ウェドがいる世界についてその2
●REC
……
話をしよう。
アレは今から一万と二千年……
いや、一億と二千年前だったか……
私はこの事件にあまり関係はないが、
彼女にとってはたぶん……
た、たぶん……
あ”あ”-ダメだ。うん。あれみたいに喋れねぇ。
考えてから喋ればよかったわ。ノリで言うもんじゃねぇなこれ。
へ? 誰だお前って?
私は『タロウ』。過去を観賞し記録する者さ。
アイツに伝言を頼まれたもんで、今ここで録画をしている。
こちら側からメッセージを送れる技術はもうあるっていう報告も兼ねてね。
ゾンビ騒動? 知らない。あっちはあっちで解決するさ。
……
そんなに驚かなくたっていいじゃんスディさんやい。
驚いていなかったら結構まずいんだけどね。想定内ってことだし。
むかしむかし、世界は魔法文明、科学文明と、
あらゆる文明が高度に発展していました。
そして、とある世界の異世界転生先でもありました。
人間たちは常に先へ先へと進化しようと、日々奮闘していました。
彼らの技術は、あらゆる困難を打ち砕いていました。
洪水や地震、隕石や唐突な惑星爆発までも防ぎ、
もはや、その技術は神の領域まで踏み込んでいました。
そんなある日、とある女性がこう言いました。
神に挑んでみよう、と。
……へ? 何の話してるかって?
そっちの世界の昔話だけれども?
? なんでそんな話をしているかって? 決まってんでしょう?
さっき言ったとある女性ってのは、『■■ ■』のことなんだもの。
……彼女の言葉により、本格的に神に挑む準備が進められました。
単純なものに飽き、難題に踏み込もうとした者がとても多く、
それ以外の者の意見は容赦なく切り捨てられました。
神を呼び寄せる準備も完了し、ついに、その時がやってきました。
彼らは彼女を筆頭に、神を呼び出して攻撃を始めました。
すると、なんということでしょう。
呼びたした神はあっという間にやられてしまいました。
その時、彼女らは確信しました。神というものは単純な物だったと。
とはいえ彼らは神を狩り始めました。
その目的は神を堕とすことによっておこる災害でした。
天地を揺るがし、無に変えるような、まさに天災といえるものを。
その難題に挑むために、挑むためだけに、神たちはやられ続けてしまいました。
そして、神たちはある決断をしました。
___それは、彼女らがいる世界を、滅ぼすことでした。
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それは、唐突に起きました。
なんの前触れもなかったけれど、きっかけはありました。
それを見て、ある少女はこう言いました。
どうしてと。
天地はひっくり返り、人は粉々になって消えていく。
建物はグニャグニャとまがりつづけ、景色が歪んでいく。
地獄絵図ともいえるような、そんな光景だった。
ただただ笑顔になっている人たちを見て笑ったり、
悲しいことを慰めあって人と関わりあったり、
普通の毎日をすごしたかっただけなのに。
そんな思いを、彼らは見過ごさなかった。
彼らとて外道ではない。彼らの仲間を殺す奴等だけが許さないだけであって、
それ以外の人間は皆、新しく作った世界へと導こうとしていました。
すべてを忘れさせ、すべてをゼロからやり直させるという条件つきで。
その少女は母親を探していました。
神様をいじめていた、私のお母さんを探さないといけない。
そして、少女は母親に謝らせようとしました。
たくさんいじめてきた神様に、ごめんなさいをさせようと。
そして、自分も神様にごめんなさいをしようと。
その願いは叶わず、少女は神たちが造った世界へ転生しました。
しかし彼女はあの出来事、自分が何者かを忘れてはいませんでした。
この、草原、森、自然あふれる美しい世界で、彼女は泣き叫びました。
ごめんなさい、ごめんなさいと。神たちへ向けて。




