第12話協奏曲
教室の窓から、差し込む光が未来を、俺たちの行く末を見通しているかのようだ。
あの太った奴は、俺を見て驚いていた。
もちろん会ったことはない。
俺の過去を知っている人物か。
「うーん」
「なぁに?考え事」
髪を靡かせ、ディヴィは目を輝かせている。
「放課後になったわね、早速明日の対抗戦をおさらいしましょ!」
ちなみに3-Aでは、ディヴィと俺が実行委員と選手代表を兼任する。
まぁクラスで1位、と2位のペアだしな。
「放送室スタジオで撮影、村中に放送されるわ。私たちは中1、中2の代表2名と3戦ずつ戦う。」
同率の場合、点数が1点でも多いほうに軍配が上がる。
勝つと高校への推薦、クラス評価や部費のアップなんかの特典ももらえるらしい。
正直俺には、関係ないがな。
「本番はもっとすごいわよ。世界中から大富豪や資産家が集まるの。」
今朝の奴らも、商品と女生徒を見に来たヘンタイにしか、見えなかったな。
「私たちは、運が良いのよ。毎年お祭りがあるわけじゃないわ。」
そうなのか。なら余計出てみたいよな。
アイスゲーム。
「俺たちなら、優勝できるぜ」
「そうね、ヴィア姉さまは強敵だけどあとアーサーっていう子も。」
アーサー?あいつ文武両道っぽいよな。ゲームまで強いのかよ。
「校内戦で負けなし、高等部の連中にも勝ったとか。」
ペラッ
資料を見せながらディヴィが語る。
あいつ、目立つなと言いつつ。自分の方が目立ってるじゃねーか。
―――ヴィアが一敗してる。相手はイルテ。
そういや2年の代表候補だったな。会ったことはないが。
「とぉーう!」
相変わらず派手な登場だな。
ドアを蹴破る癖はなかなかヤバいぞ。
スタンと後ろにケイもいるようだ。
「約束通り、雪辱を果たしに来たぞ。」
「めんどくせー、明日でよくないか」
あぁ、そういえばスタンは代表メンバーになかったな。ランク外か。
「...フフッ」
知ってか知らずかケイが嘲笑ってる。
「明日は、俺の勇姿に見惚れるんだな!」
出れないだろうに。スーパーアホだな。
まぁいい肩慣らしと、最終調整と行こうか。
ディヴィVSケイ、スタンVSロット
4-6 0-10
これは、意外な結果になった。ディヴィが負け越しかよ。
俺が圧勝は、想定の範囲だが。
「くっそおおおおおおおおおおおおお」
覚えてろとお決まりのセリフを言い残し去っていくスタン。
ケイは満足そうだが、ディヴィも険しい顔をしている。
「...姉サマの事は、誰よりも詳しい...」
むしろ4勝した姉さまをほめるべきと付け加える。
(本番が楽しみです、愛しい姉さま...フフッ)
そのまま解散になった。ディヴィは教室に残るそうだ。
「じゃっ」
「えぇ。」
ディヴィ達と別れ、校内を移動する。
~♪♪
音楽室の方だ。放課後も遅くだから吹奏楽部のやつか。
覗いてくか。
「前に聴いたやつだな、ピアノ弾いてた」
「あら、お客様かしら。」
佇まいはプロのよう。
明るく光る髪にはリボンがついていて、ふわふわしたアイドルのような、今風のお嬢様だな。
そんな印象だ。




