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その後
昔々あるところに―――いつまでも幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし
なんて、まやかしに過ぎないんだよ
現実はそんな額縁の中のハッピーエンドじゃ終われないんだよ
群れと合流して間もなく問題が発覚した。彼の泳ぎ方についてである。
他の白鳥は優雅で上品なのに対し、彼は泳ぐとき変なクセが出るのだ。
これは紛れも無く彼がひよことして育った名残であり、彼の努力が裏目に出た結果だ。
問題は他にもあった。
白鳥は秋になると冬を越えるため空を飛び異国へ向かう。
そう、ひよことして育った彼は飛び方を知らないのだ。
この二つの問題は大きなズレとなり、彼はまた独りとなって冬を越せずに死ぬ。
努力すれば報われるというのは横暴で、努力は報われるため・才能の差を埋めるために必要なものだとおもいます
今回に関してはそれも追い越して努力が裏目に出ました
まあ綺麗に泳げたとしてもそこから飛べるようになったかはわかりませんが。




