勇気
ユウセイは自分の席に戻った。
「ねぇ、スイハ」
「なに?」
「好きな食べ物って何?」
「好きな食べ物? パンケーキだけど急にどうしたの?」
「いや、あのさ、よかったら、今日、パンケーキ食べ行かない? ス、スルトも誘って」
「いいよ」
「あ、ありがとう」
(くっそ! なんで、俺はこんな雑魚いんだ!!)
次の休み時間になった。
ユウセイはスルトの席に行った。
「スルト、今日、スイハと、パンケーキ、食べに行くんだけど、行く?」
「どうした? 元気なさそうだぞ?」
「いや、それが、好きな食べ物聞いて、2人で食べに行こうと思ったんだ。でも、好きってバレて、嫌いになられるのが怖くて、スルトも誘うって言ってしまったんだ」
「そうか、だから俺のことも誘ったんだ。2人で行けばいいのにって思ったのに。勇気が出ないんだな〜。で、俺は断ればいいのか?」
「いや、スルトの好きにしていいよ。これは、俺が弱いのが悪いから」
「分かった。じゃあ行くぜ。暇だし、楽しそうだからな」
「分かった」
放課後になり、3人は校門前で集合することにした。
ユウセイは自室で、前と同じ、白のトレーナーと黒のスラックスを着て、スルトの部屋の前に行った。
スルトは、赤のパーカーと黒の布のズボンを着て部屋から出てきた。
ユウセイとスルトは一緒に校門前に向かって、着いた。
もうスイハはいた。
スイハも前と同じ、黒のトレーナーと青いジーンズを着ていた。
「スイハ」
「ユウセイ、スルト」
「じゃあ、行こうか」
ユウセイはそう言い、3人はパンケーキ屋に向かった。
向かっている最中、スルトはめちゃくちゃ喋った。そして、パンケーキ屋に着いた。
3人はテーブル席に着いた。
「スイハは何が好きなの?」
「バナナパンケーキにチョコソースをトッピングするのが好きだな。色んなのが好きなんだけどね」
「へ〜、そうなんだ」
スルトがメニュー表をユウセイに見せた。
「おい! スライムソーストッピングできるぞ」
「マジか!? じゃあ俺それにする!」
「ほんとに好きだね、スライム」
「そうなんだよ」
「じゃあ俺はジュワの実ソース付けようかな」
「スイハはバナナチョコソースパンケーキにする?」
「うん。そうする」
注文し、3人が頼んだパンケーキがテーブルの上に運ばれてきた。
「おいしそ〜ぉ」
スイハは目を輝かせ、目の前のパンケーキを嬉しそうに見つめていた。
(か、可愛すぎるっ)
3人はいただきますをし、パンケーキを食べ始めた。
(うまっ、あーこの、喉に引っかかる感じが良い〜)
スイハは満面の笑みを浮かべながら口を動かしていた。
そのスイハの顔を見たユウセイは咳き込んだ。
「オホッ、ゲホッ、オ"ッホッオ"ッゲホッ」
「大丈夫っ?」「どうした?! 大丈夫か?!」
「大丈夫、むせただけ」
(やべー、可愛いすぎた。可愛すぎてむせちゃった)
3人はパンケーキを食べ終わり、学校へと向かった。
帰りもスルトはめちゃくちゃ喋っていた。
1年生寮の男女共用の昇降口で靴を履き替えた。
「今日はありがとう。めっちゃくちゃ美味しかったっ。またねっ」
スイハは小さく手を振った。
「うん、また」
「またなー」
ユウセイとスルトも手を振った。




