異世界での非日常
特に何も無い回、そして短、次話に期待
「行ってしまいましたね」
「ああ」
「彼なら恐らくやってくれるでしょう」
「なぜ、そう思う?」
「あの目は正義に目覚めた目です、私たちの話を信じ覚悟決めたのでしょう」
「しかし、彼が真実を知り我らに刃を向ける可能性もある」
「大丈夫です、そうならないように首輪をつけたのですから」
「首輪か・・・」
「はい、あれは一番有能な首輪ですから」
その頃、タカヤとカリンはフィクナーレ皇国の首都ネイベルの魔導士ギルドにいた。ここでギルドに登録しておけば色々と便利だからだという。例えば各都市のギルドへの寝泊りや宿屋、道具屋などの店の割引、あとは旅先の稼ぎだ。それに、実戦経験も必要だとカリンは言う。ここである程度の依頼をこなし少しでも実戦での動きを学ばなければゼロとの戦いは上手くいかないとか。確かに、いきなり実戦でしかも相手は魔導書持ちのボスクラスとなれば、コンテニューが無限でない限り挑むのは無謀というものだろう。
カリンの言葉に納得した俺はギルドのクエストボードから最低難易度のG級であるコボルトの殲滅を手に取りカウンターに向かった。まずは、自分の実力がどんなものか見極めなければならない。城で剣や魔法の戦闘訓練は受けてあるが、それでも実戦でどのように活きてくるかわからないからだ。
首都に来て3週間くらいが経過した。コボルトから始まってゴブリン、オーク、オーガ、ロックゴーレム、ツリーゴーレム等の魔物を相手にしたり、盗賊やギルドから追放され悪事を働いていた魔導士とかを倒していった。正直、自分でもここまでできるとは思わなかった。なんというか才能?みたいなものを実感した。
この分ならゼロとかいうやつも余裕で倒せるとカリンに褒められて一瞬舞い上がっていたタカヤであったが1人になるとその気持ちも薄れてしまう。
カリンはゼロを殺し魔導書を取り返せという。タカヤが一歩踏み出せない理由がそこにあった。『殺す』それができない。したくもないし、やりたくもない。魔物を殺すのも抵抗が無いわけではない。でも、魔物は殺すのが普通というのがこの世の常。
たとえ、魔物と同じようくらい罪を重ねていた人間だとしても
「人は殺せない」
と、カリンにきっぱりと告げた。この件以降、カリンとの関係があまりよくない気がするというのも、返事も簡潔になったし、避けているような感じだ。
あれのせいかもしれないが俺は間違ったことを言ったつもりはない。たとえ、その男が国を滅ぼしかけたとしても殺しては罪を償ったことにはならないと思うからだ。何百人もの民の命とその男の命一つではとても釣合わないはずだ。そんな考えもカリンに告げたものの関係は変わらずだ。
そして、数日後の夜、ベッドで寝ていた俺の上に突如重いものが落ちてきた。目を開けるとそこにはカリンが露出度高めのというかほぼ全裸の格好で俺の上に乗っていた。
そこからの展開はご想像におまかせするとしよう。ともかく、その夜俺はカリンに襲われ抵抗むなしく俺の童貞は奪われてしまった。
次の日、横で寝ているカリンに疑問をぶつける。
「なんであんなことを?ああいうことは、俺よりも好きな人とするもんだろ?」
、と。
するとカリンは、俺の顔を真っ直ぐ見て答えた。
「それはタカヤのことが好きだからです。人の命どうこうは今はどうでもいいんですよ、今は私だけを見てください」
と言って抱きついてきた。
これは・・・告白か?見つめなおすと顔真っ赤にして目線そらすところが可愛い。
好きになってくれるのは嬉しかったので想いを受け入れることにした。カリンの告白のせいか今までの考えがすべて吹っ飛んでしまった。確かに今はどうでもいいことだ、その時が来たら俺自身が決めればいいのだと・・・。
こうして、新たにカリンとの生活が始まった。昼は一緒に訓練や依頼、夜は一緒に寝る。
そんな日々が過ぎていく。そうこうしている間、俺たちはカルパニア王国に着き明日、対決の日が来た。
俺はもはや元いた世界のことなどどうでもよくなっていた。思い返してみても、帰りたい気持ちよりここにいたい気持ちのほうが強い。ならば、なぜゼロを倒すのだろうか?
それは、この世界に俺を導いてくれた感謝の表れだろう。魔法が存在し、俺だけに与えられた特別な力のおかげで俺はここで非日常を過ごしている。向こうの世界には、そんな非日常があるとは思えない。
俺は改めてこの世界に残ることを決心した。あとは、ゼロの討伐と魔導書の奪還だけだ。
俺のこの力さえあれば余裕だろう。適度にダメージを与えて拘束させればいい。
裁くのはあの国に任せよう。
明日、明日、ゼロを倒したら自由だ。まずは、クランに入ろう、そしてカリンと一緒に暮らしていくのだ、この世界で・・・。
近々、タイトルを変えようかなと考えています。なんか全然学園物っぽくないというかそんな気がするからなんですが、いいタイトルがおもいつかないんですよね~・・・。ネーミングセンスがほしい!誰か・・・|д゜)チラッ




