ニートは結構スパルタだ。
「まず、防御膜に属性を付与しましょう」
今日はすぐに練習には移らず、椅子に座ってお話し合いから始めようと思う。
ドラゴンの炎に対して水の防御膜に切り替えたように、防御膜を作る素材はその防御膜の属性に影響を与える。
それに水で作った防御膜は水属性だ、という自分の中ではっきりとイメージができる。
イメージが強ければそれだけ防御力も強くなる。
さらに属性によって相手の攻撃を軽減できたり、反撃することだって可能だ。
特にドンナー君の得意属性は色々なことができると思うんだよね。
「雷属性を、防御膜にですか」
ドンナー君にはピンとこないようだ。
「この属性は攻撃で使う方は聞きますが……。それに、危ないのではないですか?内側にも電撃がきそうで」
「そのあたりは貴方の制御次第ね。それに、自分が得意とする属性の方が制御もうまく行きやすいわ」
これは本の受け売りだけど。
だって私得意属性とか苦手属性ってピンとこないんだよねえ。良く使っている属性はあるけど。
でも確かによく使ってる属性の方が慣れがある分新しい魔法も使いやすいかしら。やっぱりソンガーの魔法理論はそれなりに正しいのね。
「それと、日常生活でもずっと張っておくようにするのもいいと思うわ。私もそうしていますの」
「え、でもそんなことしたら魔力の消費量がすごいことになりますよ!僕、魔力量はそんなにないんです。それに、雷属性でずっと張っていたら家族にも近づけません……」
「そうね。だからこそ、ずっと同じ状態にはしないの。こうして、私は他の方に触れることもできます。基本的には無害な状態で、風ならば周囲の空気に溶け込ませておくのよ。攻撃された瞬間に魔法としての形を持たせて防御膜を形成する。水や炎だと難しいけれど、雷ならこの方法が上手くいくと思うわ」
そういってドンナー君に静電気について教える。
金属を触ってびりっとするあれだ。それと、人間の神経伝達にも電気が使われていること。
これを使えば普段は体内にしまっておくこともできる。魔力事態に最初から電気を帯びさせておくとかね。
「そうね、最初は魔力に電気を帯びさせる練習と、それを体内に循環させる練習ね。もしも無理そうでしたらおっしゃってくださいね」
「が、がんばります」
未だよくわかっていないようではあるが、私の説明で実現できることではあると思ったのだろう。
「人体に影響のないものであることも、頭に思い浮かべてくださいね」
「はい!」
「ではそれと、雷の形を維持する練習もしましょうか」
え、二つもするのか?という顔をしたドンナー君にもちろんだと頷いておいた。




