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さっさと世界を救ってこい ~勇者が魔王を倒すまで、人類防衛戦線~  作者: だごみすと


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真っ赤な装飾

ご感想やブックマーク、評価等をありがとうございます!

大変励みになります!

 

 王城に足を踏み入れると、いつもと違って物々しい雰囲気に包まれていた。

 周囲をよく見てみると、いつもより警備が厳重になっているようだ。

 私は、近くにいた騎士に声をかける。


「職務中にすまない。今、王都に帰還したのだが、王城で何かあったのだろうか?」


 声をかけられた騎士は私に敬礼をすると、困惑したように話始める。


「はっ!詳しい話は伺っておりませんが、何やら城内に賊が侵入したかもしれないとのこと。そのため、警備を増やして対応中となります。」


「そうか、分かった。職務に戻ってくれ。」


 私は、騎士の話を聞き終わると、いつも騎士団長がいる指令室に駆け足で向かった。

 見慣れた扉の前に立ち、一呼吸おいてノックする。


「騎士団長。ゼータ小隊、ただいま帰還いたしました。」


 しばらく待ってみても、返事はなかった。

 部屋の中からは、誰かがいるような気配は感じない。

 異常事態のため、父上も現場に出ているのだろうか。


 仕方なく、耳を澄まして城内の気配を探ってみると、玉座の間付近に複数の人の気配があることに気が付いた。

 早く状況を把握せねば。はやる気持ちを押さえて玉座の間へ向かう。

 目的地が近づいてくると、現場が異様な空気に包まれていることが分かった。

 玉座の間へ続く扉が開きっぱなしになっており、そこから青白い顔をした騎士たちが出入りしている。

 国王陛下の謁見であれば、扉は都度閉じられるはずだ。

 無礼を承知で玉座の間を覗いてみると、部屋の中が荒らされており、真っ赤な装飾が施されていた。


 ・・・いや、装飾などではない。玉座の上で力なく倒れている遺体が、現状を嫌というほど突き付けてくる。


「国王陛下!!」


 衝撃のあまり、玉座の間に飛び込む。

 すると、先ほどまで見えていなかったが、玉座に続くカーペットの真ん中にも、血まみれの遺体が転がっていた。

 その顔には、誰よりも見覚えがあった。


「・・・父、上?」


 父上のそばには、お土産として渡した鈴が転がっていた。

 真っ赤な組みひもは切断され、地に落ちた鈴は何の音も発することはなかった。


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