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気になっていたこと。(2)

急に別の人に見えてきた気がする。だけど、それは私の勘違いでジークフリートはジークフリートなのだ。


「私が言うより、君がメルクーアに真相を伝えた方が良いだろう?」

「そうですね。まぁそれに関しては感謝ですね」


少しだけ聞きたいことがあったのに、最終的には信じられないほど内密な内容を聞いてしまった。


「それはいつ頃…わかったの?」

「僕が十歳になったときだよ。父や母、兄たちとどこか似ていないなって思うことがあって…聞いたんだ」


確かにジークフリートとクラウスハール家の面々は似ているようで似ていない。変な違和感は昔からあった。

それは彼らとは半分しか血が繋がっていないなんて。


「父に興味本位で聞いてみたら、ブローチと共に話されたよ」


ブローチという単語で、私は自分の胸元を見る。そしれ、自然とそのブローチに触れていた。


「それは、クラウスハール家の女性が代々受け継ぐ物らしい。王妃様が移動する僕と一緒に持たせたんだって」


実母のことを話すジークフリートだけど、どこか他人のことを話すようだ。


「話さなくてごめんね。とは言われたけど、どこか実感が湧かないんだよね。この国に移動してきたのは二歳ごろの時だし、記憶がほぼないからね」


むしろ育ててくれて感謝だよ。と笑顔で付け加える。


「もしかして…王宮のお茶会や夜会に参加しなかったのって」

「国王と王妃はニーベルンゲンの二人を知っているからね。身バレしないようにだよ」

「ジークフリートは賢王に似てきたからね」

「お父様は、賢王をご存知なのですか?」

「勿論友人だからね。私とジークムント、賢王は親友だったんだ」


過去を懐かしむ父は楽しそうだ。


「そんな似てます?父も最近言うんです」


賢王や王妃の記憶がないと言っているが、そんな彼は私が見ても嬉しそう。

今までずっと内緒にしていた秘密をようやく、話すことが出来たからだろうか。家族以外で話せる相手がいたからか。

彼が嬉しそうで何よりだ。初めは戸惑いさえしたけれど、秘密を共有できてなんだかこちらも嬉しい。


「あぁ、そういえばあのメイドいただろ?」


あのメイド…。

首を捻って考えていると、この前のお茶で用意していたメイドと話す。あぁ…私のことをキラキラした目で見ていた彼女か。


「あのメイド、ニーベルンゲンの公爵家の娘で、僕と一緒にここに逃れてきたんだよ」

「彼女、元気にしている?」

「元気ですよ。元気が良すぎるぐらいです」


二人は楽しそうに話している。

私も話に参加したいけど…そこに踏み込めるぐらいの中ではないか。


「まぁ僕の出生が分かったところで、何も変わらないんだけどね」

「そうね、ジークはジークよ」

「あ、そうだ…シュテルンベルガー伯。僕は近々新しい国を作ろうと思っています」

「良いね、なんなら私も参加しようか」

「本当ですか?貴方が参加してくださるのは、とても心強いです」

「ジークムントも加わるんだろ?ここよりうんと良い国を作らなきゃね」

「え…えっと…」


急に話が変わって話についていけなくなる。

ジークフリートが新しい国を作るとして、それに我が父が参加する。だったら、父はその新しい国に映るってことだろうか。

情報がありすぎてパンクしそうになる。


「メルクーア、君も気付いているはずだよ。王太子はあの男爵令嬢と親密なんだよね?本当はこちら側から苦言を呈したいけど…相手は王族だからね。王に何回か話しているんだけど…今手だけだよ、なんて彼が言うからね」


私が知らないところで話が進んでいる。

父にはルートヴィヒとヒルデとの親密さを伝えていなかったのに。どこから聞いたのか…バレている。

隣にいるジークフリートがバラしたんだろうか。

それに関しては…私も本当は気がついている。これ以上の関係が望めそうにないのも、見知らぬふりをしている。

どこかで…逆転があるかもしれない、って淡い期待を抱いている自分がいるのも事実だ。


「無理には言わない、メルクーア。君のことは昔から大切な人だし、今まで以上に幸せになってほしいと思っている。それが僕なら良いのになって…思っているんだ。だから、頭の片隅にでも良いから入れておいて」


あまりにもストレートに言う物だから、自然と赤くなっていく。

傍にいる父が”若いね”なんて茶化すから、私たちの間には変な空気が流れる。


「分かった。頭の片隅に入れておくわ…ありがとう」

「何度でも言うけど、僕は君の味方だからね」


ジークフリートは昔から一貫している。

”護る”、”味方”という単語は何度も言ってくれている。彼がクラウスハール家の息子で、私がシュテルンベルガー家の娘で、両親が仲がいいからそう言っているのではない。

彼が…ジークフリートが本当に私のことを心配してくれているからだ。

今までずっと支えてくれていた彼だから…もう疲れたし、身を委ねた方が早いのかもしれない。


「ありがとう…覚えておくわ」



そうね。

次…次何かあればもう…見捨てようかな。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます❁¨̮


なんだかここまで続けたの…凄いなぁと関心しております笑

読んでくださったり、評価してくださる方がいらっしゃるので、ここまで続けられたんだなぁと思っております!

最後まで頑張りますので、お願いします!

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