表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
210/314

210

「じゃあ今日はどうしようか? ……って、聞いてる?」


次の日今後の予定を相談するために集まったのだが、冒険者組はカニを思い出してるのか上の空だった。


「しょうがない、あいつらはほっといてこっちで決めましょ」


冒険者組はほっといて商人組の子達と話し合いをすることになった。

商人組はギルドへ行ったのだが塩以外はほとんどの品物が王都の商人や大商会に売られるらしく俺達みたいな行商人が買うのは難しいと言われたそうだ。

ただ、干物に関してはある程度売ってもらえる事になったみたい。

俺達も漁師さん達と話してるうちに干物も売ってもらえる事になっていた。なんでも干物は各家庭で作っているらしく漁師さん達はある意味作り放題なので好きなだけ持っていけと言われたほどだ。


商人組はギルドを中心に仕入れを、俺達は漁師さん達の所へ行き仕入れ諸々の話をするために移動しようとしたところ冒険者組から待ったがかかった。冒険者組は漁師さん達の所へ行きたいと言い出したのだ。クルスくんや妹ちゃんもカニを食べたそうにしていたが、ここは冒険者組に譲ってあげよう。



「あ~、俺もロッククラブ食べたかったな」

「美味しかったにゃ」

「またたべたいにゃ」


町を歩くクルスくんの愚痴に猫族の二人も続く。

どうやらサクヤちゃんも仲良くなれたようで四人で仲良く手を繋いでいるのだが、さすがに四人が横に並ぶと道を塞ぐので注意したところ、妹ちゃんとサクヤちゃんがそれぞれ猫族の二人と手を繋いで歩いていた。


「次はあれ食べようぜ!」

「良い匂いにゃ~」

「あっちもおいしそう!」

「ふにゃ~」


なんだかんだと言っていたメンバーだが、屋台の良い匂いを嗅ぐとそちらに鼻をヒクヒクさせながら吸い寄せられ町を楽しんでいた。


すぐにお腹が膨れた猫族の二人にサクヤちゃん、それにイリヤちゃんは食べ物以外の屋台を見て回っている。クルスくん、妹ちゃん、それにおじいさんは変わらず食べ続けていた。俺も適度に食べながら屋台の食べ物をアイテムボックスにしまっていった。


お昼を過ぎた頃になると皆がソワソワし始めていた。多分漁師さん達の所に行きたいのだろう。昨日もこの時間には漁から帰ってきていたので向かってもいいかもしれないな。屋台や商店を覗きながら漁師さん達の所へ向かうと、そこにはなぜか商人組の子達がすでに来ていた。


「シュウ達もやっぱり来たのね」


商人組もカニが待ちきれなかったみたいだ。砂浜にはステップホース達もいるし、もしかして全員いるのかな。

来てしまったものはしょうがない。ということで分担して作業を開始した。

漁師さんから魚を買う。

奥様方から干物を買う。

カニ狩り。

カニの調理。

買った物の整理。


作業をするのだが、やはり皆カニが気になるようで早い時間からカニパーティーとなってしまった。

興味を持ったステップホース達にも食べさせてみたのだが、あまり美味しいとは思わなかったみたいだった。代わりに海草類を食べさせたところ思いの外気に入ったみたいでこの日採ってきてもらった海草類が全て食べられてしまった。


ロッククラブの良いところは味も然ることながら食べながら話が出来ることだ。サイズが大きいので日本のカニのようにほじほじしなくていいので普通に会話が出来たのだ。

昨日は久しぶり(孤児院の仲間達は初めて)のカニに興奮していたがさすがに今日は落ち着いて会話が出来た。

そして、仲間内での話し合いにより次の予定が決定した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 何とも使えない前世の知識(笑)
2020/02/28 23:38 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ