!」


 レンズがオレを軽く突き飛ばし、去って行く。


 入れ違いにやってきた副長がヘラヘラ笑いつつ、「揉め事かぁ?」と言った。


 鼻息荒く怒っているグローニャの頭をポンポンと撫で、落ち着かせながら副長に事情を説明する。副長は笑い、「レンズの方がガキだな」と言ってくれた。


「レンズおじちゃん、グローニャがすごいから嫉妬してるんだ! グローニャ、おじちゃんなんかに負けないもんっ!」


「おいおい、グローニャ……。お前まで……」


「レンズおじちゃんのお仕事、ぜ~んぶ取って、レンズおじちゃんなんてゴミ箱ポイしちゃうもんっ! グローニャ、負けないもんっ!」


 グローニャの啖呵を聞いた副長はケタケタと笑い、「その調子だ。頑張れ」と応援してくれた。……グローニャが涙目なのは気づいてんのかなぁ……。


 ぷんぷん怒っているグローニャも、格納庫を去って行った。


 何とも言いがたそうな表情を浮かべたヴィオラが「お騒がせして、すみません……」と言って頭を下げてきた。


「グローニャちゃんが憑依を解いて、先に帰ってきちゃった事もごめんなさい」


「次は気をつけてくれ。オレ達は車庫入れ装置じゃないからな」


「す、すみません……。それで、そのぅ……出来ればペア変更を……」


「グローニャとレンズペア解消か? 何でだ? 相性抜群じゃねえか」


「「どこが……」」


 ヴィオラもまったく同じ感想だったらしく、ハモっちまった。


 副長はニヤニヤ笑いつつ、相性抜群と話した理由を教えてくれた。


「グローニャの射撃能力は大したもんだ。天才と言っていい。だからこそ、組むならレンズがいいんだよ」


「グローニャちゃん、レンズ軍曹さんとは合いませんよ~……」


「だが、レンズが射撃巧者の先達として、アドバイスできる事が沢山ある」


 グローニャの腕前は大したものだが、知識と経験はまだまだ不足している。


 そこをレンズにカバーしてもらう。


 それが実現したら「相性抜群のペア」という事らしい。


「将来的には別の機兵に載せた方が、ウチの狙撃手が2機分に増える。それは良いことだ。けど、そうするのはグローニャに『狙撃手としての判断能力』を教え込んだ後がいいだろう」


「それまで、レンズを師匠にして学ばせる……ってことですか」


「そうだ。レンズにもいい刺激になるさ」


「副長の考えもわかりますが、2人のストレスがガンガン溜まりますよ……」


「グローニャちゃんが可哀想です……」


「ヴァイオレット。『可哀想』なんて感想、戦場じゃ罷り通らないんだよ」


 副長は片目を閉じつつ、厳しいことを言ってきた。


 ヴィオラの表情がこわばる。


「あの2人の相性は悪くない。人間としての相性が悪いなら、2人で話し合ったり割り切ったりしながら解決していくしかねえんだ」


「でも……ケンカから大事になったら……」


「レンズは絶対、ガキ相手に手を上げたりしねえよ。どっかのヒステリック女みたいにガキ相手にいきなり発砲する事もない」


「…………」


「まあ、アイツら2人共ガキだから、何度も喧嘩するだろう。周りの人間が上手く干渉して、コントロールしていくしかねえさ」


 2人が衝突する事より、2人の戦術的相性を優先する。


 副長の判断はそういう事らしい。


 多分、隊長も同じ事を言うだろうなぁ……。


「とりあえず、オレがレンズと話をしておく。それで解消するとは思えんが、アイツの言い分も聞いておくよ。ラート、お前もなんかやれ」


「なんかって……」


「何でもいい。あの2人の仲を取り持つ方法を考えておけ。ヴァイオレット、お前はグローニャ担当だ。あいつの悪いところはお前がよく言い聞かせておけ」


「は、はい……」


「ただ……お前はキツく言う必要はない」


 ヴィオラはグローニャの一番の味方であるべき。


 その味方にさえキツく言われるようになったら、グローニャのメンタルが壊れるかもしれない。それは避けるべきだ――と副長は言ってくれた。


「あの子は……まだガキだ。オレはそれでも厳しく接するつもりだが、お前さんはあの子の味方のままでいてやってくれ」


「は、はい……」


「グローニャに限らず、巫術師共は全員ガキだ。大人のオレ達がしっかりメンタルコントロールしてやるべきだが、ここが戦場である以上、多少は厳しく接するべきだ。アイツら自身のためにならん」


「「…………」」


「鍛えてやらないと、アイツらだけ(・・)になっちまった時……大変な事になるぞ。ここが戦場である以上、オレ達だって死ぬ可能性はあるんだ」


 その時、子供達が成長していないと、死なせてしまう。


 だからこそ、時には厳しく接するべきだ。


 副長は真面目な表情でそう言い、格納庫から出て行った。


 早速、レンズのところに向かったみたいだ。


 副長の言いたい事はわかる。わかるんだが……やだなぁ……。


 確かにここは戦場だ。


 けど、そもそも(・・・・)子供が戦場にいるのがおかしいのに――。


「悪い、ヴィオラ。レンズの代わりに謝らせてくれ」


「いえ……。グローニャちゃんも悪いところはありましたから」


 ヴィオラはそう言い、「でも、子供相手にあんな……」と呟いた。


 グローニャ、涙目だったもんな。


 多分、格納庫に来る前にも泣いてたんだろう。


「ただ、そのぅ……レンズが不安定になる事情もわかってやってくれ」


「グローニャちゃんと、人間として相性が悪いからですか?」


「いや、アイツが10年かけて必死に手に入れた技術を、グローニャはほぼ1日で手に入れたからだよ」


 レンズの心をざわつかせた一番の要因は、多分それだろう。


 模擬戦の時より、レンズの心に突き刺さる出来事だったかもしれない。


 レンズの全てが否定されたわけじゃない。グローニャでも簡単には勝てない経験の厚みが確かに存在しているからな。


 運用実験の本格開始初日の戦果は、予想以上のものだった。


 けど、万事順調とはいかないようだ。



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