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さて、とりあえずは出来ることから解決していこう。まず、大半の子供達、彼らにはこれまで通り干物作りをしてもらう。分担すれば小さい子でも出来ることはあるからね。

次に子供達の中でも年上の子達にはクルスくんとクイーン、おじいさんと一緒にレベル上げに行ってもらう。この辺りのモンスターがどれくらいの数いるのか、どれくらいの強さなのかはわからないがレベル10を目指して頑張ってもらいたい。そうすれば力仕事も子供達の護衛としてもなんとか出来るだろう。子供達の数によっては冒険者組に護衛として手伝ってもらおう。

そして俺は冒険者組と家作りかな? 本格的なものは材料も人手も無いから無理だけど簡易小屋位の材料はあるし冒険者組に手伝ってもらえればなんとかなるだろう。

ならば先ずは商人組と土地を買いに行こうかな。



「あら? 昨日ぶりです」


商業ギルドへ行くと前日商人組を担当してくれたらしい人から声をかけられた。一度話したことがあるなら話はスムーズに進むだろうからこの人に話を持っていく。


「ではこの町に支店を?」

「支店というより拠点の一つと考えて下さい。そもそもお店も持たない行商人ですから」

「土地建物を持つのに行商というのもおかしな話なのですが……」


商業ギルドの人に孤児院兼商会を作りたいと話したのだが、不審に思われたようだ。確かに土地や建物を用意するお金があるのならどこかの町でお店を開くのが普通だろう。ましてやこの世界はモンスターや盗賊が普通にいるのだ、旅をするには危険すぎる。

しかし、目当ては孤児院なのでなんとか頼み込み土地を買うことが出来た。しかも、漁師さん達が口添えしてくれていたおかげでほんの少し割り引いてもらえた。土地は町から少し離れた森に近いところだ。狩りもするし漁師さん達の所も近いのでわりと良い立地だと思う。


「では、その子供達をギルドに登録させますか?」


問題となるのは身分だ。孤児院でも小さな子供は身分証を持っていない。成人すれば税金を払い身分証を貰えるのだが、ここにいるのはほぼ未成年。身分証など持っていないだろう。いや、旅に出られるなら持ってるのか? 親がいないので確認は難しいかもしれないが後で確認しなければ。

その点商業ギルドならば未成年でも身分証が発行される。現に俺達も持っているからね。シリウス孤児院から何人かここに来てもらうつもりではいるが、年長組にはギルド証を用意しておいた方が良いだろう。


「はい、何人登録するかはまだわからないんですがその時は宜しくお願いします」


ギルドの人も始めは少し疑うというか怪しんでいたが、塩を買ったりモンスターの素材やポーションを売っていたことで支店というか拠点の許可も下りた。こちらとしても商業ギルドと繋がりが出来るのはありがたいので今後もポーションは頑張って売ろう。



手続きを終えた俺達は浜辺へ戻った。そこでは子供達が一生懸命に干物を干していた。漁師さんの奥さん達も子供達に魚のさばき方を教えたりしてくれてとても協力的だった。どうやら漁師さん達も孤児の事が気になっていたようで俺達に協力してくれるみたいだった。

ただ、さばき方を教えてくれている奥さん達が『料理』スキルではなく『解体』スキル持ちなのが気になるところだ。

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― 新着の感想 ―
[一言] そうか、奥様方は魚は調理しないのか(-.-)y-~ 解体して焼くだけだな(-.-)ノ⌒-~
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