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「おいっ! まさか、それ全部ロッククラブなのか!?」


大量のカニを運んでいるとあの漁師さんに声をかけられた。


「はい、狩り方を教えてもらえたので助かりました!」


漁師さんは呆れというか困惑というか微妙な顔をしているがカニの為だ、仕方がない!


「それで、ついでに食べ方なんかも教えてもらいたいんですが……」


「あ、あぁ、なら母ちゃんに聞いてきてやるよ」


そう言うと漁師さんは建物の方に向かっていった。

漁師さんが聞きにいってる間に俺達はカニの整理をしていた。大きさや生きてる、死んでるカニの仕分けだ。アイテムボックスには生きてる物は入れられないのでカニは焼くか茹でるしかない。

日本では冷凍した物しか買ったことが無いのでカニの〆方がわからない。



カニの整理をしていると漁師さんが呼びに来てくれた。


「おう、料理してくれるってよ! ついてきてくれ!」


俺達はカニを抱えて漁師さんについていくと奥様方が大鍋を準備して待っていてくれた。

ロッククラブは滅多に捕れないが、捕れたとき用に大鍋を作っていたそうだ。ロッククラブは大きいから家庭用の鍋では入りきらないのだ。

しかし、俺達が捕ってきたロッククラブの数が多すぎて、一匹しか茹でられない大鍋では時間がかかりすぎるとのこと。


そこで取り出すはドラム缶。まぁ、形が似てるだけで正確には違うのだが、これは旅の間にお風呂、ドラム缶風呂に入ろうと思い作っておいた物だ。実際には街道を通っていた為に人が多く使うタイミングが無かったのだが……。


とにかく、俺が渡したドラム缶はカニを茹でるのに丁度良く茹でるスピードは上がった。

丁度茹で上がった頃漁に出ていた漁師達がちらほらと帰ってきたのだが、皆カニの匂いに釣られてこちらに顔を出してきた。ついでとばかりに話を通していた漁師さんが呼び掛けてくれて、釣ってきた魚を買えるように交渉してくれた。


交渉の結果、カニと魚を物々交換することになった。さすがにカニの方が価値があるので今日の分だけではなく、何日か分との交換だ。漁師達も交換には喜んでくれたので良い取引になった。


「ピュイ~」


漁師達との交渉中にぴーちゃんがやって来た。どうやら商人組、冒険者組に頼まれて探しに来てくれたらしい。気づけば辺りは薄暗くなっており帰りが遅いと心配されたみたいだ。

クルスくんや妹ちゃん、サクヤちゃんでさえもカニを食べたそうにしているのでぴーちゃんには皆をここへ連れてくるように頼んだ。


夜ご飯はここで食べることになったので奥様方に魚料理も作ってもらおうかな?



夜、と言うにはまだ早い夕方、おじいさんと漁師さん達はすでに出来上がっていた。

茹で上がったカニが我慢できずに妹ちゃん達が食べ始め、おじいさんがカニをツマミに呑み始め、そこへ仕事を終えた漁師達が集まり毎度お馴染みの宴会へと突入したのだ。

朝も早い漁師さんがいるからか、晩御飯も早めに取るようで出来上がるのがいつもよりも早かった。


その頃になると商人組、冒険者組も来て一緒にカニ三昧を楽しんだ。俺達に加え漁師さん達にその家族、クイーン達もカニを食べたのだが、まだ茹でていないカニも残っていたので残りも茹でてくれるようにお願いし、その日は楽しく終了した。

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