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人生は、遊戯のように生きよ  作者: 不知火 数多


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瞬間かくれんぼ

もう一勝できれば、一ランク上がる。そうすれば、また——。

 すぐに私は、カシンのある方向へと走っていった。

 変わり映えしない寂れた建物。見るものには、寂寥感を与える。

 合言葉を言い、躊躇いなく入室した。

 カシンらしき人物が歴史のありそうな椅子をギシギシとさせて、座っている。

「カシン、早速だが、て——」

「本当に、あの時の人ですか?」

「えっ?、何を言っているんだ。今まさに、ここにいるということは、合言葉を知っているということじゃないか」

当然すぎる問いは、カシンに不信感を抱かせるのに十分だった。

「少し前のことだ」

 突然カシンは、語り始める。

「ある一人の男が、あなたしか知らないはずの合言葉を使って、ここに入ってきた。そして、それが露見したのは、本人が暴露したからだ」

合言葉を知っていた? ということは、つまり。一つの結論へと漂着する。

「その男は、この団体の一員から情報を得たとそう考えていると言っていいかな?」

裏切り者。それが1番納得のできる結論。しかし、わからないことがある。

「しかし、なぜ正体を明かしたんだ? 明かさない方がたくさんの情報を得ることができるだろうに」

「いや、その男が、自分は、この団体の思想と活動を否定するために来たと言うんだ」

「それで?」

「それが、この団体のやっていることは、救いでもなんでもないとほざきやがった」

怒りが滲み出ていた理由が理解できた。

「だから、もしかしたら似たような連中がまた来たのではないかと思ったんだ」

警戒を怠らない姿勢には、脱帽だ。

「こちらの早とちりで無駄な警戒心を抱かせた。済まない」

頭を下げる。

 頭を上げるように促し、私は、契約を速やかに遂行した。

声が響く。

——これより、ゲームを開始しますと。


 カシンのところに来た男は、何者なのかを考えながら、目を閉じた。瞼には、その光景が写っているように感じた。

 

 クロノが前に出る。

「さて、今回やってもらうゲームは、瞬間かくれんぼ。普通のかくれんぼと違って、瞬間的な判断力が試されます」

ルールが提示された。

 

 一、段階ごとに、かくれんぼをする場所が変化します。

 二、かくれることのできる時間は、60秒。その間に隠れられなければ、脱落とする。

 三、鬼が、プレイヤーを探します。鬼に、15分間見つからなければ、プレイヤーの勝利とします。

 四、プレイヤーが残り一人になるまでゲームは続きます。

 五、ゲームの途中棄権は、認めないものとする。

 このゲームを簡単そうだという印象を受けたのは、私だけではないだろう。今までのゲームでは、痛みを伴うものの方が多かった。

——でも、待て。鬼が探すと言っていたな。だとすれば、物理的暴挙に出てきてもおかしくはない。警戒しなければ。

「それでは、最初のステージ」

クロノが指を鳴らした。


——Level 1森林——


 鬱蒼とした茂みが広がっている。隠れる場所は、多そうだ。

 空中では、時間が刻々と進んでいた。

「"ジリリリリツ"」

 耳障りな音が森に共鳴する。時間は、きたが、もう隠れていた。

「グォォォー」

何かとてつもない音と共に地面が揺れている。なにかが来るのか? 気配がする。とても嫌な気配が。

 隠れている場所から少し見ると、ツノを生やし、棍棒を持っている鬼が暴れまくっていた。

 手で口を覆い、声が出ないようにする。

プレイヤーの一人が「ひぃっ」と悲鳴を上げたが、それはすぐに相殺された。

 そこには、肉塊となったプレイヤーの姿があった。

 息を潜めているが、どんどんプレイヤーは、発見されている。

 15分が経過した。プレイヤーは、もう半分の100人弱ぐらいになっていた。


 ——Level 2 学校——

 

 教師に転生したことがあったのを思い出して、なんだか感慨深かった、

  学校にも隠れ場所はあるが、見つかりやすい場所のほうが多い。

 故に、選んだ場所は、体育館に置いてある跳び箱の中だった。ここは、意外と盲点になりやすい。

 悲鳴がエコーして聞こえ、鬼が迫ってきているのではないかとヒヤヒヤした瞬間が何度かあった。

「ギギギィー」

この学校は、古いものをモチーフにしているのか、建て付けが良くなかった。

「ピチョン。シュー」

鬼の口から出た液体が地面に垂れると、たちまち、溶けた。

 鬼は、次から次へと体育倉庫にあるものを薙ぎ払っているが、幸い跳び箱には、目もくれない。あえて狙わないのか、気づいていないのか。どちらでも構わなかったが、一つ気掛かりなことがあった。

 最初は、跳び箱を見ていたのだが、鼻をヒクヒクさせると、たちまちそっぽを向いていたのである。これからわかるのは、鬼は、気づいていて、あえて来ない。いや、来れないという可能性。

 ならば、来れない原因を探り、それを自分のものへと適応させれば、ゲームでの思考の必要がなくなる。

 レベルは、上がっていき、鬼のこないカラクリは、体臭であったことがわかった。汗をかきすぎるのを防ぐために汗を抑える服を。

 最終的に私は、一人になり次のゲームに進行した。心臓部からは、火の玉が出ていた。、

 

 


 


 

 


 

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