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ニート、ドロップ品を確かめる。

「さて、このドラゴンから素材がもらえればいいのだけれど」

 シュタール達と約束していたからドラゴンの素材は欲しい。

 ドラゴンとはいえ、ダンジョンの宝喰いなのでしばらくすると肉体は消滅してしまう。

 ドロップ品として爪や血、鱗などが手に入るらしいが……血ってどうやってドロップするんだ。瓶に入っているならいいけれど液体がその場に落ちていたって拾い様がないぞ。

 ちなみに、ドロップは前世の知識では運が必要だったがそれはこちらでも同じ。

 その運を脳死周回という『出るまでやれば確実に手に入る』理論で代用できるのも同じだ。

「あら、運がいいわね」

「さすがお嬢」

 コツはそれなりにつかんだから今度は出現と同時に爆破してやるつもりだったが、それを感じ取ったのか欲しかったドラゴンの皮、骨、血――嬉しいことに250mlボトルサイズの瓶入りの状態だった――がドロップされた。

 これで頼まれていたものは回収できた。

 さらに、それとは別になんだか高そうな宝箱。

「罠とかありそうですね」

「エル様、お気を付けください」

 ハルの言葉もわかる。ミミックとか出てきそう。または毒矢とか飛んできそう。

 困ったときの≪第三の目≫。宝箱をこれでチェックする。

 ふむふむ、どうやらミミックではないようだ。宝喰いの気配はない。

 罠は仕掛けられていた。毒矢ではなく毒霧だったが、やっぱり毒は鉄板なんだな。

 宝箱を水で包み水を操作して開ける。

 毒霧は水の中に漂い、水に吸収された。

 そこから宝箱だけを取り出して、水は部屋の隅に捨てる。不法投棄だけど元々この部屋にいたボスから出てきたものだから許されるだろう。

 さて、何が入っているのかな、と中を覗き込むと、そこには鈍く光る一振りの剣があった。

 宝箱よりも大きい気もするが、収納のような効果でもついていたのだろう。

 取り出してみるとそれなりに重い。

 しかし、魔力を流す溝が彫り込まれており、そこに微量に魔力を流すとかなり軽くなった。

「まあ、魔力を流す剣なんて珍しい。魔剣でしょうか」

 エリーザも興味津々だ。確かに、冒険者の中で魔力を持っている剣士というのは数が少ないし、そういう人たちは『魔法を使える剣』を使うが『魔力を流す剣』は使っていないようだ。

「剣に流し続けるほどの魔力を持っているのは魔法使いくらいですからね。ただの剣士には不必要な機能です」

 剣のことになると口数が増えるハルも感心したような目で剣を見ている。

 まあ、そうよねえ。魔力で防御展開できるものを考えても誰でもは使えないって却下されたわけだし。

 とりあえずもらえるものはもらっておく精神で剣は私の収納に突っ込む。このまま収納の肥やしになるかどうかは気分と記憶力次第だ。

「ハルが欲しいのならあげるわよ?」

「もらっても使えませんから」

 それを使うほど魔力はないと首を横に振るハルにそれもそうかと頷く。

「さて、帰りましょうか」

 もうやることもないし、夕食前に屋敷についていたい。

 私の言葉にエリーザたちも頷き同意する。

 また遊びに来るかもしれないけれど、目的は達成したし、明日はシュタール達に会いに行こう。


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