第七章 フィオナと一七五の会
中の原に帰ってすぐに、フィオナを院長先生に会わせた。
町で出くわした時に昇天させないためだ。
玄関を入ると、例によってジェニファー先生が出て来てくれた。
「あら? 今度は幽霊をお友達にしたのですか?」
見えている。
王国軍の駐屯地や往来で結構な人にすれ違ったが、昼間のせいか誰も気づかなかった。
事情を説明すると、クスクス笑って院長先生に繋いでくれた。
「あら、あなた。ここまで来られたのね」
院長先生はちゃんと覚えていた。
「フィオナと言います。縁あって、ジャンヌと同行することになりました。よろしくお願い致します」
私の斜め後方に下がり、私の肩に縋っている。
「ジャンヌと一緒に暮らすの?」
「はい。今しばらくの間は。国王陛下やヘンリー様、それに王都の司教様とも、お話をさせて頂いています」
後ろ盾を出して、昇天させられないようにしているし。
「あの頃と比べて、良くしゃべるようになったのね」
「あ、はい。あの頃はまだ慣れていなくて」
初対面の人間と流暢に話が出来るようになるためには、幽霊としてそれ相応の経験が必要らしい。
ようやく伝わった一言二言を誤解されて、問答無用で昇天させられる。幽霊にとっては退治されるようなもので、上級神官との初めての出会いは恐怖を感じながらになるそうだ。
院長先生が出会った頃は、助けて欲しいの、しか伝えられなかった。しかも、院長先生にしか聞こえなかった。昇天させようとしたのも無理はない。
それ以来、フィオナにとって上級神官は恐怖の対象になってししまった。他の神官が来た時も、満足に話せなかったと言っていた。
「お仲間は元気にしてる?」
「はい。皆元気にしています。お陰様で砦は残るかも知れません」
お仲間と言うのは今も砦にいる幽霊達だろう。
姿を見せないので表向きはいないことになっている。
「それは良かったわね」
「はい。ありがとうございます」
院長先生は全部分かってんじゃないのか?
その後、大司教様に報告し、マルセロさんやパウルさんと一緒にアドルフさんの所に行った。
アドルフさんも見えなかったが、理解はしてくれた。
全然違う方向を見ながら、よろしく頼むよと言っていたのがおかしかった。
さて、ここからが問題だ。
なにせ、幽霊が怖いと言うのが四人いる。
「どうやって話そうか?」
「そのまま紹介すれば良いのではないか。昼間なら怖がりはしないだろう」
「ヴィルは平気だからそう言うけど、リュドミラとメアリーは深刻よ」
「一人ずつ落とせば何とかなるかもしれないわね」
ベアトリクスには、何か考えがあるらしい。
「ほら、王都でビクター様だけが見えなくて焦ってたでしょ? あれと一緒よ。自分だけが見えなくなったら、見たいと思うんじゃないの?」
そう上手くいくのだろうか?
しかし、他に良い案も浮かばない。
作戦が立案され、今日の晩御飯は商会で食べることになった。当然、料理人のアンジェリカさんの協力が必要だ。マルセロさんに紹介して貰った。
アンジェリカさんは、マルセロさんの妻だけあって、幽霊には十分すぎる耐性があった。
それどころか、さすがは鬼のアンジェリカ。戦場で何度も見るも無残な戦死者の幽霊を見てきたそうだ。
一緒に過ごしている内に、簡単に見えるようになった。
「元お貴族様だけあって上品ね。しかも美人だわ。きっとモテたでしょう?」
随分と褒めている。
「幽霊はマドンナ候補にはならんからなあ。惜しいところじゃ。規約に中の原に住む存命の女性と書かれてあるから仕方ないの」
パウルさんの言葉に、一層ニコニコし始めた。
関心の対象が偏っている人は扱いが楽だな。
ベアトリクスの作戦は、時間差を設けて少しずつ呼び出し、美味しい物を食べながら口説き落す方法だ。
「最初は誰にしようか?」
ニヤニヤと悪い顔をしている。
どう考えても楽しんでいるな。
人選の結果、一番手はキツネ退治が終わったボニーとマチルダにした。
皆で街道クッキーを食べながら紹介した。
「居るのか? 本当に居るのか? からかってんじゃねえだろうな?」
さすがはマチルダだ。見えないのが嫌なようで、懸命に見ようとしている。
なんとなくビクター様を思い出してしまうのは、気のせいだろうか?
証拠が必要だ。フィオナにコップを動かして貰う。
「う、浮いてるじゃねえか。すげえ! 本当にいるんだな」
感動しているところに止めのお土産をフィオナに手渡して貰う。銀細工に使う工具が入った箱が宙を浮くと、宝物でも見つけたような目で見ている。さすがはベアトリクス。タイミングばっちりだ。
「フィオナと一緒に稼いだお金で買ったのよ。これで銀細工作ってね」
「いいのか? 凄えな、これ。高かったんじゃねえのか?」
「いいの。いいの。率先してお店作って貰ったんだからさ。遅まきながら感謝の気持ちよ。その代わり、フィオナと仲良くしてあげてね」
「分かった。お前達の友達はあたしの友達だ。よろしくな。 あっ! 顔がうっすら見えるようになったぞ!」
驚いた。もう見えている。
一人完落ちした。
これで四対四になった。
次はボニーだ。
最初の内はビクビクと辺りを見廻していたが、見えている私達が普通にお喋りしている。フィオナが座っている椅子の上を気にし始めた。特にマチルダがあっさり見えたのが効いている。
「どうやったら見えるようになるの?」
ベアトリクスが意図的にボニーを会話から外し、焦らしている内に見たくなったようだ。
「仲良くなれば大丈夫よ。性格はエミリー先生に似ていて優しいわよ」
してやったりだ。ベアトリクスの罠に完全にかかった。
ボニーにもお土産を渡して貰う。
木を削るためのナイフだ。
「なんだ? まだ見えねえのかよ。信仰が足りねえなあ」
マチルダが勝ち誇っている。
予想外だが、こちらの思うつぼだ。
「そんなことないよぉ。聖水の矢でぇ、魔物退治してるの知ってるでしょぉ?」
「まあまあ、そんな焦んないの。そのうち見えるようになるわよ」
ベアトリクスがほくそ笑んでいる。
「うむ。私達はきちんと手順をふんだから最初から見えたが、普通はそうではないらしいぞ」
ヴィルの言葉を合図に、出会って何が起きたかを皆で順に話すことにする。
全部ベアトリクスの筋書き通りだ。
何と言っても、フィオナは孤児院の子供達を心配するあまりに幽霊になったのだ。私達孤児院出身の者に響かない訳が無い。
「そっかぁ。フィオナは良い人なんだねぇ。じゃあ、見えるようになったらよろしくねぇ」
もう怖くないそうだ。
二人目が落ちた。
五対三だ。多数決ならここで勝ちだ。
さて、そろそろ試験場からリュドミラが帰って来る時間になる。
最難関の一人だ。洞察力に優れていて妙に鋭いところがあるし、言い出したら聞かない。
事は慎重を要する。
一旦、フィオナには水晶に戻って貰った。
「お帰り!」
飛びついて来た。街道クッキーを一個渡して、飲み物を出す。お土産はウィルソンさんに貰った小麦の種籾だ。今までよりも粒数が多く採れる新種らしい。
十分にご機嫌になって貰って、砦でフィオナと出会った時の顛末を話す。
パウルさんが話を盛りに盛って、フィオナが悲劇のヒロインのように扱われている。
島にいた時は、島の住民のために、いかにフィオナが危険を省りみずにタコの飼育や密貿易までをやっていたかを語り、いかに領民に慕われていたかを滔々と話した。
子供の時分のフィオナが密貿易なんてやるわけないし……。
「貧しい領民のために危険を犯し、命がけでの密貿易。もし見つかったら死罪は確実。しかし、やらねば皆が飢える。年老いた者から赤子まで。必ずや助けねばならんと、荒れる海に乗り出した」
パウルさんの熱演にリュドミラが真剣に聞き入り、マチルダが噴き出すまいと、がばと机に突っ伏す。
何故かヴィルが泣いている。タコの生け簀で穴に落ちた時に頭を強く打った。大丈夫だろうか?
パウルさんの話は砦に移った後へも続いて行く。
「孤児院の子らを心配し、皆の命を救わんと、矢の飛び交う中の食料運び、死に怯える子らを支えておった」
もう駄目だ。歴史の改ざんだ。
「ああ、しかし、遂に病はフィオナを捕え、その死の罠を張り巡らす。遂には立つ事すら出来ぬ。子供達の待つ孤児院すら見ることもかなわぬ」
リュドミラが泣いている。ヴィルなんか号泣だ。
「一目、せめて一目、孤児院を見たいと塔に登り……、やっとの思いで屋上に辿り着く。しかし、立ち上がる力はもう残ってはいなかった。遂にそこで力尽きた……。そうしてフィオナは塔の幽霊になり、五十年以上に渡って孤児院を見守っておったのじゃ」
沈痛な表情で締めくくった。
監督。やりすぎですよ。
「フィオナの幽霊はどうなったの?」
グズグズと目を真っ赤に泣きはらしたリュドミラが聞いてくる。
「未来永劫の苦しみの中におった。そこから助けるには、一旦、安全なところに移すしかなかった。水晶の中じゃ」
未来永劫って……フィオナは五十年間孤児院を見守ってたんじゃないのか?
「箱の鍵だね」
「そうじゃ。先祖代々の水晶の中なら安全じゃ」
「今も水晶の中にいるの?」
リュドミラが目を輝かせている。
仕方がない。
襟から出して見せてやる。
「そこで眠っておる。しかし、昇天させてやりたいじゃろう?」
うんと頷く。
「楽しく幸せな思い出を作れば大丈夫じゃ」
「本当?」
「でも。条件がある。幽霊はジャンヌが救い出した。つまり、お前達が幽霊屋敷でフィオナと共に暮らし、楽しい思い出を作ってやらねばならん。リュドミラよ。お前の協力が必要なのだ!」
「協力する!」
はい、落ちた。
しかし、後でどう説明すればいいんだろう……。
ヴィル、いつまで泣いてんのよ。
結局、マルセロさんがネタばらしをした。
今の話は、フィオナをモデルにした人形劇の脚本と言うことで辻褄を合わせた。
リュドミラは怒らなかった。ある程度の真実が混じっていたこともあり、フィオナの無事を確認出来た喜びの方が大きいようだ。
ここら辺は魔法使いだ。いい加減だ。
「すまんな、リュドミラ。ゴブリン達もそうだったが、人の噂という物はいい加減でな。真実を知ったら、怖い物も怖くなくなる。人に悪人と善人がおるように、幽霊にも良い者がおることを知って欲しかったんじゃ」
しみじみと言うパウルさんの言葉に素直に頷く。
騙されたという意識は無いようだ。
フィオナを呼び出すとアドルフさんみたいにあらん方向に向かって挨拶をしていたが、一緒にクッキーを食べているうちに見えるようになった。
お椀が浮いた時は、目に涙を浮かべてしがみついてきたが、そこは頑張った。
見えると改めて挨拶をし、一緒になって喋っているうちに打ち解けてきた。
これで六対二だ。もう大丈夫だろう。
優しいベイオウルフは簡単だった。事情を説明して怖くない事が分かると理解してくれた。
フィオナが見えない状態で物が浮いているのを見た時は顔が引きつっていたが、そこは衛兵隊だ。腹が据わっている。落ち着いている。
酒豪のフィオナが、持つ宙に浮いたお椀のお酒がみるみるうちに減って行くのを見て目を丸くしている。
「ビクター様知ってるでしょ?」
申し訳ないが、沈没した話をさせて貰う。
ベイオウルフは、王都に行った時にビクター様に飲み比べを挑まれて完敗している。その仇をフィオナが討った。
大笑いしながら浮かんだお椀と乾杯していると、見えるようになった。
これで七対一。あと一人だ。
時間稼ぎのマチルダとボニーがメアリーを連れて来る頃には、アンジェリカさんの手料理が運ばれてきた。既に日は落ちて外は暗い。シチュエーションはばっちりだ。
作戦は簡単。フィオナに出現して貰って気絶させる。何度か繰り返すうちに疲れて思考が鈍り、どうでも良くなってくるだろう。
「大丈夫ですか?」
フィオナが心配している。
「大丈夫よ。気分屋で気まぐれだから、怖くないって分かれば気が変わるわ」
自分の事を言ってるんじゃなかろうか? 怖い物知らずなところは違うか。
「無責任で適当な事ばっかり言ってるけど、良い娘よ。仲良くしてあげてね」
なんのフォローにもなって無いぞ。
さて、当人がやって来た。
料理は既に並べられている。
乾杯をし、お土産を渡す。
宝飾屋で買ったアクセサリーだ。安物だが王都で買ったものだ。喜んでくれた。
「お客様はどなたなの?」
「お客様?」
驚いた。もう見えている。
「あ、初めまして。遅ればせながら、フィオナと申します」
「フィオナって言うの? メアリーよ。よろしくね」
手を振っている。
これは丁度良い。
ベアトリクスが早速動いた。
「フィオナは地方領主とは言えお貴族様よ。お父様は騎士様だったんだから。今は弟君が大陸で家柄を継いでいるのよ。勿論、お貴族様」
「本当! 凄いわ。でも、随分と若い御当主様なのね」
フィオナは永遠の十七歳だ。弟さんは七つ下だから、実年齢は兎も角も、フィオナ的には十歳になる。
「私とは六つ年下かあ。ちょっと無理かな」
「何考えてるのよ。会ってもいない癖に」
「あら? フィオナがこんなに素敵なんだから、弟君もきっとハンサムよ」
ベイオウルフがハラハラしているが、ベアトリクスが上手く王都の話をしてメアリーの気を引いている。
メアリーも幽霊の話は聞きたく無いのか、王都の話から逸れないようにしている。双方の意図の異なる暗黙の了解は上手く実を結び、話は楽しく進んで行った。
「王都の晩餐会かあ。いいなあ」
「メアリーは、正式な晩餐会に出たのだろう? 今回はただの宴会だぞ」
「でも、ヴィルはダンスを踊ったんでしょう?」
「ああ、ヒューズ様と共にな」
「私もお母さんに教えて貰ってるのよ。披露する機会が欲しいわ。ねえ、フィオナは踊れるの?」
「あっ、はい。一応ステップは習いました」
「じゃあ、フィオナとヴィルと三人で交代しながら踊ってみせてよ。練習でもいいでしょ?」
上手い! さすがはベアトリクスだ。これで、メアリーとフィオナが手を繋ぐ機会が出来る。
ヴィルは男役も務まるらしいので、メアリーとフィオナが交代で踊れば良い。
アンジェリカさんが女役で飛び入り参加した。王国軍兵士は全員覚えるらしい。
マルセロさんが持ち出した笛の音に併せ、順に踊る。
フィオナが綺麗に踊って、メアリーがため息をつく。
「ねえ、メアリー。フィオナは故あってうちで預かることになったのよ。私と暮らすの」
アンジェリカさんの番になった時に切り出した。
「部屋はあるの?」
「アドルフさんの許可を貰ってね。屋上に新しく部屋を作って、そこに住んでもらうの」
「じゃあ、店番頼めるかな?」
「それは、無理かも……」
「あっ、そっか」
メアリーがフィオナを呼ぶ。
「これあげるわ」
メアリーはいつも指輪を二つつけている。右手の中指と薬指だ。娼館のお姉さん達も皆同じ指輪を付けている。メアリーのはお母さんのを受け継いだらしい。
二つの指輪の内、中指にはめているのを抜いて、フィオナに渡した。変わった紋様入りの金の指輪だ。
ちなみに、薬指の指輪は銀だ。
「ありがとう。でも、どうして?」
「お近づきの印よ。右手の中指にしてね」
フィオナが指輪をはめると……あれ、なんか今までよりも姿がハッキリ見えるようになったような?
「どう?」
「綺麗ね。ありがとう」
抱き合っている。
皆にもフィオナの様子が変わったのが分かったのだろう。集まってきて首を傾げている。
「この指輪を幽霊がつけると姿が見えるようになるのよ」
「知ってたの?」
合唱になった。
「私は巫女の娘よ。お母さんから力を受け継いでるの」
娼館のお姉さんは皆巫女だ。子宝の象徴でもある女神様の巫女は、娼婦から選ばれる。儀式やお祭りの時に踊りを捧げるのが表立った役目だが、神官には出来ない大きな務めがある。
月に一度、白い神衣を着て教会の一室に籠る。その時に女神様の宣託を受ける時がある。感応と呼ばれる。
宣託は、疫病や天候不順といった、主に人々の生活の危機を予測するものだ。それを人々に伝達するのが巫女の役割だ。
魔王の復活もそうだ。
メアリーのお母さんは、随分と感応力が強い優秀な巫女だったそうだ。そう言った娼婦は、顧客もお大尽ばかりで、実際に春をひさぐのも月に数人程度だったと聞いた。
大昔、巫女は神殿で春をひさいで糧を得ていた。そのことが布教を組織立って運営したい教会との間に軋轢を生んだ。神官は清貧を信条とするからだ。
議論の結果、神殿ではなく娼館で春をひさぎ、月に一度のお努めや踊りを披露する儀式の時に神衣に身を包むことで解決を見た。
娼婦になる者は、ほとんどが生活のためにその道を選ぶ。本人の意思では無い場合が多い。しかし、巫女としての役割を果たすことにより、社会的な偏見から守られている。
「最初から分かってたの?」
「そうよ」
「言ってくれたら良かったのに」
「あまり、自分から名前を言わない方が良いの。取り込まれやすくなるから」
「でも怖がらなかったじゃない?」
「光が違うのよ」
メアリーの話では、巫女には幽霊が見えるとのこと。
ほとんどの幽霊が他人の肉体や精神になんらかの影響を及ぼすらしいが、感応力の強い巫女はてきめんで意識を乗っ取られる時もあるようだ。それを、薬指の銀の指輪で防いでいるらしい。
「赤い光の幽霊は巫女にとって危険なの。ほとんどがそうよ。でもフィオナは違った。善良さを示す白い光よ。滅多にいなくて一生に一人か二人出会えるかどうかなんだって。直ぐに分かったわ。全然怖くなかったもの。きっと、フィオナは血のつながりすらない大勢の誰かの幸せを確認できないのが未練になっていたのね」
その通りだ。これが巫女の力なんだ。凄いな。
「あんた、だから、しょっちゅう失神してたの?」
感応力が強いが故か……。
「ベアトリクス、それは言わないでよ」
ひとしきり笑いが起きた。
なんにせよ、これで全員の許可は貰った。安心して一緒に住める。
あっ、そうか。誰にでも姿が見えるなら店番頼めるな。
さすがはメアリーだ。ちゃっかりしている。




