情報の整理
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「情報をまとめよう。」
私は、浜辺に集合した仲間に声をかけた。
勇者、トレモロに続いて、ラビーとビットも近づいてくる。
「黒い煙の目撃情報は、沿岸部ではなく、海の沖の方で多発しているようだ。目撃者も、船を海に出している漁師が多かった。だが、ほとんど全員、嵐か何かだと思って大事にはなっていなかったみたいだ。」
シルフィーナの地図に、聞き込みを行って得た黒い煙の目撃情報の印を書き込んでいく。
特に規則性は見受けられず、ランダムで発生しているように感じられた。
「近くで見たという漁師から、雨音はしなかったという情報もある。そう考えると、嵐というのは不自然に感じられるな。他に何か手掛かりはあるだろうか。」
私の言葉に、ビットが手をひらひらと挙げた。
ラビーに追われながら情報を集めていたのか。
普段は軽薄そうなビットだが、やるときはやる男だ。
「黒い煙の目撃情報は、北の大地が黒い霧に覆われる前には確認されていない様ですぜ。その点もますますきな臭い。」
「調べれば調べるほど、理外の獣との関連性が浮かび上がってくる様ね。」
ビットの後頭部をアイアンクローしながら、ラビーが言葉を漏らす。
私は、頷きながらラビーの言葉を肯定した。
「そのようだな。しかし、シルフィーナの住民たちで理外の獣を見たことがある方が稀だ。黒い煙を見ても、確証をもって理外の獣と結びつけるのは困難だろう。だからこそ、我々の目で直接確認できればいいんだが・・・。」
地図につけていた印のそれぞれに、大まかな日付を書いていく。
これらは、黒い煙が目撃された日時を付け加えたものだ。
「目撃された黒い煙は、翌日にはきれいさっぱり無くなっているらしい。特に、直近では目撃情報自体が無いようだ。お手上げだな。」
肩をすくめる私を見て、トレモロが腕を組んで唸っている。
その隣で、勇者はかき氷を食べながら頭を抱えていた。
いや、勇者のそれはかき氷のせいだろう。




