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∞.エピローグ(犯人当て投票結果発表)

──真っ白い光に包まれた不思議空間。

──胸元に桜の枝が刺さったままのカタリナを中心に、アルフォンス、ジュスティーヌ、ジュリエット、ノアルスイユ、サン・フォンが一列に並んでいる。


カタリナ(死体)

「この度は、たくさんの方にご覧いただき、ありがとうございました。

 PVも落ち着いて参りましたし、そろそろ予告しておりました『いいね』による『誰が犯人くさいと思うか』投票結果発表を行いたいと存じますの。

 では早速……


挿絵(By みてみん)


カタリナ(死体)

「じゃかじゃーん!! 5月17日0時時点の結果ですわ!」


一同

「「「「「「おおおお……???」」」」」」


カタリナ(死体)

「栄えある1位は、サン・フォンで18いいね!

 2位は、アルフォンス殿下で、5いいね!

 3位は、ジュリエット、ジュスティーヌ、ノアルスイユで、いずれも4いいね!

 という結果でございました!

 まずは、仏恥義理1位のサン・フォンからコメントをどうぞ」


サン・フォン

「え、俺が1位!?

 そんなに俺、怪しかったです??

 まずいな、『なんも考えていない脳筋』キャラを押し通さないといけない設定だったのに……」


カタリナ(死体)

「『とある部署』でしたかしら、なにやら胡乱な設定が今回はついておりましたものね。

 では、2位のアルフォンス殿下、お願いいたします」


アルフォンス

「ジュスティーヌへの疑いを分散させられたという意味では良かったのかな。

 それにしても、私の妄想回にもしっかりいいねを戴いていたのは、嬉しいやら恥ずかしいやら……」(照れ照れ)


カタリナ(死体)

「完結直後は、殿下の妄想回がいいね数1位でしたからね……

 では、同率3位はジュスティーヌ、ジュリエットから」


ジュスティーヌ

「叙述トリックに慣れた方に見抜かれるかもと思いつつ、できる限り頑張ってみました。

 1位ではなくて、ほっといたしました」(微笑み)


ジュリエット

「トップバッターだったので、いいねが入りにくかったですかね……」(ちょっと不満顔)


カタリナ(死体)

「そして中盤までぶっちぎりのビリだったノアルスイユ、どうぞ」


ノアルスイユ

「途中まで私2、殿下と女子チーム4、サン・フォン10とかでどうしようかと……

 私に入れてくださった方、ありがとうございました!!」(むせび泣き)


カタリナ(死体)

「ノアルスイユは、わたくしに桜の枝を刺しなおすのをためらってしまったのと、露骨に投票を呼びかけたのが、逆にこれはないなと判断されやすかったかもしれませんわね。

 でもわたくし、サン・フォンが1位となった理由がわかる気がしますの」


サン・フォン

「え、なんで??」


カタリナ(死体)

「サン・フォンだけ、アリバイが曖昧なんですもの。

 ジュリエット、ジュスティーヌ、殿下、ノアルスイユ、それぞれ0時前後の行動が主観ではありますが描写されております。

 でも、サン・フォンは『眠いからと自室に戻った』とノアルスイユのパートで言われているだけ。

 殿下が東翼を出られたのが何時かはっきりしませんが、11時に夜食を食べ始めたのなら、11時半過ぎに殿下は散歩に出て、その少し後にサン・フォンは自分の部屋に戻っていたのではないでしょうか。

 一階の部屋ですから、窓から出れば、誰にも知られずにほんの数分で現場まで行けます」


 アルフォンス

「いやしかし、ジュリエットが逃げた後、すぐにジュスティーヌが来たんだから、タイミングがなかなか厳しくないか?

 私もあのへんをうろうろしていたわけだし」


カタリナ(死体)

「ジュスティーヌの部屋は2階ですから、物音に気づいてから部屋を出て、階段を降りて玄関から外に出て回り込んでとなります。

 直行しても、どうしたって3、4分はかかります。

 軽く身支度もしたでしょうし、わたくしに薬を盛られて眠り込んでしまった護衛の様子も見たでしょうから、実際にはもっとかかったでしょう。

 仮に現場近くに潜んで、わたくしとジュリエットの争いを見ていたなら、後はジュリエットが逃げるのを見送って、気絶しているわたくしを刺し直して、部屋に戻るだけですもの。

 サン・フォンには、わたくしを殺す機会があったのですわ。

 ──ということに、投票結果を見て、ようやく気がつきましたの」(微笑み)


一同

「「「「「あああああ……」」」」」


カタリナ(死体)

「サン・フォンだけアリバイが薄いことにお気づきになり、わたくしを殺した理由がそのうち出てくるんじゃないかとお考えになった方が彼を疑い、いいねをつけてくださったのではないでしょうか。

 なろうの推理ジャンルはそこまで盛んではないようですけれど、アリバイの精査も含めてしっかり読んでくださる方はちゃんといらっしゃるということですわね」


一同

「「「「「なるほろ……」」」」」


カタリナ(死体)

「もちろん、別の理由でつけてくださった方もいらっしゃるかとは思いますけれど。

 なにはともあれ、つたない作品をお目にかけて恐縮でしたけれど、ありがとうございました」(桜の枝を胸にぶっ刺したまま華麗にカーテシー)


一同

「「「「「ありがとうございました!!!」」」」」


 ご覧いただきありがとうございました!

 「王太子アルフォンスが雑な扱いを受ける短編とか中編」シリーズもよろしくお願いいたします!

 推理物の第2作「公爵令嬢カタリナの推理」(平行世界のお話で、今度はツンデレ勝ち気令嬢バージョンのカタリナが探偵役です!)も完結しております!

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 ちなみに異世界恋愛系世界観のミステリ作品として、以下の2作がお勧めです。


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 皇太子妃争いに絡んでいる令嬢が、劇場の階段から突き飛ばされた事件発生。

 魔眼持ちの宮廷魔術師のサーシャが捜査に駆り出され……というところから、色々謎が深まっていきそうな気配の作品。


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― 新着の感想 ―
[良い点] こちらもまたおもしろかったです! スターシステムっておもしろいですね。 重複する設定のおかげで、キャラクターのイメージがつかみやすく、キャラクターの理解に時間をかける必要がないので、物語の…
[良い点] おおおおおおお!! 面白い!! これはすっごい斬新な結末だった!! 結局、犯人は「本当のところは明かさないけど分かったよね?」ってことなのね。 それにしても、この叙述トリックすごいわ。…
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