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第36話『俺の痛みとアノ子の痛み』

・・・・・あの日から俺の生活は一変した・・・・・






・・・・・あの日から、鈴奈や雪美に会っていない・・・・・






・・・・・みるみる内に変わっていく俺達・・・・・






・・・・・なんで・・・・・こんなことになったんだろう?・・・・・






・・・・・でも・・・・・この場所の景色だけは何も変わっていない・・・・・






・・・・・そう、全てが始まったこの・・・・・屋上の景色は・・・・・











俺は家で寝転んでいても仕方ないので気分転換に学校の屋上で日向ぼっこしていた(まあ、いつもの事だが)

。・・・・・あいかわらず、ここは昼寝に最適なスポットだ。ふあああ・・・・・気持いいなあ・・・オイ。

「・・・・・俺、こんなとこになんで来たんだろうな」

・・・・・それにしても今日は寒い・・・・・もうすぐ、クリスマスシーズンだもんな・・・・・

「・・・・・何かが変わるわけ無いのにな・・・・・」

・・・・・・ああ、暇だ・・・・・

「・・・・・・・・・・帰るか・・・・・・・・・・」

・・・・・・

いつまでもこんなところに居てもしょうがない・・・・・

今、授業なんざ出ようと思わないからな・・・・・しかし・・・・・

「暇だ・・・・・・・・・・」

・・・・・・・・・・つれぇな・・・・・・・・・・






あの日から俺の生活は変わった・・・・・

その翌日、俺と鈴奈は学校に来たが・・・・・雪美の席は空席だった・・・・・

・・・・・・・・・・

正直、つらかった・・・・・いや・・・・・俺以上につらかったのは・・・・・

「・・・・・・・・・・」

・・・・・・・・・・鈴奈だった・・・・・・・・・・

「・・・・・・・・・・鈴奈・・・・・・・・・・」

俺はどう答えればいいのかわからなかった・・・・・いや・・・・・

あんなにつらそうな鈴奈の顔なんか見たくなかった・・・・・

「・・・・・・・・・・鈴奈・・・・・・・・・・」

俺はふと少しでも気持ち楽にさせようとを鈴奈の手を握ろうと近づいたが・・・・・

「来ないでっ!!!!!」

・・・・・・・・・・それは拒絶の反応だった・・・・・・・・・・

「・・・・・・・・・・頼む・・・・・・・・・・しばらく1人にしてくれ・・・・・・・・・・」

・・・・・・・・・・泣きそうな声だった・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・そんな声聞きたくなかった・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・どうして?・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・どうして?・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・どうしてこんなことになったんだろう?・・・・・・・・・・






俺がちょうど家に帰ろうと下駄箱で上履きから靴に履き替えているとき・・・・・

「・・・・・・・・・・あれ?なんだこれ?」

・・・・・・・・・・俺の靴箱に一枚の白い封筒が入っていた・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・しかし、封筒にはなにも書かれていなかった・・・・・・・・・・

「・・・・・イタズラか?・・・・・」

とりあえず、中身を拝見すると・・・・・

「・・・・・なになに?・・・・・『今日、放課後、待ってる。体育館裏で Byポン太』・・・・・なんだ?これ?」

・・・・・なんで倒置法を使っているのかわからないが・・・・・

・・・・・あきらかに怪しい手紙だった・・・・・

「・・・・・・・・・・暇だし行ってやるか・・・・・・・・・・」






「・・・・・よう、兄弟。久しぶりだな」

・・・・・体育館裏で待っていたのは・・・・・

・・・・・・・・・・勇輝だった・・・・・・・・・・

「・・・・・なんだ・・・・・お前か・・・・・」

そして、俺は勇輝の傍に歩み寄ると・・・・・

「ちぃ〜っと歯ぁ食いしばれよ〜?」

「あん?」

バキッツ!!!!!

「ぐあ!!!!!」

ずざざざざざ!!!!!

俺はいきなり勇輝に顔面を殴られてその衝撃で後方に倒れてしまった。

・・・・・・・・・・いてぇ・・・・・・・・・・

「て・・・・・てめぇ・・・・・いきなり何しやがる!!!!!」

俺はダメージが浅かったのですぐに立ち上がり勇輝の胸倉をつかんだ。

「ふん、そこ、がら空きだぞ?」

ボスン!!!!!

「ぐっーーーーー!?」

今度は至近距離から俺の腹に勇輝のこぶしがめり込む。

「ぐは・・・・・」

俺はダメージのせいかついしゃがみ込んでしまった。

「ふん・・・・・情けない男だな・・・・・」

俺はその言葉についかっとなり・・・・・

「てめえええええ!!!!!ぶん殴ってやる!!!!!」

俺はすぐに立ち上がり回転が入ったストレートパンチを勇輝におみまいしたが・・・・・

「ふん、まるでぬるい」

しかし、勇輝は俺の渾身のストレートパンチを余裕で軽く受け流し・・・・・

「ふんっ!!!!!」

バキッ!!!!!

「ぐあああああーーーーー!!!!!」

俺はモロに鳩尾に勇輝のパンチをもらい、ついに倒れてしまった・・・・・

「ふん・・・・・まるで、弱いな・・・・・」

勇輝は俺を見下すような目で俺を見ていた・・・・・

「ごほっ・・・ごほっ・・・て・・てめえ・・・・・一体、どういうつもりだ・・・・・てめえ・・・・・」

・・・・・いてぇ・・・・・

多分、口の中が切れてるな・・・・・これ・・・・・

「ほお?そんな姿になってもまだお前は減らず口を叩けるんだな」

・・・・・くそっ・・・・・なんか、屈辱的だ・・・・・

「まあ、今のお前の痛みなんざ、今の雪美ちゃんや鈴奈の痛みに比べたら屁でもねえわな・・・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?なんでコイツがそれを?なんで?

「お前・・・・・どうして、それを?」

「んなこたあ、どーでもいいですよ〜♪だ!!!!!なんでお前、あの時!!!決断しなかった!!??」

・・・・・・・・・・決断?・・・・・・・・・・なんのことだ?

「・・・・・おい、勇輝・・・・・決断ってなんの事だ・・・・・?」

「・・・・・・・・・・論外だな、お前。逝ってよし」

バキッ!!!!!

「ぐあああ・・・・・!」

今度は腹に蹴りを入れられた・・・・・

「・・・・・お前は臆病者だ、チキンだ、そして・・・・・人間のクズだ・・・・・」

くそ・・・くそ・・・くそう・・・・・

「・・・・・心の広い俺様がチキンの耕司君にひとつ忠告しておいてやろう・・・・・ああ、なんて優しいんだろう・・・・俺・・・・・」

くそ・・・くそ・・・くそ・・・くそ・・・くそ・・・くそお・・・・・

「俺は・・・・・鈴奈が大好きだ・・・・・ハンバーグの付け合せのぽてぃとぅよりも好きだ・・・・・・・

だから・・・・・俺はアイツに俺の気持ちを今から伝えに行く。妹?・・・ああ、義妹だからな、本当の兄妹じゃあないんだぜ?俺達」

「・・・・・」

「もち、雪美たんのことも大好きだ・・・・・お前は大嫌いだけどな」

「・・・・・」

「だから、君はそこでいつまでも寝て待っていなさい。俺と鈴奈の結婚式ぐらいには呼んでやるからよ」

「・・・・・」






「じゃあな、兄弟」







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