『アヴァリス』 その3:討伐クエスト
2026年7月
パワーポイントを使ったクリックゲーム作品『アヴァリスの留め鍵』について、ゲーム内のコンテンツのひとつである討伐クエストについて紹介します。
【ターン制クリックゲーム】
本作のバトルは基本ターン制です。
「ゲージを溜めて攻撃方法の選択 →防御 →反撃」という一連の流れが1フェーズで、これを3フェーズ繰り返していきます。
要所要所にクリックゲームが挟まれ、誤るとゲームオーバー。最後まで成功を続けられると勝利という流れです。
まずはフェーズごとに主人公とヒロインが攻撃スキルの選択を行います。
敵が見せている弱点に合わせて適切な武器や魔法を選んでクリックします。
主人公は8種類の武器を扱います。
武器は近・中・遠距離によって3つのタイプに分けられ、さらに敵が見せている弱点が線的・面的・点的かによって3タイプに細分されます。
上の画像では敵が中距離にいるため武器は剣・槍・槌の3つに限定され、さらに「線的急所を露出」という情報を参考に線的ダメージを与えられる剣を選んでいく、という手順になります。
ヒロインは4種のエンチャント魔法を扱います。
魔法は「氷>火>風>雷>」の4すくみの形になっていて、敵が現在まとっている属性を確認してそれに優位な属性を選択します。
上の画像では敵が風属性なので、こちらは火を選ぶと正解です。
2人のスキルを選択した後は敵の攻撃を防御するカットに移ります。
タイミングを合わせて特定箇所をクリックするミニゲームが始まります。
成功すれば一定ダメージは受けるけど戦闘は続行、失敗すれば即ゲームオーバーという形になります。
その後にこちらの反撃カットです。
先ほど選択した剣と火の組み合わせで武装したキャラのカットシーンが挟まれます。
ここでも同様に簡単なクリックゲームが始まります。
以上で第1フェーズが終わり、第2フェーズへと続いていきます。
ちなみにフェーズが進行するごとにこちらのダメージが確定で蓄積していく仕様なんですが、本作にはHPという概念は無く、代わりに衣服が破けることでダメージ値を表現します。
1フェーズ目の戦闘後は衣服が軽く破け、次は布部分が無くなりビキニアーマー状態になります。
最後のダメージで全裸になります(※見せられないよ)。
ここでふと疑問を感じた方もいると思うんですが、本作は脱衣ゲームでありながら脱がすのは相手(敵)ではなく自キャラなんですよね。
そのせいで非常にややこしい事態が発生します。
普通であればプレイヤーは極力ダメージを受けないような立ち回りをするわけですが、そうするとキャラを脱衣させられない、というジレンマが生まれるんです。
実はここがゲームシステムを考えていく上で一番躓いたところでした。
試行錯誤ののち、結局行き着いた答えは「クリックに成功すれば服は脱げるが生き残る。失敗すればもっと強いペナルティ(ゲームオーバー)を受ける」という演出でした。
確定のダメージ蓄積にすれば脱衣に関するジレンマは回避できる。
こうして書くとシンプルに思えますが、この発想に辿り着くまで結構時間掛かりました。
【差分表現の鬼】
このクエストでは差分イラストをこれでもかと多用しています。
まずキャラの衣装が破損具合で3パターンある。
そして主人公の武器が8種、ヒロインの魔法が4種あるので、
これらの差分を組み合わせると3×8×4=96通りものカットシーンを描けるんですね!
↑例)ビキニアーマー状態で矢・雷の組み合わせ。
同じ戦闘シーンでも見飽きることがないように、という工夫ではあるんですが、にしても100近いパターンがあるのはやりすぎかもしれません。
と言いつつ、実はもっと主人公の武器を増やしたり、2人の新しいカットインポーズを描きたいなどという展望もあったりします。
【副次的モチベーションの活用】
ここまでで討伐クエストの基本となるターン制の説明は終わったんですが、さらにおまけ程度のリアルタイムバトル制要素もあります。
「スライム剥がし」と呼んでるんですが、弓矢を射ることで主人公とヒロインの体にまとわりつくスライムを取り除くというミニゲームです。
2人が攻撃スキルを選択するためにはゲージを溜める必要があるんですが、その待ち時間も暇にならないように付け足した要素です。
スライム剥がしはゲームの進行自体には影響しないので別に放置してても良いんですが、ここで障害物を減らしておけばその後に行うクリックゲームの成功率が上がる、という利点があります。
そしてなにより、スライムを除去することで初めてキャラの外観(全裸含む)をしっかり鑑賞できるようになります。
こうした副次的に得られるモチベーション効果を活用して、自発的にゲーム進めていくような仕掛けを施すよう意識しました。
というのも、本作を作り始めた後で改めてスマホゲームを遊んでみたときに、いろんな工夫が散りばめられているという気付きがあったんですよね。
「成功すれば勝ち、失敗すれば負け」という本来のプレイ目的だけでは、人のモチベーションってなかなかもたないんです。
いかに副次的な楽しみを付け足すことができるかというところが、実はすごく重要なんですよね。
本作においてはそれは脱衣要素です。
戦闘を継続するほど脱がせられるし、スライムを取り除くほど見やすくなる。
見たいから進めよう、が敵を倒すというゲーム本体の目的をフォローするわけです。
大した話じゃないんですけど、ゲーム製作にチャレンジして初めてこういう視点が身に付いた気がします。
自分で何度もプレイしてみて、「どうも面白くない。何が足りないんだろう」と修正を続けた結果、出来上がった本作を見て感じたことです。
【続きます】
次回はこれまで描いてきたキャラの衣装を紹介がてらお披露目していこうと思います。
僕自身の整理・鑑賞目的でもあります。
今後も新しい衣装を描き足したときは、その都度更新していきたいと思います。




