良い睡眠は良い入浴から始まっている
二日目の夕食の後、僕は一日中馬車に乗った事により凝り固まった身体をほぐしていた。
ランディが何やら魔法を使っている。
「ランディ、何をしているんですか?」
「簡易風呂を作っているんだよ。ここら辺は賊も魔物もほぼ出ないからね」
いや、賊はここに居ますよ。捕らえているとは言え賊のすぐ近くで風呂入る人がこの人以外に居ますか?いえ、居ないだろう。
「エドも汗かいてるでしょ。入ろうよ」
「あ、はい」
ニコニコ笑顔でランディに聞かれたので即座に肯定してしまった。
断れるはずがない。朝の鍋の件といい、今回といい、噂に聞くパワハラと言う奴なんじゃ?訴えたら勝てるかな?実際鍋食べた後少し痺れていたし。
暫くすると、20×20m程の大きい風呂が完成した。
「風呂できたから入ろうか」
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「ふぅ〜〜〜。良い湯ね〜」
静かな森にリラックスしたエンリカの声が響き渡る。
確かに良い湯だ。状況も相まって今までの人生で5本指に入る程素晴らしい。そこは間違いない。
しかし、僕はこの状況に困惑している。
今風呂に入っているのは僕、ランディ、エンリカ、リリス、カイルの5人。仕切りは一切無い。因みにゴーレムは捕らえた賊の監視をしている。
いや、入浴するって男女別だと思うじゃん。リリスの疲労回復、清浄ポーションを混ぜてお湯が濁っているとは言え、全員同時に入るのは違うと思うんですよ。賊も居るものですし。
更にランディが全員の服を洗って乾かしているため、今は上がることができない。
僕達の故郷と風習が違うのかな?
話せる距離ににカイルが居る。
カイルって普段から長袖で肌隠れている上、体型もゴツゴツしてないから気付かなかったけど、筋肉凄いな。
いや、それは置いといてこれどうなっているのか聞こう。
「王都だと全員で入浴するものなのですか?」
「いや、俺らだけじゃね?他のパーティでは野営で風呂入ったって耳にしないな」
あ、やっぱり。昔だけど王都で探索者をやってた師匠のじっちゃんからもそんな話聞いた事なかったし。
「少なくとも俺が来た時にはこうなっていた。俺はエドの次に短いからな。最古参のランディに聞けば分かるんじゃねぇか?」
は、はぁ成程成程。それに悪魔の聖騎士は元々最初から全員揃っていた訳じゃないのか。初めて知ったな。
と言う事でランディに聞いてみた。
「確かまだ僕とエンリカ、前のリーダーの3人だけの時にある依頼で凄い汚れちゃってね。それで僕が風呂を作ったら「リーダーだから優先されるべきだ」とか「制作者が先」とか「レディーファースト」とかで揉めたからみんなで入る事になったの。当時はまだ凄く小さい風呂だったからね」
「そうだったんですか、ありがとうございます…」
だったら今は小さいのを人数分作れば解決じゃないですか!せめて男女で分けるとか。
なお、商人達は入浴しなかった。
何事も無く、三日目朝を迎えた。
もう毒鯖河豚兎は嫌だ、毒鯖河豚兎は嫌だ、毒鯖河豚兎は嫌だ、毒鯖河豚兎は嫌だ、毒鯖河豚兎は嫌だ。
そして裏設定のコーナー!(ドンドンパフパフ!)
第三弾!今回は何故同時に入る事になったのか。
ジャンケンかなんかで決めろよ、と思うかもしれませんが、探索者達は身体能力オバケです。ジャンケンだと一生決着つきません。
書きたかったがなんか話が脱線しそうだったので追記しました。




