第1章 九話
「神谷はそこの席だから。」
「あ、はい。」
先生が指差した席は真ん中辺りの席だった。
席に座るとそのまま先生は避難訓練をする~とかそんな感じの話をしてから出ていった。
「あれ?俺、教科書どうすれば良いんだろう?」
次の教科は英語らしいが教科書はまだ渡されれいない。
(先生が渡してくれると思ったらそのまま出ていったしな····)
「教科書がないんだったら貸してあげるよ?」
突然掛けられた声にビックリする。
話し掛けて来たのは左隣の席の女の子だった。
(おっぱいでけえな·····やっぱりおっぱいがでかければでかいほど優しいのは本当だったんだ!!)
「ん?どうしたの?ああ、まだ自己紹介してないもんね、私の名前は火紅呪射叉«ひぐず いさ»。難しい名前でごめんね?」
「えっええと、初めまして。神谷恭吾です。ありがとうございます···印象が悪い俺なんかに貸してくれて。」
「ううん。気にしなくていいよ?私の目標は例え不良が居てもこのクラスの皆と仲良くすることだから。ね?」
(いや、不良じゃねえんだけど。)
「ところで恭吾くんはどんな魔法が得意なの?」
出た。最大の問題。俺は武器製造を魔法として誤魔化せるのかが分からないんだ。魔法についてもっと学べられたら。といっても無駄なんだけど今さら。
どうする···逃げるのも手だが授業があるからその後が面倒だ。誤魔化してみるか···
「俺が得意なのは武器を造ることかな。」
「へ~武器だけなの?」
「うん」
やっぱ武器だけは流石に不味いか?
「へ~面白いね!!今度私と戦ってよ?」
「良いですよ」
「やったー!!じゃあまた今度時間があるときに連絡するから電話番号教えて?」
「分かりました。」
なんか自然(?)な流れで電話番号交換しちゃった。
意外と期待できるかも知れないな。俺の高校生活。