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原付徘徊おじ☆彡  作者: 仲良しおじさん
音楽鑑賞の章
30/46

5月の曲まとめ


2025年5月



【心の瞳 / アンダーグラフ(2009)】


挿絵(By みてみん)

 曲調:気鬱、切ない


 僕は地方の大学に進学した折に一人暮らしを始めました。

 入学直後は単位登録やら委員会やらサークルやら飲み会やらでめっちゃ多忙だったんですが、ひと月ほど経つとそうしたイベント事も落ち着き、意外と自宅で過ごすヒマな時間がたくさんあることを知るんですよね。

 5月病とはまた違うと思いますが、新生活が一息つくあたりで感じる独りぼっちの寂しさ。。

 そんな大学1年目の5月に出会ったのがこの曲でした。


 当時の僕は誰にも配慮せず自由に遊べることが嬉しくて、死ぬほど映画観まくってました。

 中でも低予算B級ホラーとかSF系を片っ端から観てました。

 好きで見てるから良いんですけど、結構バッドエンドとかも多くて、視聴後の余韻の時間が無性に心細く感じることが多かったんですよね。


 話変わりますが、5月となると春を過ぎて気温もそれなりに上がるので窓を開けて過ごすようになります。

 当時はベッドが窓際にあってですね、顔に掛かる夜風を浴びながら寝落ちするのが好きでした。

 雨の日は優しい雨音を聞くのも良い。

 ときどき寒さで目が覚めちゃうこともあるんですけど、布団をたぐり寄せてぬくぬくと二度寝に入るのもまた至境でした。


 この曲を聴くと、そんな当時の寂しさ、不安、そして優しさや心地良さなんかが入り混じった唯一無二の感覚を呼び起こしてくれますね。ほろり。




【くだらないの中に / 星野源(2011)】


挿絵(By みてみん)

曲調:ノスタルジー


 歌手、俳優、ダンスもできるメディア引っ張りだこの星野源ですが、この曲は彼がまだほぼ無名の頃に出た曲になります。


「髪の毛の匂いを嗅ぎあって、臭いなってふざけあったり」

 そんなくだらないの中にこそ愛ってものはあるんだな。


 無邪気にじゃれ合っている恋人たちの姿が浮かぶようで、懐かしさや切なさを覚えるメロディーも相まって温かい気持ちになれます。

 曲調はダントツで夕焼けが似合いますね。

 星野源はバケモノ級にヒット曲ばかりを飛ばしますが、僕はポップな曲よりも思い出補正込みでこのバラード曲を一番に据えたいです。


 余談ですが、僕はガッキー(新垣結衣)さんのビジュアルが好きで、

「タイプの女性芸能人は?」という系統の質問にはいつもガッキーって答えてたんです。

 結婚のニュースを聞いたときはショックでしたが、なんとそのお相手が同じく僕の好きな星野源。

 だから祝福できるかな? と思ったんですが、実際は大好きな2人を同時に奪われたような喪失感を覚えました。


 そこでふと思ったんですね。

 ならガッキーと星野源と僕の3人で一緒に暮らせればそれが一番丸く収まるじゃん(?)って。


 という話を友人にしたんですけどね、

 喫茶店で話してたんですけど、相当僕の発言がキモかったらしくて、対面の友達は当然ドン引きしてたんですが、それに留まらず周囲の席の人たちもざわついてました。


 ちなみにお二人の馴れ初めとなったダブル主演テレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』は未視聴です。

 あまり興味沸かなくて……。

 すいません僕いうほどこの2人に興味ないかもしれないです(なんやねん)。




【月の魔法 星の夢 / 大塚利恵(1998)】


挿絵(By みてみん)

曲調:幻想的、しっぽり


 この曲は90年代後半に発売された『ポポロクロイス物語』というゲームシリーズに使用された主題歌になります。

 ゲーム用に製作されたものらしく、歌詞も本編の内容を反映しているようです。

 ちなみに僕は未プレイです。

(思い返したら元のゲームやドラマは知らないくせに曲だけわかるパターン多いですね僕)


 出会ったのは大学生の頃で、当時YouTubeで「癒される作業用BGM」みたいなのを聴き漁っていた時期があり、そこで知りました。

 すうっと幻想の世界に入っていけるような優しいイントロ。

 満点の星空の下で聴きたい曲ですね。


 当時住んでいた茨城県では、大体5月のゴールデンウィークを境にして田んぼに水が張られるんですよ。

 僕の大好きな田植えシーズン到来です。

 よく夜中に原付で田んぼ道を徘徊してました。


 小説『春の定義は』でも似たような描写を書いたことがあるんですが、

 深夜の広大な水田、まるで波の立たない海原の上に立っているようで、頭上の星空の明かりを足元の水面がクリアに反射して、まさに幻想の世界にいるような感覚になれるんですね。

 そんな深夜の田んぼの真ん中に佇むとき、この曲は本当にぴったりですよ。


 余談ですが、僕はどんなテーマパークよりも深夜の田んぼにいる方が興奮しますね。

 正直、こんなにファンタスティックな景観を無料で見せてもらっていいんかって戸惑ってます。

 農家さんお金取っても良くないですか? 僕は払いますよ。

 仮に将来日本が米の自給をやめることがあったとしても、この美しい田園風景は守っていってほしいと切実に願います。




【たばこ / コレサワ(2017)】


挿絵(By みてみん)

曲調:切ない、失恋ソング


 僕はミーハーと思われたくないひねくれ者なので、あんまり有名すぎる曲を紹介したくはないんですが、5月曲の中で『たばこ』は外せないです!

 この曲は若い世代なら知らない人いないんじゃないかってくらいド有名です。

 いまYouTube確認したら6000万回再生いってました。怖い。


 恋人と別れて1日が経ち、誰もいない部屋で元カレの残していったタバコを前にグズグズと悲しむ女性の心境を歌った失恋ソングです。

 僕は自分含め身近にタバコを吸う人がいなかったので、タバコの哀愁をテーマにしたものはイマイチ感情移入できないところがあるんですが、この曲はとにかくメロディーラインが良い。


「もっとちゃんと君を見てれば、もっとちゃんとって」

 という歌詞の中に、ああ、もう取り返しがつかないんだな……という絶望と後悔が詰まっていて、胸がギュッとなりますね。


 失礼ながら、歌手のコレサワさんは歌唱力あまり高くないと思うんですよね(マジで失礼)。

 でもその飾らない歌声が等身大の姿を映しているようで、むしろ同世代の女性たちには刺さるのだと思います。


 コレサワさんの曲の中にもうひとつ思い出深いものがありまして、僕にとっては夏の曲なんですが、一緒にそれも紹介します。

『ガストで君とバターチキンカレー(2019)』


挿絵(By みてみん)


 言わずと知れた全国チェーンファミレス、ガストとのタイアップ曲です。

 新作メニューPRのために元々あった楽曲の歌詞をテコ入れした、いわゆる替え歌になります。


 2019年当時、資格試験のため週末はガストで猛勉強をしていまして、そのとき店内BGMとしてひたすらループしていた曲です。

 僕は自宅では勉強できない派なので、要時はドリンクバー無限おかわりを狙ってファミレスに出向きます。この行為を通称「ファミ勉」と呼んでいます。


 この頃は新潟に住んでたんですが、あえてアパート近辺のファミレスではなく山ひとつ越えた隣の市にあるガストへ通っていました。

 なぜかというと、行き帰りの原付徘徊がちょうど良い勉強の息抜きになるからですね。

 行きは夏の日差しと心地よい風を浴びながら林道を走り、そのまま閉店間際まで居座って勉強して、帰りに星空を眺めながら闇深い山の中を駆けていく。

 時期的に花火大会と重なったりして、運良く遠目に花火見ながら走る日なんかもありました。

 そんな当時の青春を思い出す大切な曲です。




【涙星群の夜 / LAMP IN TERREN(2017)】


挿絵(By みてみん)

曲調:疾走感、爽やか


 5月といえばゴールデンウィーク。ゴールデンウィークといえばバイク旅行。

 僕は万年原付乗りと見せかけて、実は一時期250ccの中型バイクを所持していたときがありました。


 原付って交通界隈ではヒエラルキー底辺なので、制限されてることがたくさんあるんですけど、そのひとつに高速道路に乗れないっていうのがあるんですね。

 いつか中型で高速に乗って、バイクに身ひとつで都会の夜景の中を駆け抜けてみたい。どんなに気持ち良いのかしら。などと漠然とした夢を抱いてました。


 実際にやってみたらですね、だめでした。

 超怖かったです。

 自分のスピードめっちゃ出てるし、周りの車もめっちゃ出てるし、ほんの少しの油断が死に直結するような状況なので、高速でよそ見運転とかとてもできないですよ。

 ガッチガチに肩肘張りながらハンドル握ることしかできなくて、しんどかったですね。

 ということがあり、中型バイクは速攻で手放して原付乗りに戻りました。


 そんなこんなで短い付き合いだった中型ですが、彼と唯一旅らしいことをしたのが2017年のゴールデンウィークでした。

 当時住んでいた神奈川から出発して、山梨→長野→新潟→山形→宮城→福島→再び関東圏へ、という、日本1/4週くらいのスケール感の旅でした。

 途中で寄った銭湯に携帯忘れて諸々で4時間くらいロスしたこととか、福島第一原発の制限区域付近を走ったときの少し張り詰めたような空気感だとか、いろいろと思い出がありますが、

 その旅のお供BGMだったのが『涙星群の夜』という曲です。


 普通に曲が格好良くて、爽やかで、バトル物のアニメなんかのOP曲にぴったりだなと思います。

 当時頭の中で構想してた物語に合わせるように聴いて、テンションぶち上げながらバイク走らせてましたね。


 PVもめっちゃ良くてですね。

 堀田真由さん演じる盲目の少女がひとり街を彷徨うシーンから始まり、なんやかんやあって自分の流す涙の美しさに気付くという物語になっています。


「個人的に好みのビジュアルだけど、幸薄顔だし、きっと売れないんだろうな~」

 などと思っていたのが今から8年前ですか。

 知らないうちに大ブレイクされてましたね堀田真由さん!


 PV鑑賞してると後年になってハイパー成り上がる俳優さんたちの無名時代を垣間見る機会が多くあり、それもまたこの趣味の醍醐味です。




【しわあわせ / Vaundy(2021)】


挿絵(By みてみん)

曲調:駆り立てる、壮大


 この曲は現状で5月曲の中でお気に入りナンバー1です。

 2021年度のプレイリストの中でもダントツトップなんですが、いやはや、久々にやべー曲に出会ったなという想いです(歓喜)。


 PVが印象的なんですけども、がっつりとファンタジーな世界観が描かれている系です。

 印術師、召喚師、戦闘士、鍛冶師などの登場人物らが間接的に協力し合い、時の流れを止めるべく時計塔の振り子の動きを止めようと奔走します。

 曲の出だしは物静かに囁くような形ですが、サビからドカンと盛り上がります。

 それに合わせてキャラクターのそれぞれが必死に足掻く描写が映り、めっちゃアツい。

 その中でも、高台に仁王立ちしてひたすら印を結び続けている少女がいるんですが、彼女のカッコ良さがハンパないです。

 グッと来ます。


 今も書きながら観返したんですけど、やっぱり、何人ものキャラが各々の全力を出しながらひとつの目的に向かう展開って猛りますね!

 未だに聴くたび鳥肌が立つくらい感動しちゃうんですけど、仮に曲調が好みでなかった場合はPVもチープに感じられるかもしれません。

 人を選ぶ映像かもしれませんが、僕にはドはまりでした。


 この曲と出会った2021年5月はちょうど小説『ゴブリンガールはガチャを引く!』の連載を始めた頃でした。

 この曲をBGMにしながら作品に使う挿絵を描きまくってました。

 良い曲を聴くとインスピレーションが溢れるし、作業も捗りますよね。

 脳内麻薬出まくりますよね。


 このときゴブリンガール連載に伴い小説投稿サイトの利用も始めました。

 それまでは創作活動は自己満足のためだけにしていて、作った物は誰にも見せずにパソコンの中に保管してるだけだったんですね。

 ここで初めて外部に向けての発信を試みたんですが、いま振り返ってみると、これが人生にとって大きな変革のひとつだったように思います。




~Happy End~




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