紅蓮寮
「きたな。華村、彼女が我が紅蓮隊候補の集まる紅蓮寮に案内してくれる、刃村 ケミだ。刃村、この子は今日から紅蓮寮に入る華村 カナエだ。仲良くしてやってくれ」
刃村さんは私に挨拶してくれて私も会釈を返す。
「初めまして!華村殿!自分は刃村 ケミと申します。一応紅蓮隊候補であります!よろしくお願いするであります!」
「こ、こちらこそよろしくお願いします」
すごいハキハキしてるな〜。なんか曲がったこととか大嫌いそうだなぁ
刃村さんは身長は170くらいの女性で筋肉はそんなにもなく、スレンダーな体をしていた。
いやー。女性の理想の体型だなぁ。
「それじゃ今日のところは刃村に紅蓮寮に案内してもらって旅の疲れを癒すといいよ。明日から華村、君にも紅蓮隊候補に与えている課題をこなしてもらう。では刃村。あとは頼む」
刃村さんは上坂さんに敬礼して
「了解であります!では失礼したであります!」
と言って退出する。私も後に続こうとすると上坂さんに止められる。
「華村待って。刃村についていく前に一言言っておく」
「何ですか?上坂さん」
「いいか。紅蓮寮の者たちは皆魔法剣士だ。この意味わかるな?」
紅蓮寮の皆は魔法剣士・・・。ま、まさか
「私が魔法剣士適正がないのがバレたらアウト?」
「ああ。アウトだ。後君への課題は紅蓮寮の誰かと組んでやってもらう。わかったな」
え?紅蓮寮の人と課題をこなすって、バレたらアウトって無理難題な気が・・・
「安心しろ。私から話は通しておく。君が訳あって魔法を使えないとね。ではいくといい。外で刃村が待ってるからな。華村、君の成長を期待している」
上坂さんが私に期待してくれてる。なら私は期待に応えられるように頑張らないと!
私は紅蓮の間を出て、刃村さんと紅蓮の間、正面で合流する。
「では華村殿!我が紅蓮寮に案内するであります!ついてくるでありますよ!」
私は刃村さんについて行き、城を出て数十分。
私はある光景に驚いていた。
まさか私がこれから住む寮、紅蓮寮がまさかのボロアパートだった。
「ここが紅蓮寮であります!どうでありますか!」
「どうでありますかって・・・ボ、ボロイね」
紅蓮寮は見た目はボロイが一応8部屋あり中は入ってみると一人部屋でベッドと机が一つ置いてあるだけで、洗面器やガスは何もなかった。
「こ、これ炊事洗濯どうするの?」
私は刃村さんに聞くと、刃村さんはキョトンとした顔をして
「何言ってるでありますか?我々にはマナがあるではありませぬか。マナさえあれば自在にできるでありましょう」
「あ、そういうことですか。分かりました」
なるほど調理とかあんましないってことね。んでマナでお湯とか沸かしたりしてるわけね。いやーたしかに過酷だわこの環境。
「では二階の一番奥の部屋は華村殿の部屋であります!自分の部屋は一階のいちばん手前ですので!それでは!」
刃村さんはそう言って私の部屋から出ていく。私の部屋は二階の一番奥であり、刃村さんの部屋は一階のいちばん手前らしい。さて今からどうしようかな。荷物置いても模様替えとかするものないしなぁ
「あらぁ。あなたが今日から入る新人ちゃんかしらぁ〜」
私の部屋にすごい上から目線の女の人が入ってきた。